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いい人を採ったはずなのに活かせない会社の3つの特徴

SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所

代表取締役 

経営革新コンサルタント。イレギュラー対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特別ビジネス」をつくりあげる専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

「コロナで大変な状況になりましたけど、人の採用ということに関して言えば追い風ですねー」―― クライアント先の社長とランチをしているときに、なんとなく口にされた言葉です。

この社長のところは採用では困ってないものの、普段お付き合いのあるお仲間の会社の多くは、募集しても人がなかなか集まらずに困っているとのことで、これで彼らも楽になるだろう…ということでした。

「いやいや、それはどうでしょうか。かえって会社がぐちゃぐちゃになってしまうかもしれませんよ」とお答えすると、その社長は「え?」という顔で続きの言葉を待たれました…。


 

経営をうまく廻すための押さえどころについてはいろいろと言われておりますが、こと組織マネージメントについて言えば、これはもう「採用がすべて」といっても過言ではありません。

その理由は実に単純で、間違った人を採ってからその人をどうこうするのは非常に労力がかかるからです。

本当に欲しい人材や必要な人材「だけ」が入社してくるなら、組織の問題はほぼなくなります。そんなことは当たり前と思われる経営者も多いと思いますが、実はこの「欲しい人だけ採る」というのは、本当に軽視できない経営上非常に大切な考え方となります。というのも、欲しい人だけを採るためには、実は採用の問題ではなく、経営上非常に大切なことが決まっている必要があるからです。

その点をご説明するために、いい人が採用できない企業が持つ3つの特徴についてお伝えしていきたいと思います。

まず第一に、いい人が欲しいと言いながらそういう人材が入ってこない理由として、「いい人の定義が不明瞭」ということがあります。漠然と「いい人を採りたい」と思ってしまっているということです。

「いい人」という言葉は採用に限らず広く世の中で使われていますが、単に「いい人」なんて人は存在しません。当たり前ですが「いい悪い」というのは状況によってまったく異なるからです。そんな、どこにも存在しない「いい人」を採ろうとしているのですから、それは採れるわけがありません。

つまり、「当社にとっていい人とはどういう人か」ということを採用に入る前に言語化しておく必要があるということです。そうなると自然に「いい人」という言葉を使うことはなくなります。もっと具体的に「〇〇ができる人」という言葉が複数並ぶことになります。

このように「採るべき人」の定義を決めることが第一ですが、そういう人が採れない、あるいは採ってから失敗する会社の二つ目の特徴として、「その人の入社後の役割が不明瞭」ということがあります。

そう言うと「いや、うちは入社して何をやらせるかぐらいは決まっている」と言われる方も多いと思いますが、その内容が「とりあえずやらせること」にとどまることが多いのです。

これは別の言い方をすると、その人材の役割を「作業レベル」で考えてしまっているということになります。これに対して、「この人材がうちの会社で将来どういう役割を担うのか」と考えることは、作業レベルではなく「目的レベル」で考えているということになります。

つまり、人材育成の長期ビジョンを最初から持っているか、という話です。会社として将来実現したいビジョンが明確になっており、それを実現するために現状の組織では不足する部分が何かがはっきりしていれば、おのずと新しい人材の長期的な役割や育成のイメージも明確になるはずです。それがないということは、これは人材採用の問題ではなく、もっと根本の経営戦略の問題ということです。

そして、本当に必要な人材が採れない企業の3つ目の特徴は、「仕事を仕組みで廻す発想が弱い」ということです。

普段から業務を仕組みで廻せている会社と、そうではなく個々の社員の能力に頼っている会社では、欲しいと思う人材の種類が大きく異なります。

前者の会社では、基本的には「仕組みを作って廻せる人材が欲しい」と自然に思うことになります。つまり、論理的思考やコミュニケーション能力といった、「基礎能力」が備わった人材ということです。こういう人材は応用が利きますから、新しい会社に入っても能力を発揮しやすくなります。

一方で、後者の「個々の社員の能力」に頼る発想の会社では、その人の過去の経験や実績を重視しがちです。ところが、そういった過去の経験が新しい会社で活かされるとは限りません。当然ながらビジネスの環境は異なりますし、いまのように世の中が目まぐるしく変わる時代においては、そんな過去の成功体験が逆に足かせになることもあり得ます。

また、せっかく実務上の経験や能力はあっても、入社後他の社員との協力体制を築けずに、能力がすべて発揮できずに終わってしまうこともよくあることです。経験者を採用したが組織のリーダーにはできずに一匹狼で仕事をさせているというケースもこれまで数多く見ています。

以上、人材採用がうまくいかない会社の特徴として、①いい人の定義が不明瞭、②入社後の役割が不明瞭、③仕事を仕組みで廻す発想が弱い、という3点をお伝えしました。

少々辛辣な話になってしまったかもしれませんが、この3点がもはや人材採用についての話では全くなく、経営上非常に重要な点につながるということはご理解いただけることと思います。

これは、当社が普段からお伝えしている、「自社独自の強みを仕組みで廻す」ということとも完全に一致することです。他にないユニークな会社づくりのイメージ(=ビジョン)を持ち、その実現のためにしっかりと業務を仕組みで廻すことができれば、ありとあらゆる面で人材採用を含む組織マネージメントが非常に楽になります。

御社は目指すビジョンに基づいた最適な人材のイメージが持てていますか?
 単に「なんとなくいい人」を採ろうとしていませんか?

これからの激動の時代に、ぜひいま一度御社の状況を振り返っていただき、よき仲間とともに夢の実現を目指していただきたいと切に願っております。

 

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