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経営者の器を広げて、報告の質を上げる

  成長支援部づくり 岩井徹朗 SPECIAL
岩井徹朗 SPECIAL

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社 代表取締役 岩井徹朗

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。

経営者の器を広げて、報告の質を上げる

「結論から教えてくれる?」

あるクライアントさんの口癖の一つです。

忙しい経営者がまず知りたいのは、「何をどうすればいいのか」という結論です。

一方、説明する側は、「問題が起きた経緯はどんなものか→問題の原因は何か→問題を解決するにはどうすればいいか」というように、結論を出すに至った順番に話をする傾向にあります。

しかし、経緯や原因についての説明がまどろっこしいと、「ご託はいいから、早く結論を!」となります。なので、私が経営者から依頼された事項についてご報告する際は「結論→理由→経緯」というように、結論を先に言うよう心掛けています。すると、たとえ経緯や原因の説明が複雑で分かりにくくても、経営者の側に「聞こう」、「知りたい」という気持ちが働くため、しっかりと情報を伝えられることが多いのです。

もちろん、中には経営者にとって耳が痛い結論だと、「え~っ!!!」と怒り出す方もおられます。この点、私の場合はコンサルタントという社外の人間なので、「経営者が耳に痛いことを言うのも仕事」と割り切ることができます。

しかし、社員が経営者に報告する場合、「社長の機嫌を損ねたくない」という心理に陥ることはどうしても避けられません。このため、結論を先に言うという習慣を社内に定着させるためには必要な条件があります

経営者の中には「社員からなかなか報告が上がってこない」とぼやく方がおられます。しかし、よく観察してみると、そういう経営者に限って、急に怒り出す、いつも眉間にしわを寄せている、機嫌が悪いとちゃんと話を聞かない、など、報告を受ける態度に問題があることがあります。

忙しい経営者は、「何をどうすればいいか」という結論を先に知りたいのはやまやま。けれども、経営者に結論を受け入れる度量がないと、結論が後回しになったり、場合によっては都合の悪い情報が入ってこないという事態を招きます。

子供でも、悪いことをしたので怒られるのは分かります。けれども、どうして怒られるのか分からないことが続くと、やがて、「余計なことを言ってまた怒られるのは嫌だから黙っておこう」という心理がどうしても働くのです。

結論を先に言う習慣を定着させる条件の一つは、どんな結論であっても、いったん経営者が受け入れるということです。

そうは言っても、結論を聞く側としても、中には「なんで!!!」と怒り出したくなる気持ちになることもあるのはよく分かります。そんな時は、「なんで(そんなことになるか)?」と口にするのではなく、「その結論を出した理由を教えてくれる?」とか、「その結論になった背景を知りたいのだけれど」というように、報告する側が結論に至った話をしやすい聞き方をすることです。

つまり、結論を先に伝えても経営者は話を最後まで聞いてくれるということを態度で示すことが大切です。結局のところ、情報は器の大きいところに集まります

 

【総務の革新】成長支援部づくりで業績を伸ばす経営視点
岩井徹朗

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社代表取締役

岩井徹朗

執筆者のWebサイトはこちら https://www.heeze.co.jp/

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