足りないのはお客さん目線に立った工夫の積み重ね

  成長支援部づくり 岩井徹朗 SPECIAL
岩井徹朗 SPECIAL

成長支援部づくりコンサルティング

ヒーズ株式会社 代表取締役 岩井徹朗

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。


足りないのはお客さん目線に立った工夫の積み重ね

「何時ぐらいに届きますか?」

「それは分かりません!」

「えっ、そうなんですか・・・・・」

以前、インターネットでノートパソコンを買った時のこと。外出している時に届いたようで、郵便受けに不在通知が入っていました。我が家に届く宅配便は通常Y社かS社。しかし、入っていた不在通知はあまり聞いたことのない運送会社のものでした。

Y社やS社の場合、不在通知が入っていても電話のプッシュホンで再配達の依頼ができ、配達される時間も指定できます。けれど、今回の場合、運送会社の営業所に直接電話する方式でした。

伝票番号を伝えると、先方は「本日はこれからご在宅ですか?」「ハイ、おりますが、・・・」「では、いったんドライバーに電話して確認を取りますので、折り返しご連絡させていただきます」

しばらく待っていると、先方から電話がかかってきて、「今日中にお届けします!」その時、受話器から聞こえてきたのは営業所の社員が談笑しているらしい笑い声。そして、冒頭の会話へと続きます。

最近何かと話題の宅配の再配達システム。プッシュホンだけで再配達を依頼できる仕組みはとっても便利です。けれども、システムでそれを構築するにはおそらく数千万円単位のお金が必要です。だから、それをすべての会社に求めるのは所詮無理な話です。

けれども、おおよその配送時間を伝えるのはちょっと工夫すればできる話です。

いくら家にいるからといるからと言って、夕方5時ぐらいになるのか、夜も8時を過ぎてしまうのかによってはこちらも待つ準備が違います。

当日は私が先に帰宅したため、家内が帰ってくるまでは私が一人。時間帯によっては風呂に入っていることもあれば、たまたまトイレに入っていると、呼び鈴が鳴ってもすぐに出られないという場合だってあります。

荷物を受け取る側からすると、一度不在で受け取れなかったために再配達の時にはきちんと受け取りたいという心理が働きます。しかし、今回の運送会社さん。こちらのそんな心情はお構いなしで初めから再配達時間など伝える気がさらさらないご様子。

また、電話を通じて会社のゆる~い雰囲気が伝わってくると、「この会社、大丈夫なんか???」という気にさせられます。

もちろん、Y社やS社だっていろいろな問題点はあるかと思います。けれども、少なくとも今回の運送会社よりは安心できます。ましてや、再配達のおおよその時間を伝える、電話で社内の談笑を伝えないということは、意識を持って取り組み、ちょっとした工夫があればできることばかりです。

中小企業の経営者の中には、「ウチにはお金がないので」「大手企業のようにはできない」言い訳される方がおられます。しかし、自動再配達受付システムの構築は無理でも、気持ちの良い再配達の仕組みの提供は可能です。

「お金があったらできますが・・・」「優秀な社員がいれば、やれるのに・・・」というのは、単なる自己都合に過ぎません。

「ない」なら「ない」なりに、どこをどう工夫するのか。

「たら」、「れば」をなくして、お客さんの目線に立って知恵を絞る過程の中で、大手企業とは違う強みも見いだせるはずです。

 


【総務の革新】成長支援部づくりで業績を伸ばす経営視点
岩井徹朗

成長支援部づくりコンサルティング

ヒーズ株式会社代表取締役

岩井徹朗

執筆者のWebサイトはこちら http://www.basis01.com/

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