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「AIがするサービス」と「人がするサービス」の違い

SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社

代表取締役 

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

これからの時代、あらゆる分野においてAI化が進み企業経営においても何かしらの影響を避けては通れない状況が見えている中で、AIとどう向き合い、AIがすることと、人にしかできないことを区別して、顧客のニーズに応えていく戦略が重要な世の中となります。

現状のサービスにおいては、大きく分けてふたつのサービス形態が存在します。

ひとつは「定型型のサービス」、もうひとつは「適応型のサービス」です。

定型型のサービスとは、マニュアルを基本とした、誰にでも安定的で平準化されたサービスの提供を意味し、代表的な例で言えば、ファストフードやファミリーレストラン、コンビニエンスストア、スーパーマーケットのレジなど、基本的には、どの顧客にも当たり外れなく、平等に、安定したサービスが提供され、顧客も接客サービスに対する期待度もさほど高くなく、感動は無いものの不満もないサービスの提供です。

これは、価値提供に例えると「等価価値」に該当し、顧客の期待と等しい価値を提供すること、つまり満足の領域となります。

一方で、適応型サービスとは、誰にでも平等なサービスではなく、それぞれの顧客に適応したサービスの提供を意味し、比較的高額、高付加価値な業種である、宝飾品、ウェディング、住宅等、それぞれの顧客のニーズをヒアリングやカウンセリング等で引き出し、それに対して、その顧客に応じた商品提案、サービスの提供となります。

これは価値提供に例えると、定型型サービスの等価価値に対して、適応型サービスは、各顧客に適応した「付加価値」の提供に該当し、顧客の期待以上、つまり感動の領域となります。

これらの2つのサービス形態から、これからの時代に見えてくるのは、定型型サービスに関してはかなりの部分でAI化が進むことが予測されます。

少し前になりますがガソリンスタンドのサービスは、スタッフが窓を拭いたり、灰皿の吸い殻、タイヤの空気圧やオイルの状況まで点検する等フルサービス型のサービスが主流でした。

それが、一気にフルサービスからセルフサービス型のスタンドに入れ替わり、付加価値型から等価価値、価格訴求に転じた代表的な業種です。
それに対して顧客側も、それほど抵抗も無く、価格が安くなればむしろそのほうが良いという観点で受け入れ、今では当たり前になりつつあります。

このように接客サービスに対する期待度が比較的低い業種、マニュアル通りに提供すれば顧客の期待に応えられる定型型サービスはAI化が進むと考えられ、最近ですと、コンビニエンスストアやスーパーマーケットのレジは既にAI化が進み、レジカウンターに買い物カゴを置くだけで、商品に付いているICタグを読み取り、無人で簡単に精算できる仕組みや、某ファミリーレストランチェーンでも配膳ロボットによる料理の提供が始まっています。

一方で、適応型サービスに関しては、顧客の個々のニーズをコミュニケーション等で引き出し、それに応じた提案、サービスを提供するという点では、人にしかできないサービスに値します。

適応型サービスで人にしかできないサービスの特徴は、

➀ 顧客との関係性を通じて提供するサービス

顧客とコミュニケーションを取りながら、顧客の志向を知り、関係性を構築しながら提供するサービス。

代表的な職種でいうと、信頼関係を築くことが購買意欲に影響するような保険のセールスマンや資産運用のアドバイザー等がこれにあたります。

➁ 顧客と共創して提供するサービス

顧客と相談しながら、顧客の意図を汲み取り、プロとしての提案を通じて一緒に創り上げるサービス。

代表的な職種は新郎新婦と一緒に結婚式を創り上げるウェディングプランナーや、理想のマイホームを顧客の希望を聞きながら創り上げる住宅メーカーのサービスがこれにあたります。

➂ 顧客のニーズに対して先回りするサービス

顧客の潜在的なニーズを察知して、気を利かせて先回りして提供するサービス。

代表的な職種は、おもてなしや気遣いを付加価値としてサービスに活かす高級旅館や高級レストラン等が挙げられます。

④ 顧客の気持ちに寄り添い、共感しながら顧客の課題解決に導くサービス

顧客の問題や課題に寄り添い、顧客の気持ちに共感しながら課題解決を導くサービスで、代表的な職種ですと痩せたいという課題解決に貢献するフィットネスのパーソナルトレーナーや病気という課題を解決する病院等のサービスもこれにあたります。

このような適応型サービスがAIにはできない、人にしかできないサービスに該当し、これが付加価値となって顧客から提供する価値に見合う料金をいただくことができるのです。

しかし定型型サービスの業種であっても、あるスーパーマーケットでは、何故か、他のレジが空いていても行列のできるレジがあるという話しもあることも事実です。

それは、そのレジ係のスタッフが各顧客に応じた声掛けや対応をする為、顧客がそのスタッフに対応してもらいたい為に、待ってでもその列に並んでいるというものです。

このように、定型型サービスのレジ係という職種でも各顧客に応じた適応型サービス、付加価値を提供することで他社との差別化できる方法もあることも事実です。

いずれにしても、この時代の流れの中で「AI」に依存して効率化、価格訴求を追求するのか、人にしかできない付加価値の提供を探求、追求していくのか、企業としての方向性が求められていることは確かです。

あなたの企業のサービスは、AIに依存していきますか?

それとも、人にしかできないことを追求していきますか?

 

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