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圧倒的なNO1組織を創れ!その6 指示は○○○に出せ!

  組織の成長加速 木村英一 SPECIAL
木村英一 SPECIAL

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート 代表取締役 木村英一

組織の成長加速を促し、業績躍進を実現させる辣腕コンサルタント。これまで130社以上の企業において、経営者のコンサルティング、経営幹部、経営リーダーの育成に携わる。組織とリーダーの成長段階を知り尽くし、経営者と同じ目線で語ることのできる希有なコンサルタントとして活躍中。

業績絶好超のIT企業、前年比18%と予算上振れのT社での面談時、新規事業部門を統括するK常務が、いたずらっぽく笑いながら、「先日部長のSから、こっぴどく怒られましてね。」と。私が「誰の事だろう?」という顔をしたので、K常務が説明してくれました。「Sって、以前経営企画にいたのですが、(自部門の)サービス部門の テコ入れで、先週から(事業部の部長として)来てまして。」

「いやね、私のいう話が抽象的過ぎるっていうわけですよ。まぁ、噂には 聞いてましたけど、まぁ、ズケズケ言いよりますわぁ」と言って頭をかきながら、大笑いされました。ひとしきり笑ってから、真顔に戻り、常務が続けました。

「まぁ、私も少し反省しましたよ。確かに、Sの言うとおりで、もうちょっとかみ砕いて話すべきでした。悪いクセがでてしまいました。木村先生にも、当初よく指摘いただいてましたよね。」

ここ数年の圧倒的な成果を評価された大抜擢されたK常務さんは、まだ40代前半、社員から羨望の眼差しを一身に受ける方です。


豪気な性格で、部下からの信頼も厚く、次々とプロジェクトを率いているKさん。3年前に出会った頃は、Kさんがとても悩んでいた頃でした。

自分と同じように勢いで突っ走るタイプの部下が来ると、部下達の力をグイグイ引き出して、たちまち、プロジェクトの功労者に仕立て上げることが出来る一方で、「(Kさん曰く)自分の性分に合わない部下(Kさん曰く)」はボロボロと脱落していくのでした。

社長から、「K常務の社内での影響力を拡大させるために、(K常務の)マネジメントの幅を広げる手伝いをして欲しい」という依頼を受けて、Kさんとのコンサルティングを開始しました。

既に成果を出してきたKさんは、成果を出す組織を創るために必要な判断基準は既に高いレベルにありました。

一方、端からみれば豪快そのもののKさんでしたが、人知れずあるコンプレックスに悩まされていました。そのコンプレックスは、細かく情報を分析したり、中長期の戦略を具体化させたりということからKさんを遠ざけていたのです。

「理論」「データ」「分析」を重視する部下達によれば、「(Kさんは)感覚的な話ばかりで、意味のないことをやらされている」という不満が異口同音に出てくるのでした。

(ちょっとここで、誤解されると困るの敢えて申し添えます。そもそも部下が上司の命令の精査をすること自体、全くのナンセンスですし、上司が部下におもねることは、百害あって一利なしです。ですから、部下から不満が出てくるということは特段きにすることではありません)

一方、Kさんの業務指示の内容を部下が上手く受け取れていない原因がKさん側にもあるならば話は別です。目的の遂行のために、Kさん自身も改善に取り組むべきです。

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Kさんは、自分では「理論」「データ」「分析」に対して苦手意識をもっていましたが、Kさんには「理論」もありました。「データ」も見ていました。「分析」もしていました。話を聞いてみると、卓越した戦略もあったのです。

Kさんの場合は、それらを言語化出来ていないことが問題だったのです。言語化出来ないですから、Kさんは、指示を出す際に「具体的」にかみ砕けずに、「抽象度」が高いまま話していました。「抽象度」の高い内容を受け取れるメンバーは動けるのですが、それ以外のメンバーは、動けないという状態だったのです。

詳しいトレーニングの内容は別の機会にお話するとして、あるトレーニングを3ヶ月続けた頃には、Kさんは、自在にそのツールを使うことができるようになっていました。

そして、そのツールを使いながら、データに基づき、具体的に話しができるようになっていきました。

そして、そこからKさんの更なる躍進につながっていきます。


Kさんが経験したように、部下に自分の考えを具体的に伝達できないことに悩むリーダーは、まだ良い方です。

なぜなら、自分が「具体的に伝える」技術を持っていないことを棚にあげ、指示を出して動かない部下に、「言ったのにやらない」と怒り出すリーダーは、そこら中にいます。毎回、毎回同じように同じタイミングで怒り出すのです。

自分自身の考えている戦略、戦術、その背景の理論、データの分析手法等々を部下にうまく伝えられないというのは、リーダーとしては、健全ではありません。

また「リーダーが具体的に伝達できない」のは、素質、性格、果ては、向き不向きの問題等の原因不明の問題として取り扱われてしまいますが、これは全くの誤りであると私は考えています。

「具体的に伝える」か否かは、技術があるか否かの問題です。のこぎりを上手く使えるか否かは、単にやり方(技術)があるかの問題です。自転車に乗れるか乗れないかも、単にやり方(技術)を会得するか否かの問題。同様に、「具体的に伝える」か否かは、技術の問題です。
ですから、「伝わる」技術を持たなければ、部下に「伝わらない」は、当たり前に組織のあらゆる階層で、あらゆる上司と部下の間で起こることです。

このように組織を動かすことのできず、部下の停滞を招く、衰退リーダーは、部下が動かないことに、腹を立て、怒りをぶつけることにエネルギーを使います。

マネジメントでは、エネルギーのかけ処を間違えると、全く成果を得られません。部下に戦術を授け、組織をして成果を出すために、エネルギーをかけるのは、そこではないのです。

組織を動かして成果を上げるリーダーは、文字通り「動かす」ことに集中します。そこがエネルギーのかけ処だからです。


さて、御社のリーダーは、「動かす」ことにエネルギーを投下しているでしょうか?
それとも、憤ることにエネルギーをかけていますでしょうか?

 

経営者のための、「組織の成長加速法」
木村英一

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート代表取締役

木村英一

執筆者のWebサイトはこちら https://www.change-growth.jp/

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