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自社で苦労して開発しているのにリーダーが育たない理由

SPECIAL

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン

代表取締役 

商品開発コンサルタント。特に開発部門を持たずに売れる商品開発を実現する、独自の「デベロップレス」体制づくりに定評。いま全国の中小メーカー企業の業績躍進の新手法として、多くの企業から指導依頼が集まる注目のコンサルタント。

「新規事業開拓のため、急ぎ開発を推し進めたいのですが、社内にリーダーをやれる人財が不足しています。そのため、急ぎたい思いをぐっとこらえ、リーダーを育てるために、苦労しながら時間をかけて自分たちで開発しようとしてきました。ところが、一向に人が育ってきません。
外部講習にも積極的に参加させているんですが・・・先生、何か、自分たちのやり方や考え方が間違っているのでしょうか?」

開発が思うように進まないことに強い悩みを抱えられた、ある経営者からのご相談です。

結論から先に申し上げると、やはり間違っています。

まず、「外部講習に参加させることでリーダーを育てよう」という発想は、以前のコラムでも触れていますが、ほとんど上手くいきません。なぜなら、実践が伴っていないからです。

リーダーは、実践の中で鍛えられ、育ちます。実践の中で、必要なスキルや知識を身につけていきます。やっていく中で、わからないことがあれば、自分でネットを調べたり、本を読んだり、あるいは、自分にピッタリの講習会を見つけ出してきて参加したり、と自ら行動し解決していきます。

逆に、実践する前に、それらしい講習に参加させても、ただ漠然と勉強になったと自己満足し、聞いた知識を脳にストックしてしまいます。そうやって、頭の中にしまわれ長く使われないままとなった知識は、やがて消えて無くなります。

解決につなげるためには、知識を目にする前に、頭の中に明確に課題が認識されていなければなりません。それもただ認識しているのでは無く、何日も思い悩み、必死に解決策を探している状況でなければ、たくさんの情報の中から「これだ」という情報を抜き出し、解決に結びつけることはできないのです。まずは、勉強から。このような姿勢では、リーダーを育てることはできません。

ためしに、世の中のリーダーとして活躍している人たちに聞いてみてください。過去に、リーダーになるために、講習を受けた人は、ほとんど居ないはずです。全く講習を受けたことが無いか、実践してある程度できるようになった段階で足りない部分を補ったり、実践で習得してきたことを改めてきちんと整理するために講習を受けた、という人がほとんどなはずです。

さて、ここまで、外部講習について書いてきましたが、より多くの人が誤ってハマっているのが、「開発人財を育てるために、自分たちで開発する」という考え方です。背景にあるのは、人間、苦労しないと成長しない、という経験則です。

経営者の方は、皆さん、幾度の試練に遭遇し、ご自身で苦労しながら乗り越えてきた人たちです。そして、その度に成長してきたことを実感されています。そのため、苦労することが人を育てることを経験的によく知っています。そのために、開発においても、

「外部に頼って楽をするのでは無く、自分たちで開発して苦労すべき」

という考え方を強く持っています。

こう言うと、「それのどこが間違っているのか?そりゃあ、楽して成長できれば、そんな良いことはないが、世の中そんなに甘くは無い」そんな声が聞こえてきそうです。

誤解しないでいただきたいのですが、「苦労することが人を育てる」 このことに異論を挟むつもりはありません。それは、そのとおりです。ただ、気づいてほしいのは、

「自分たちだけで開発することが、本当に、苦労し成長することになるのか?」

ということです。

ここに、経営者があまり気づいていない開発者の心理があります。それは、次のような心理です。

「開発者は、自分達だけで開発した方が、楽である」

開発者、特に技術者は、すべてを自分たちでやる、自分たちが知って入る世界の中だけでやる、自分たちの慣れ親しんだ環境の中でやる、その方が楽なのです。もちろん、好きなことに集中し没頭した方が良いものができる、開発のスピードも上がる、そういった側面はありますし、開発者がこの状態になっていることは望ましい面もあります。ただし、

「担当者であれば」という条件が付きます

担当者であれば、これでも良いのですが、リーダーは、これでは育ちません。いつも同じメンバーと、同じ環境で、同じことをやっていては、決してリーダーシップは育成されません。

リーダーは、好き嫌いに関係なく、時には利害の対立する人とも調整し、目的に向かって開発を推進しなければなりません。また、常に、臆すること無く新しい環境に飛び込み、メンバーを引っ張っていかなければなりません。そういったスキルを、社内という閉じた環境にこもって開発している人間が、身に付けられるはずがありません。

「リーダーとしてのスキルは、自社で開発するよりも外部と開発する方が身につく」

これが、多くの経営者が知るべき、知られざる真実です。

外部と調整したり外部を動かすには、大変なスキルが必要であり、多くの苦労があります。この苦労なくして開発のリーダーシップが身につくことはありません。

リーダーを育てるためにこそ、外部と開発すべき

外部と開発すべき理由は、開発のスピードUPや成功率の向上だけではありません。リーダーの育成も大切なメリットの一つです。

当社がご支援してきた企業の中には、長く内弁慶だった社員が、外部と関わり、外部に触発されて、短期間でリーダーシップを身につけられ、開発を成功させた事例が出ています。

外部と開発することで、社員も大きく変われるのです。
次は、御社が成功を手に入れてください。

 

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