透明資産経営|なぜ、社員を長時間拘束する会社ほど、一人あたりの成果が落ちるのか?
こんにちは!企業の空気をおカネに変える専門家、透明資産コンサルタントの勝田耕司です。透明資産とは、業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆が深まり、従業同士の信頼関係が築きあげられ、商品・サービスの独自性が強化されます。そして、持続的成長につながる経営の仕組です。
ー長く働かせるほど、成果が上がると、思っていないでしょうか
思い浮かべてみてください。社員が、長時間、働いている、あなたの会社の光景を。
朝早くから、夜遅くまで。残業も、当たり前。休日出勤も、いとわない。──社員が、長く働けば、その分、多くの仕事が、片づき、成果が、上がるはずだ。あなたは、そう考えて、長時間労働を、良しとし、あるいは、暗に、求めているかもしれません。長く、働く社員を、「頑張っている」と、評価する。
ところが、よく見ると、妙なことに、気づきます。これだけ、長く働いているのに、一人あたりの成果は、それほど、高くない。だらだらと、時間ばかりが、過ぎ、集中力を欠いた仕事が、続いている。長く働いているのに、生産性が、低い。──長時間の拘束が、かえって、一人あたりの成果を、落としている。この、長さと成果の、逆転こそ、今日、お話ししたいことです。
ー「長く働ける空気」は、集中を、生まない
なぜ、長く働かせるほど、一人あたりの成果が、落ちるのか。
ここに、この連載だからこそお伝えしたい、時間と成果の関係があります。人の集中力には、限りがあり、長時間、拘束される空気の中では、人は、無意識に、力を、その長い時間に、薄く、引き伸ばしてしまう、ということです。
考えてみてください。「どうせ、夜遅くまで、いなければならない」という空気の中で、人は、どう働くでしょうか。急いで、集中して、終わらせようとは、しません。だって、早く終わらせても、帰れないのだから。だから、無意識に、ペースを、落とし、力を、長い時間に、薄く、引き伸ばす。だらだらと、働く。──逆に、「集中して、終わらせれば、早く帰れる」という空気の中でなら、人は、短い時間に、力を、凝縮させ、集中して、働きます。長時間、拘束される空気は、集中を、生まず、むしろ、力を、薄めてしまうのです。
普通の経営者なら、「長く働けば、その分、成果が上がる」と、単純に、考えるでしょう。しかし、透明資産の視点では、成果は、働いた時間の長さではなく、その時間に、どれだけ、集中の空気が、宿っているかで、決まります。長時間、拘束する空気は、集中の空気を、薄めます。さらに、長時間労働は、社員を、疲弊させ、心身の余裕を奪い、翌日以降の、生産性まで、下げていく。社員を長時間拘束する会社ほど一人あたりの成果が落ちるのは、その空気が、集中を薄め、社員を疲弊させるからなのです。
ー長時間拘束の空気が、生む、3つの非効率
長時間、社員を拘束する空気は、組織に、どんな非効率を生むのか。三つお伝えします。
ひとつ目の非効率は、「力の、薄まり」です。長い時間に、力を、引き伸ばすため、一つひとつの仕事への、集中が、薄まります。だらだらと、働き、短時間なら、すぐ終わる仕事に、長い時間を、かける。時間の長さが、集中を、奪うのです。
ふたつ目の非効率は、「疲弊による、質の低下」です。長時間労働は、社員を、疲弊させます。疲れた頭では、良い判断も、良い仕事も、できません。ミスが、増え、質が、落ちる。長さが、質を、下げていくのです。
みっつ目の非効率は、「回復の、不足」です。長時間、拘束され、休む時間が、足りないと、社員は、回復できません。疲れが、翌日に、持ち越され、慢性的な、生産性の低下を、招く。回復のない働き方が、じわじわと、力を、そいでいくのです。
ー成果を生むのは、集中を、大切にする空気
会社の生産性が、上がるか、下がるかを分けるのは、労働時間の長さではなく、集中して働くことを、良しとする空気があるかどうかです。
長く働くことを、頑張りだと、評価していないか。集中して、成果を出し、しっかり休むことを、良しとする空気があるか。一人あたりの成果が落ちるのは、長時間拘束の空気が、集中を薄め、社員を疲弊させているサインです。集中を大切にする空気を育ててはじめて、会社は、短い時間で、高い成果を、生み出せるようになります。
ー「長さ」ではなく、「集中」を、評価する
では、経営者は、何を変えればいいのか。労働時間を、ただ、短くすることだけではありません。集中を、大切にする空気を、つくることです。
まず、長く働くことを、頑張りとして、評価するのを、やめる。「長さ」ではなく、「成果」と「集中」を、評価する。次に、集中して、成果を出したら、早く帰れる空気を、つくる。「終わったら、帰っていい」と。集中への、報酬を、与える。そして、社員が、しっかり休み、回復できる時間を、大切にする。──こうして集中を大切にする空気を育て始めたあなたは、長さで薄まっていた社員の力を、集中によって、凝縮させ始めているのです。
ーあなたは、長さを評価していませんか、集中を評価していますか
最後に、お伝えしたいことがあります。会社の生産性は、社員を、どれだけ長く拘束するかではなく、集中して働ける空気を、つくれるかどうかで、決まるということです。
思い返してみてください。あなたは、長く働く社員を、「頑張っている」と、評価していないでしょうか。その長時間拘束が、集中を薄め、社員を疲弊させ、かえって、成果を、落としてこなかったでしょうか。もし、思い当たるなら、それは、評価する先を、変えるべき合図です。
このコラムを読み終えたあなたは、次に、遅くまで残っている社員を見たとき、これまでとは違う見方を、するはずです。この長さは、成果に、つながっているだろうか、と。そして、長さではなく、集中を、評価する自分の姿が、もう浮かんでいるのではないでしょうか。長さではなく、集中を大切にする空気をつくる。それが、一人あたりの成果を高める、最も確実で、最も静かな一手なのです。
ー勝田耕司
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