数字を読む ― 42兆円 ―

   大浜千賀子 SPECIAL
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大浜千賀子


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この数字は、クレジットカードの昨年度の利用総額である(経済産業省発表)。

これは家計支出の約14%にのぼり、支出が実質1.3%減の中、利用総額は前
年比10%増と、キャッシュレス化の進展を浮き彫りにした。

消費者が現金ではなくカード利用する最大の理由は、ポイントを稼ぐことであり、消費増税による生活防衛意識の広がりや、教育や家賃など月々の支払いにもカードが使えるようになってきていることが、拡大の要因となっている。

クレジットカードの利用現場を見ると、デパート、スーパー、小売店が多く、
ポイント還元率が高いジャックスカード( 還元率1%以上)、ライフカード( 誕生
月の利用はポイント5 倍)といった信販系カードの利用額は、前年比20%と急
伸している。

またネット通販では、市場規模の6 割以上が「カード決済」である。たとえば
楽天カードの2014 年4 月~12 月の利用額は、前年同期比で30%増と、さらに高い伸びを示しており、カード払いの多いネット通販の成長も、キャッシュレス化に寄与している。ちなみに、2番目に利用されているのは「コンビニ支払い」で、「銀行・郵便局での振り込み」、「代金引換」と続く。

男女別に見ると、男性は圧倒的にカード払いを選択する人が多いのに対し、女性は後払いの「コンビニ支払い」「銀行・郵便局での振り込み」を選択する比率が高いという特徴がある。

通販事業においては、顧客の囲い込みや定期購入コースへの誘導、離脱防止策として、「コンビニ支払い」「銀行・郵便局での振り込み」から、自動引き落としができる「クレジットカード払い」への変更を促すといった取り組みを行っている企業が増加中だ。

一方、政府では日本再興戦略として「キャッシュレス化に向けた方策」を発表。経済産業省や観光庁などの関係6 省庁は、インバウンドの増加や2020 年の東京五輪の開催などを踏まえて、キャッシュレス決済を推進している。なお2017 年には、国税や年金保険料などもクレジットカードで納付できるようにする方針だ。

すでに決済の分野では、クレジットカードやデビットカードなどを利用したキャッシュレス化が世界的な流れとなっている。しかし、日本は他国に比べてまだまだ現金決済が多いため、利便性・効率性・安全性の観点から、政府はキャッシュレス化を成長戦略の一つに掲げているわけだ。

このように、日本のキャッシュレス化は、政府主導のもと、さらに加速していくはずである。


コラム執筆

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