オンラインで優れたコンサルティングを活用する!

それは”プロジェクト”なんですか?

SPECIAL

プロジェクトメンター(第三者俯瞰支援)の導入を伴うプロジェクト管理の仕組みづくりコンサルタント

株式会社プロジェクトメンターコンサルティング

代表取締役 

プロジェクトメンター(第三者俯瞰支援)の導入を伴うプロジェクト管理の仕組みづくりの専門家。大企業において情報制御システム及び量産製品の設計・開発に携わり、SE及びPMとして約25年にわたりプロジェクト運営・管理を経験。
システムは列車の運行管理、河川管理、ダム制御、衛星画像データ処理、医療分野、セキュリティ分野等幅広く、官公庁案件から民間案件まで性格の違う数々のプロジェクトを成功に導く。関わったプロジェクトは300以上。

PMBOK®ガイド(プロジェクトマネジメント協会(PMI)が発行したプロジェクトマネジメント知識体系ガイド)によれば、”プロジェクト”を「独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施される有期的な業務である」と定義しています。

”有期的”とは、どのプロジェクトにも明確な始まりと終わりがあることを意味します。組織が遂行する業務は、一般に定常業務あるいはプロジェクトのいずれかとされています。継続的に業務を行う定常業務と異なり、プロジェクトは独自のプロダクト、サービス、所産を目標の品質、コストそして期間で達成するというゴールに対し、計画し、実行し、コントロールし、達成して終結(または達成できず中止)するものなのです。

プロジェクトの運営にあたっては、例えば立ち上げ、計画、設計、実施、検証・終結といったそれぞれのフェーズでどの様なプロセス、手続きを踏むか、企業内で規準・ルールを定めていることでしょう。

ある顧客AからプロダクトAの開発を請け負い、企業内の規準・ルールに沿って社内でプロジェクトを立ち上げて推進する、というのがわかりやすい例になります。

一方、顧客BがプロダクトBシリーズ(B1, B2..)を開発し、継続的に機能拡張を行なっていて、その開発の一部を継続的に受託するというケースがあります。顧客Bは社内に開発体制を有しているがリソースが不足している、または社内には一部の技術要素が不足しているために、それを充足するパートナーとして開発の一翼を担うということです。

プロダクトB1のある追加機能を、設計から製作、検証まで責任を持って達成するまでが受託する範囲であるならわかりますが、この様にパートナーとして開発の一翼を担っていると、往々にして期間を区切りとして業務を部分的にかつ継続的に受けるという状態になります。その期間の中で、追加機能の進められるところまで進めて期間の終わりに残件を棚卸しし残りを次の期間で進める、あるいはプロダクトB1の機能とプロダクトB2の機能を並行開発し変動する優先度に従って開発内容が変わったりします。顧客Bから見れば、社内リソースの補填的位置付けでもあるから、期間の当初に計画していた業務に対し割り込みを入れて別な業務をしてほしいということもあり得ます。そして契約形態が、成果に善管注意義務のみが問われる準委任契約だったりするわけです。

これが”プロジェクト”と呼べるのでしょうか。顧客B内では追加機能ごとにプロジェクトの形で推進しているかもしれません。しかしそれを部分的に受託する側が、果たしてプロジェクトとして進めるべきなのかどうか。

この様な業務をプロジェクトとして扱って進めると何が起きるでしょうか。顧客が管理しているプロジェクトのアクティビティの一部を担当するだけなのに、その部分に対して立ち上げから終結までのフェーズを前提にした企業内規準・ルールを無理矢理適用する。そうして、すでに顧客側と擦り合わせた計画に組み込まれている業務にも関わらず新たに自社内で計画もどきを作成する、検証は顧客の基準に沿って行うことになっているのに自社内の基準を二重に適用する、という様なことが発生します。

この様なことは担当者にとっても、それをチェック、レビュー、審議する上位者にとっても、本来は行う必要のないことのはずです。非常に無駄なプロセス、手続きを踏むことを意味します。

この様な業務を”プロジェクト”として進めるのは構わないのですが、それならそれでこの様な業務に合った必要最小限の規準・ルールを新たに定めるべきなのです。

一度作った規準・ルールを簡単に変えられない、官僚化及び硬直化した組織で起こり得ることです。皆さんの周囲には、その様な業務はありませんか?それを疑いなくそのまま受けて入れてしまっていないでしょうか?

 

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。