企画書の質を3ヶ月で引き上げるためには○○させよ

  組織の成長加速 木村英一 SPECIAL
木村英一 SPECIAL

組織の成長加速コンサルティング

株式会社グロースサポート 代表取締役 木村英一

組織の成長加速を促し、業績躍進を実現させる辣腕コンサルタント。これまで130社以上の企業において、経営者のコンサルティング、経営幹部、経営リーダーの育成に携わる。組織とリーダーの成長段階を知り尽くし、経営者と同じ目線で語ることのできる希有なコンサルタントとして活躍中。

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業界特化により急成長を続け、上場準備が進むM社のK社長と先日お会いしてきました。最初にお会いした折は、急拡大に人の採用が追いつかず、幹部の役員の方々ほぼ全員が、本来は課長、部長がやるべき仕事に忙殺されていました。

当時を社長が振り返りながら、半年間で改善してきた内容を振り返って満足げに、「今になっては全部笑い話ですよね」と。一番最初の報告書をめくながら、「確かにこんなでした」「こんなこと言ってたなぁ」と笑顔。思わずこちらも顔がほこびました。社長との面談から、移動しながらそれまでの経緯を私なりに振り返ってみました。

コンサルティングが始まる前から、M社長に会社の状況についてお話を聞くと、世間がうらやむような業績を積み重ねていました。しかし、リーマンショック後の需給バランスの逆転を経験しているM社長にしてみれば、”現状はいわば神風が吹いているような状況”だと捉えていたのです。”浮かれずに営業力を引き上げておかないと、いずれ痛い目に遭う”ということと、呪文のように繰り返されていたのがとても印象に残っています。

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もちろん、それぞれの営業部門の部門長で、役員である方々もM社長と同じつらい経験をした方々でしたので、M社長と同意見でしたが、”部下の営業力の引き上げ”は懸案のまま解決に向けての取組はなかなか進まない状況が続いていました。
M社長の見立てでは、現場は、黙っていても受注が次々と飛び込んでくる状況のため、営業力を磨くよりも、その受注をどうやって裁くかが優先順位が高いのだと。
M社長も幹部も、やりきれない気持ちを抱えつつも、ある程度、現状を容認せざるおえない。いつもこの話題になると憮然とした表情になるのでした。

好況なうちにより大きな企業との取引を増やしておかなければ、、、役員の中で共有されているこの危機感は、時々思い出したように、改善への取組が始まっては、消え、また始まっては消えが繰り返されていたのです。

新規の規模の大きな企業との取引には相手に応じて営業プロセスを踏む必要がありました。ところがそれに対応できる営業技術をもった人材が社内にはいなかったのです。驚くべきことに、ニーズの把握、解決策を企画書に盛り込み提案、調整、そして契約といったプロセスを経験した人がいないため、役員のYさんが対応できる分のみ案件化される状況が続き、機会損失が広がっていたのでした。

Yさんもラクをしていたわけではありませんでした。通常業務をこなしつつ、深夜、または、土日に出勤して、企画書を作り込む、そんな状況が当たり前になっていたのです。

連続して大企業からの引き合いが来たにもかかわらず、失注せざる終えない状況がが続いたことがきっかけで改めてこの問題は再びクローズアップされます。そして、この問題は、社長直轄プロジェクトとされ、まずは、企画書のレベルアップのステップが組まれました。

残念なことに、ここまで来ても、まだ改善されない状況が続いたのです。解決に向けた工程表が決まったのにもかかわらず、状況が改善されない原因をさぐっていくと、それまで現場の社員の問題とされていたことは、違う原因が浮かび上がってきました。
企画書のレベルアップが進まない一番の問題は、Yさんが抱え込んでいることが原因だったのです。

役員のYさんは、自分では全部こなせるものの、部下に、企画書の作り方を教えることが全く出来てなかったのです。Yさんは、社長直轄プロジェクトに格上げされた際、工程表に部下にレクチャーし、3ヶ月で企画書を書き上げれるレベルまでにすると宣言し、更に細かなマイルストーンも設定てありました。しかし、3ヶ月が過ぎ、4ヶ月たっても、8人の部下からは企画書は一つも提出されませんでした。

結局、未来への準備は何一つ進まず、現場対応に明け暮れて、4ヶ月間、ただ、ただ時間が過ぎていったのです。

この問題は多くの企業が抱える問題でもあります。特に営業部門の強化策の一つに、「前後のプロセスも含めて、契約を獲得しうる企画書を作成できる人を揃えること」は必ずといっても出てくる課題です。

ところが、多くの会社では、先ほど紹介した事例のように、営業の肝である企画書の作成は、特定の人に集中し、なかなかそのスキルが共有されないのです。その状態で業績が拡大していくならまだ良いのですが、やがてその頼りにされているスキルの高い社員が退職したりすると、どん詰まり状態に陥るのです。

このようにマニュアル等で他の営業プロセスの業務平準化はできても、”考える”業務が特定の人に集中してしまう状況から抜け出せないという課題を多くの会社が抱えています。どの会社にとっても、大き事業リスクですが、リスクの認識をしていながらも、手が打てない状況なのです。

この問題の解決の糸口は、驚くほど単純で、”考える”業務に対する勘違いを解くところにあります。ご紹介した事例のように、”考える”業務の共有化を進められない組織のリーダーに直接話しを聞くと、同じ勘違いをしていることが分かります。

くの幹部が抱える勘違いとは、”考える”業務は、普通の人にはない創造力が必要だ、という勘違いです。この勘違いをしている幹部は、「創造力のない部下には、企画書は作れない。」と思い込んでいます。そして、「アイツには無理、コイツにも無理。あー、誰にもこれは無理だ」となっているのです。

繰り返しになりますが、この勘違いを解くことはそれほど難しくはありません。このような勘違いをした幹部と企画書の内容について2時間ばかり話すと、結論はいつも同じになります。誰と話しても結論は、「企画書を作成するためには創造力は必要ない」となるのです。創造力の代わりに必要なのは、ある一定数の問題解決パターンを覚えることです。実際にこのやり方で、入社したての新卒も、半年間でそこそのレベルの企画書が書けるようになります。

やってみると、「想像していたのとはまるで違い、別に難しいことではなかった。」とどの幹部も口を揃えていいます。様々な業種で試してみましたが、業種による違いもありません。

ある業務が特定の人に集中してしまう。一時的にこれはどの企業、どの組織にも起こり得ることです。しかし、特定の人に仕事が集中した状態が長く続いてしまのは、防ぐことが出来きるのです。

ご紹介したように、最も難易度が高いとされる”考える”作業を誰もができるにする方法を幹部が知っていればいいだけです。この手法を知らない幹部は、部下にも出来るようにしなければならない、という大命題を背負ったまま、どうにもこうにもすることが出来ずに、身動きが取れない状態のままで無為に時間を過ごしてしまっているのです。

さて、御社の幹部の方々は如何でしょうか?
御社の幹部は、部下の成長を継続して後押ししているでしょうか?
それとも、部下の成長促進という命題を背負ってその重さに立ち尽くしているでしょうか?

 


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木村英一

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株式会社グロースサポート代表取締役

木村英一

執筆者のWebサイトはこちら https://www.change-growth.jp/

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