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なぜ、中小企業の多くは、新しい施策が上手くいかないのか?

SPECIAL

全員営業コンサルタント

辻経営 有限会社

代表取締役 

会社の一人ひとりの小さな力を、無理なく売る力に変えて、全員営業で自然と売上があがる体制を築く実践手法とは…。

3月も残すところ、あとわずかとなりました。4月以降を見据えて計画立案や見直し、あるいは予算検討などをしている会社もあるかと存じます。

しかし、いくら素晴らしい計画や施策があっても、現場が動かなければ、絵に描いた餅で終わってしまいます。本日は、会社の施策が、スムーズに現場で動く会社と計画倒れになってしまう会社との違いと改善ポイントについてお話します。

この時期は、卒業・就職・転勤・配属などと重なるため、会社の決算月に関わらず、日本全体で一区切りの空気感が醸成されます。

特に、この4月~5月は、数十年に一度の時代が変わる節目なので、過去やったことがない新たな施策や今までとは違う種類の目標を打ち出していこうと考えている経営者には、またとない絶好の機会となるでしょう。

とはいえ、そういう追い風があったとしても、こういった『天の時』を、活かせる会社とそうでない会社は、如実に分かれてきます。

では、会社が立てた施策や目標が、きちんと現場で動く会社と、停滞しがちな会社とは、何が違うのでしょうか?

施策や目標に問題がある場合は、いったん脇に置くとして、別の視点から考察してみましょう。

社員数が30名前後になると、会社は組織としての様相を呈してきます。100名を越えてくると、経営者の一存では決められない事案が増えてきます。

また、会社内に、複数の部門が存在してくるため、何か施策や活動をしようとすると、その検討や活動の前段階で、様々な調整やすり合わせが必要になってきます。会社の規模が大きくなるほど動きが遅くなる最大の原因は、この点にあると考えています。

しかし、新しい施策であっても、現場がスピーディーに動く中小企業・中堅企業は、もちろん存在しています。

一つは、ビジネス構造がシンプルな会社であり、もう一つは、マネジメント力が高い会社です。ただ、前者は変えられない場合もあり、後者は一朝一夕にはなれません。

最後の一つは、会社と社員のエネルギーがどこに向けているかです。

新しい施策がスムーズに動く会社は、エネルギーが商売と活動に向いています。

ゆえに、何か行動を起こしたり、新しいことをするのが前提で、検討や計画を練りますし、現場も社員も、そのエネルギーの多くは外向きです。

一方、計画倒れになる会社は、かなりのエネルギーが社内と調整に向いています。

そのため、現場で動きや活動をする前段階の検討や計画の時点で、多くの時間と労力がとられがちです。

もちろん、各部門が必要な連絡や情報共有をせず自分勝手に動くと非効率ですし、収拾がつかなくなってしまいます。ゆえに、社内調整は必要ではあるのです。

しかし、幾つかの会社では、さほど意味があるとは思えないものが存在していたり、二度手間のような社内調整が散見されるのも事実です。

やがて、時機を逸したり、実際に活動する段になれば当事者はうんざりしていたり、スケジュールが遅れ必要な準備や体制がとれない…等で、往々にして計画倒れの現状維持に陥ってしまうのです。

さて、御社の組織や現場では、新しい施策を行う時に、どこにエネルギーが向いているでしょうか?

 

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