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バーチャルとリアルの間を埋めるもの ―従来のメディアの役割を見直してみる―  

  地方メディアの高度有効活用 海江田 博士 SPECIAL
海江田 博士 SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション 代表取締役 海江田 博士

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

ネット販売が当たり前になりつつある現在、リアルな世界にリアルな店舗を持ち、何かしらの物品を取り扱ってきた企業が、インターネットによる流通の世界に踏み出すのはごく自然な流れといえます。

ところが、ネットビジネスがこれほど発達してきた状況において、逆の現象も出てきました。ネット販売を続けていたメーカーなどが、もともとそんなに考えてもいなかった店舗を構えてみようか、という動きです。

リアルな店舗→ネット販売開始、という流れから

ネット販売→リアルな店舗建設、という流れです。

もともと店舗など必要としていなかった製造業が何故リアルな店舗を持とうとするのでしょうか。・・・それは、ネット販売(=バーチャル世界)の背景にある実態としてのビジネスを補完し、担保するものだからです。

ネット販売上のシステムはきちんと構築されており、ビジュアル的にも内容についても様々な情報がネット上にちゃんとアップされていて問題ないものの、何か物足りない、何か突き詰めたところのリアリティーに欠ける、完璧にはイメージしきれない、部分があるのではないでしょうか。この「最終的に今一つ詰め切れていない状況」に対してリアルな店舗を持つことは「なんか物足りなかった最後の内堀」を埋めることになります。

この「最後の内堀」というのは、ある種の「安心感」といってもいいかも知れません。現実に存在するんだ、という実感とでも言いましょうか。ネット上だけではなく、そこに行けば実際に手に取ることも購入することも可能であるという安心感は、お金を払う側にとって無意識下における結構重要な動機なのかも知れません。

更に、販売する側にとってもリアルな店舗によるリアルな接客、お客さんの生の声、生の対応といったものを現実に体験することもまた重要です。この経験やここから発せられる情報が、これまでになかった画面の厚み、雰囲気といったものをネット上に醸し出すのではないでしょうか。 

さて、情報発信についても、このリアル店舗を持つということと似たような指摘ができると思います。ネット上或いはSNS上で経営者が情報発信を続けていくことは極めて意義深く必要な行為である、とこれまで述べてきましたが、それだけでは何か物足りないということです。

それは、SNSは完全にこちらのコントロール下にあり、どんな内容であろうが如何様にでも情報発信できる状況にあるからです。もちろん、下手なことを書いて「炎上」の危険性がない訳ではありませんが、常識的な線を外すことがなければ、基本的には思うままに自由なことが書けるわけです。

ところが、マスメディアを通すとなるとそうはいきません。放送や発行の前に必ず第3者のチェックが入ります。それはコンプライアンスを含めた内容のチェックだけではなく、表現等の手直しも含めて他者に伝わりやすいように添削されるのです。

つまり、ともすれば主観的に過ぎたかも知れない、こちらサイドの情報発信の質も高めてくれることになります。第3者の基本的な法務上のチェックと文章の質的グレードアップが図られ、まさに一石二鳥という訳です。

私自身かなり慣れてきたこともあり、例えばFM放送の際などに不適切な表現といったものを使うことはまずありません。とはいえ、ちょっと行き過ぎたかな、といった言葉を使ったときはパーソナリティーがすぐ修正的な表現で言い直してくれますので、「あ、これはまずかったな。」と次から気をつけます。

新聞の連載については、担当の記者さんからいろいろと修正が入ります。法務上問題になるような修正というものはほとんどありませんが、読者に分かりにくいのではないか、という点については的確な指摘を受けます。その点は向こうがプロですので、文章の質が向上することは確かです。

情報発信については極めて使い勝手がよく、気軽に利用できるのがネット、SNSの世界です。これに加えて、リアルな世界の一つである従来のメディアに取り上げられることで、その情報発信に厚みがつくことになります。この「厚み」というのは、「情報の信頼性」と言い換えることもできます。

マスメディアという第3者機関を通過したということは、情報の内容についていわば社会的な承認が成されたということになります。これは情報の受け手側にとって無意識の信頼につながるのではないでしょうか。そういう意味では、従来のメディアはまだまだ人々にとっての情報源として重要な位置を占めているのです。

このように、経営者が行なう情報発信として「地方メディア」を活用することは、いろいろな角度から見てもかなり意義のあることなのです。

20年来「地方メディア」とのお付き合いを続けてきた私は、このことを強く実感します。

私が、多くの経営者の皆さんに「地方メディアを利用した情報発信」にチャレンジしていただきたいと思っている所以です。

 

 

企業の盛衰を決める社長のためのメディア戦略
海江田 博士

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション代表取締役

海江田 博士

執筆者のWebサイトはこちら http://mc-kaieda.com/

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