SDGsをビジネスにつなげるためには | 日本コンサルティング推進機構

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SDGsをビジネスにつなげるためには

SPECIAL

環境戦略コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

環境戦略アドバイザー。数々の多国間環境条約や、国連が提唱する2030年のための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を参照しながら、サーキュラーエコノミーなど企業として取るべき環境戦略や、環境対策を通じた長期収益構造の改善などをアドバイスしている。

「西田先生、SDGsの中身はウチの会社にとってどれもコストになる話ばかりに見えるのですが・・」SDGsに興味を持ち、導入を考えてみようかという話になりかけた指導先の役員から言われたコトバです。

「なるほど。もしもコストに見えるとすると、それはどんな費目のコストですか?」私の問いに、役員さんは考え込んでしまいました。自分で発した感想が納得的でないことに自分で気づかれたのかもしれません。

確かに、SDGsが定めた17のゴールや169のターゲットはどれもおカネがかかりそうな話に見えます。企業にとって比較的親和性が高いと言われるゴール12の「つくる責任、つかう責任」からしてタイトルが「責任」となっていますし、その内訳にあたるターゲットには「食品ロスを減少させる」とか「廃棄物を削減する」などの言葉が並んでいます。

表現だけ見ると、社会が取るべき課題克服の方向性が書かれているため、一見するとコストに見えなくもない項目が多いのは確かです。でも、ここで冷静になって企業行動とSDGsの中身を比べてみると、必ずコストにしかならないものはごく限られていることが分かります。むしろほとんどないと言っても良いくらいです。たとえば「廃棄物削減」など、引取にかかる支払い手数料が減るわけですから、むしろコスト削減につながります。

SDGsの中身はその多くが社会課題に直結しているため、営利事業を営む民間企業の立ち位置からすると、距離を感じるものが多いのです。従って、そのままでは儲け話には見えないものが多いというのはよく言われることですが、同時に会社のコストにも見えない、すなわち一見したところ煮ても焼いても食えないようなテーマが多いのです。

それが意味していることは「(企業ではなく)社会のコスト」ということで、それを誰かが負担してくれることを意味するのなら、会社にとっては事業機会の拡大を意味することになり得るのです。

たとえば「食品ロスを減少させる」について、それが自社に関係する項目のように感じられたとすれば、もしかして「食」に関するビジネスをされていらっしゃるのではないでしょうか。そこが分かればしめたもの。この項目に関係する売上は、どのように企画することができますか?という次の課題へ進むことができるのです。そしてさらに売上の目算が立つのなら、そのための事業投資はどうあるべきか、運転資金はどう回すことになるか、など本格的な検討へと進むことができます。

もうお分かりだと思いますが、SDGsで謳われている目標はいずれも社会正義につながる話ばかりです。それに対応できるということは、社会正義に適う売上を見込めるビジネスに関わっている、ということの証拠に他なりません。会社として意義ある多角化を検討するための、SDGsは言ってみれば世界共通の指針なのです。社会的に見てこれほど強い事業化の論拠はそう滅多に出てくるものではありません。世界に胸を張れる事業展開を、あなたの会社も考えてみませんか?

 

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