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社長が営業に理解させるべき「商品を売ってはいけない理由」

  キラーサービス(特別対応の標準化) 中川洋一 SPECIAL
中川洋一 SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所 代表取締役 中川洋一

経営革新コンサルタント。特別対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特注ビジネス」づくりの専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

前回のコラムでお伝えした「売れるセールスストーリーを作り込む」ということに関して、「それは商品の良さをしっかり伝えるということとは違うんでしょうか?」と、ある社長からご質問をいただきました。

この「商品の良さを伝えるトーク」は全国津々浦々、いまこの瞬間も多くの営業マンが見込み客を相手に頑張って伝えているのではないでしょうか。

「うちの商品は他社製品と違ってここがこんなにいいんです。」と、資料やサンプルを見せながら説明する…。そのように商品の説明をすることをセールストークだと思っている営業マン、および経営者の方が非常に多いです。

ところが、現実は相手に商品の説明をすればするほど、かえって商品は売れないことになります。

正確には、商品の説明を聞きたいのはすでにその商品を買うことをほぼ決めている人だけです。したがって、商品説明トークしかできない営業マンは、片っ端から人に会って「商品を買おうと思っている人」を探し続けるという、非常に効率の悪い営業活動をすることになってしまうのです。

セールスをする相手というのは、基本的にはセールスの時点では御社の商品を欲しいとは思っていないはずです。そんな相手にひたすら商品の説明をしても、それは自慢話を聞かせるようなものであり、セールス色も全開となります。

つまり、どれだけ穏やかに話そうと、どれだけ真摯な態度で臨もうと、ひたすら商品説明をするセールスは「押し売り」なのです。

もちろん、自社の商品がずば抜けて良いものであれば話は別です。その場合は、既存の他社商品の不備をつき、自社商品の良さを伝えるだけで売れるということになります。

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かつての外資系生命保険会社がこの状態でした。いまから20年ほど前に彼らが日本市場で一気に躍進しましたが、これはそれまでの日系生保会社の商品がよくなかったため、それらの不備を指摘し自社商品の良さを説明するだけで、高い確率でひっくり返せたのでした。

しかし、いまや日系生保会社も外資系と同じような商品を揃えていますから、かつてブームにのって外資系生保会社に転職したビジネスマンの中には売れなくて困っている人も非常に多いというのが現状です。

このように、よほど強い商品を持っているのでない限り、商品説明をするだけのセールスではまったく売れないということになります。

そう経営者にお伝えすると、「いや、うちの営業マンはいきなり商品説明なんてしない。最初にちゃんと相手の状況をヒアリングしている。」とおっしゃる方も多いです。

しかし、相手はセールスの時点では「御社の商品は必要ない」との常識や思い込みを持っているわけです。そんな相手の現状をいくらヒアリングしても相手の常識や思い込みが崩れることはありません。

多くの営業マンがやっていることは、まず相手の状況をヒアリングしてなんとか自社商品との接点を見つけだし、そして「そんな現状を解決するためには、うちの商品がぴったり」といったトークを展開しているだけであり、相手の常識や価値観が変わってないのに商品説明をしているという点では「押し売り」と同じなのです。

多くの人が間違えているのは、商品説明をするタイミングです。ここが大事なポイントですが、商品を説明するのは「商品が売れてから」なのです。

商品が売れてから商品説明をする? なにをおかしなことを言ってるんだ…と思われるかもしれません。しかし、売れる経営者や営業マンはみなこれをやっています。商品の話をせずにその商品が欲しいと思わせる。これがセールスの重要ポイントとなります。

そして、それを実現するために必要なのが、前回お伝えした「売れるセールスストーリー」の構築です。

そんなセールスストーリーの具体例はここではお伝えしきれませんので、ご興味のある方はぜひ当社セミナーにお越しいただければと思いますが、一言でいいますと「今のままでは駄目だと相手に気づかせるストーリー」ということになります。

繰り返しになりますが、セールスの時点においては相手は御社の商品を必要だとは思っていません。つまり、相手は「御社の商品がなくても現状は問題ない」と思っているということになります。その現状認識が間違っているということを相手に気づかせることができれば、相手はその「痛み」から逃れるために現状を変えたくなるのです。

人というのは「快楽原則」に従います。これは「痛みを避けて快楽を求める」というものです。そして、快楽を求める欲求よりも痛みを避けたい欲求の方が優先されます。

そして、商品の説明や商品から得られるメリットの話を先にしてしまうと、(まだそれを買っていないのに)相手は痛みではなく快楽を感じてしまうのです。ですから「いいと思います。ちょっと検討しますね。」と言いながら満たされて帰ってしまうのです。

これはマーケティングでも同じことです。チラシ、ホームページ、web広告、SNS…、どんな媒体や広告手段を使おうが、商品を説明するだけの内容では相手を動かすことはできません。

セールスだろうとマーケティングだろうと、相手を動かす(相手が現状を変えたいと動きたくなる)メッセージを打ち出す必要があります。そのためには、相手の現状の常識や思い込みが間違いであることを気づかせるストーリーが必要となるのです。

 

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儲かるキラーサービスを つくる社長の視点
中川洋一

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所代表取締役

中川洋一

執筆者のWebサイトはこちら http://ksli.co.jp/

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