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第8話 ”目指す現場像”を具体的に表現すべき本当の理由

SPECIAL

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング

代表取締役 

労使交渉1千回以上の実績から、社長と社員の夢を一体化する仕組みを体系化、「プラチナ社員づくり」コンサルティングを行う注目のコンサルタント。ブラック社員をつくらず、社長の夢に共感して一緒に働いてくれる社員を独自の対話方式で生み出す仕組みづくりは、人手を多く活用する企業から熱い支持が集まる。

スクリーンショット 2015-11-20 10.54.21「ソノダさん、”目指す現場像” ですか? ”ちゃんと仕事をしてくれる現場”ですかね・・・正直、あまり深く考えたことがないんですよね・・・」

ー組織マネジメントの改善に着手する際、顧問先の社長に「目指す現場像は?」と尋ねると、ほとんどの社長がこのように答えます。

たとえ表現できたとしても、「もっと明るい」「より効率的に仕事ができる」「ちゃんと社長の想いを汲み取って仕事ができる」というように、変化後の具体的なイメージについて、つかみどころのない内容にとどまっているのが実態です。

つまり、現場には変わってほしい。しかし、どう変わって欲しいのか、明確に表現できていないケースが多いのです。

実は、”目指す現場像”が明確に表現できるということは、今、現場で起こっている問題の原因についても、具体的に認識できているということです。

原因が認識できれば問題の半分は解決できたと言えます。後は、”目指す現場像”に辿り着くように、有用な打ち手を選択して、実行するだけでいいのですから。

そのため弊社では、コンサルティングを開始する際に、”目指す現場像”を明確に表現する取り組みからスタートします。

そして、現場の実態を把握し、”目指すべき現場像”を具体的に表現するための”着眼点”も予め用意しています。QCD(品質、コスト、納期)レベルの着眼点もその一つです。

例えば、冒頭の”ちゃんと仕事をする現場”について、QCDレベルの着眼点に基づいて言い換えると、次のような表現になります。

(職場の整理整頓もままならず、事故を起こしているQCDレベルならば・・・)

  1. 現場は、事故(ミス)が頻発しているにもかかわらず、それを発見できず、お客様に損害を与えるケースが発生している。これは異常事態だ。これからの3か月間は、事故を発生させない現場へと正常化させる。
  2. 次の段階として、6か月以内に、品質も納期も確実に守れる通常のQCDレベルまで組織力を向上させる。
  3. 1年後には、「最近はミスが全くなくなりましたね。安心してお任せできます。」とお客様に言ってもらおう!

いかがでしょうか。現場の実態を”異常事態”であると明確に定義し、”目指す現場像”は、”異常事態→正常化→通常レベル”であると、具体的にその道筋を表現することができました。

併せて、5Sといった基本的なことも徹底できないのに、通常レベルの先、”卓越したQCDレベル”を目指すなんてことは、現時点では非現実的であるという認識も提示し、”今は取り組まない項目”についても発信することができました。

こうした着眼点を持たず、”目指す現場像”を曖昧模糊にしたまま放置すれば、想いが実現しないことに対する、社長自身のストレスが日々増大します。

そのことが原因となって、社長自身が現場に悪い緊張感を与え、社員を萎縮させることは、推して知るべしです。

更に、ブラック社員は、萎縮している社員の感情を、社長に対する疎外感、屈辱感へと誘導し、社長と現場との信頼関係を崩すことによって、自身の現場に対する影響力を増大させようと画策します。

こうしてブラック社員にマネジメントを一旦乗っ取られると、社長の想いは全く現場に届かなくなり、現場は更なる混乱へと後退していきます。

こののまま、社長自身が”現場のストレッサー”に成り果てて、マネジメントの混乱に拍車をかけますか?

”目指す現場像”を具体的に表現し、道筋を明示することによって、プラチナ社員と共に、成長に向けた一歩を踏み出しますか?

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