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新市場を開拓する「通販専用商品」

白川博司
SPECIAL

通信販売コンサルタント

株式会社四方事務所

代表 

通販戦略なくして事業の成長はない! 20年間にわたり、300社以上の通販立ち上げに携わってきたプロコンサルタントが、経営者のための通販視点とこれからの事業発展の重要戦略について提示。

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通販に新規参入した食品メーカーが、通販ルートに限定した「通販専用商品」に力を注いでいる。

この傾向はB to B、B to C においても顕著で、“ここでしか買えない”という限定感、プレミアム感を付加し、流通する一般食品との差別化を図っている。

たとえばハウス食品は、アスクルのネット通販サイト「ロハコ」と組み、ロハコが販売するお米に合うように開発したレトルトカレーを「ロハコ専用商品」として昨秋から販売している。ハウスが市販するレトルトカレーよりも肉の味を強めた製法で、パッケージも商品名を小さくするなど、一見カレーに見えないデザイン性の高いものにし、一般商品との違いを鮮明にしている。

またカゴメは、昨年10 月、ネット通販の新ブランド「農園応援」を立ち上げ、好調なスタートを切っている。従来のカゴメの通販サイトで扱っているのは、野菜ジュースやサプリなどだが、農園応援では、地域に眠る特色ある生鮮野菜や果物を販売。栽培の様子を伝える動画なども活用して、農家とともに商品を紹介し、食材に安心感や物語性を求める消費者にアピールしている。

そして日清食品は、人気アニメなどと組んでカップヌードルのネット限定商品を販売し、カップヌードルをあまり食べない若年層を獲得する狙いだ。

このように、デザイン性の高いパッケージにしたり、生産者の思い入れを紹介したり、特別感を演出したりして、一般商品にはない特徴を持たせた「通販専用商品」をラインナップし、既存チャネルでは手薄だった顧客層の拡充を図っている。

各社とも食品メーカーならではの商品開発と企画力を活かし、コラボレーションにより新市場を創造している好例と言えよう。

 

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