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「自分の分身が欲しい。経営改革の上手い社長はこの言葉を言いません。その訳は?」

  個店力最大化 伊藤稔 SPECIAL
伊藤稔 SPECIAL

個店力最大化コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング 代表取締役 伊藤稔

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「先生、店を回って指導したあとの数日は良いのです。そのあとの持続力が問題なんです」

とある ホームセンターチェーンの社長さんの一言です。

店舗が上手く回っていかない、人材が思い通りに成長しないといった問題を抱えている場合「ああでもない、こうでもない」と、現場監督のように、「俺がいないと回らない」と店を回っては、その愚痴を周囲にこぼす…ということがお好きな方がおられます。

こういったタイプの社長さんは、「店を回るのが仕事」と思っていて、「指導すること」に重きをおいていたりします。

面倒なのは、ぼやいている本人が、「俺がいないと…」という強い自尊心からそれが自己満足となっていることが多いということです。

そういったことを言いつつ、ほくそ笑んでいる部分もあって「社長が夏休み2週間もとるなんてありえない」というのが、この中堅チェーン企業の問題なのです。

こちらのチェーンの社長が「自分も休めるようにする」「自分が居なくても回るようにする」といったことを実現する仕組み作りをしなければ、店舗作業量は減りませんし、本部の業務量も増える一方だからです。

そもそも社長がすべきことは、「会社の経営」であり、現場指導を腕まくりしてやったところで、一カ月と長続きしないということです。

さらに問題を大きくしているのは、この現場指導こそが大事といって、「自分の分身」を作ろうとすることです。その多くは、作業レベルになっていて、見当違いの作業分析をやらせたり、効果の薄れた販促強化策を続けていたり、どこかで聞いてきたやり方を自己流でやらせたり、といった人海戦術的なやりかたをやっているということです。

店舗に、これからは、「人に付いた仕事から 仕事に人をつけるんだ!」と言っておきながら、人に作業をどっぷり浸け込んだ「自分の分身」を育成しようとしているということです。

そういったメンバーが、店舗で仕事に人をつけるレイバースケジュールについて教えようとしても、上手く伝える事すらできないのです。

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全ては、こうした人に依存した考え方にほかならないからですが、生産性の高い企業となるためには、水が高いところから低いところに流れるように、経営としてのあるべき姿と方向性があって、それに基づいた仕組みづくりを作ってから流さなければ、生産性を上げることはできません。

さらに、冷静に考えてみればわかることですが、自分の分身となる人で固められた組織に「何か改善意見はありますか?」と尋ねたところで、現場レベルの小さな改善意見をすら引き出せず、一歩も進まないのは火を見るより明らかといえます。

一方で、こうしたことに既に取り組まれておられる企業では、実際に、ひとつひとつ業務項目の目的を確認していくわけですが、全くやり方が異なっています。

そこでは、その昔の上司に言われたことであったり、先代社長時代からの暗黙ルールといった、店舗の人時売上に寄与しにくいことも、出てくることから、最初にあるべき目標と、その方向性を決めておくことの重要性を認識しています。

理由は簡単で、こうした方向軸を決めておきませんと、ひとつひとつの案件に振り回され、肝心なことに着手できなくなってしまうからです。

多くの企業で、経営改革が進まないのは、こうした方向性を決めないまま、本や雑誌情報や他社が上手くやってる、LSPツールといった見えるモノに飛びつき、個別の事象に振り回されるためです。

改革を進めるのが上手な経営者の共通点は、自社は何が得意で何が不得意なのかを、これまでの取り組みを通じてもっていて、求めていることが明確です。

どの部分を強化するために新たな仕組みをいれていきたい。とハッキリしているということです。

そういった企業は、常にいろいろな専門家に相談し、社内でそういったことについて議論する素地が揃っています。

「うちでは、それをどうやって進めていくか?まずその議論があって、ノウハウがない場合、その仕組みを探すのが社長の仕事」といった、やり方を日頃からやっていて、質の高い思考力が社内に根付いているといえます。

そのために、社長はそういった専門家を探し、社員はそこから刺激をうけ、そのノウハウでどうやって早く効果をあげていくか?ということを真剣に考えていくようになるのです。

このくらいの厳しさをもったスピード感が重要です。

そういいますと、

「うちは、人に優しいし、自由にやらせて力をつけさせようとしているつもりだが」という声が聞こえてきます、

「人に優しい」ことと「仕組み作り」は別です。むしろ優しいがゆえに、今まで個人のやり方に任せた、仕事の仕方をしてきた会社の責任は重大です。

本来であれば、必要利益を踏まえた、経営目標を設定し、人時売上目標から、逆算した作業指示書や、非効率業務改善といった、仕組み作りは会社の役割です。

そういった仕組みがあれば、結果は変わっていきますし、それを自らの手でハンドリングすることも出来ます。

結果が変わることから社員を称賛することが出来、従業員から感謝され、従業員満足度が上がります。

余裕ができることから、接客対応や売場コンディションが上がり顧客満足度が向上します。

つまり、「人に優しい」のは根底にあったうえで、それを「仕組み」でさらに強化していくということになります。

さあ、貴社ではまだ、現場レベルでどんどん変えていけ!といって、自分の分身作りを続けますか?それとも、仕組みで思考力と行動力を備えた強い企業づくりを目指しますか?

 

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【儲かるチェーン店】 個店力を最大化させて収益を伸ばす経営視点
伊藤稔

個店力最大化コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング代表取締役

伊藤稔

執筆者のWebサイトはこちら http://www.ravenc.jp

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