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社長にとって本当の賢さはどこにあるのか―「情報発信(アウトプット)力」は現代経営において必須の条件―

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

高校や中学を卒業して何十年もたつと、同級生それぞれの人生にも、随分違いが出てきていることに気づかされます。学生時代、頭もよく成績もよかった奴が、それほどパッとしない社会的ポジションに甘んじていたり、逆に劣等生でどうしようもないと思っていた奴が羽振りのいい生活を送っていたりと実に様々です。こういった違いはいったいどこからきているのでしょうか。

少し乱暴な言い方をすると、私は、それは「アウトプット力」の違いからきているのではないか、と思うのです。

どういうことでしょうか。

学生時代の成績の優劣は、ほぼ「インプット力」の差で決まります。

まじめに勉強してより多くのインプットをした者が、唯一のアウトプットの場である「試験(テスト)」において、インプットの足りなかった者に差をつけることになるのです。

試験でなかなか実力を出せない、というマインドの弱い人間もたまにいますが、普通は、ほぼ「インプット力」の違いによって優劣が決まります。

ところが、社会人になると判断の基準がまるで違ってきます。

インプットはもちろん大事ですが、圧倒的に「アウトプット力」が必要とされてくるのです。

顧客に対する営業やプレゼンにしても、上司への報告にしても、部下への指示にしても、的確な「アウトプット力」がなければ始まりません。

そういう意味では、学生時代のアウトプットはシンプルであり、社会人になった途端、アウトプットは格段に複雑なものになるのです。

もちろん、社会人になってもインプットは必要であり、アウトプットに長けていれば何でも解決できるわけではありません。

ただ、学生時代と違うのは、学生時代はひたすらがむしゃらにインプットに励んでいれば済んでいたものが、社会人の場合は、インプットと同時にアウトプットについても常に意識しながら取り組まなければならない、というところなのです。

このアウトプットを意識しながらインプットに向き合う、というのは極めて大事なことで、よく言われるところの、「お金は儲けるためだけではなく、その出口である使い道についても常に考えておかなければ稼ぐ意味がない。」という格言とよく似ています。

このお金の出口を考えないで、稼ぐことばかりに夢中になる人が、しばしばお金にまつわる不祥事を起こしていることを見れば、この言葉の意味するところがよくわかります。

社会人になったならば、アウトプットはそのまま「仕事の成果」ということになります。

つまり、インプットだけでは1円にもならず、利益を追求することが使命である企業活動において、利益につながらないことをいくら繰り返していても、全く評価の対象にならないのです。そういう意味では、社会に出れば学生時代よりも自分を取り巻く環境は遥かにシビアであり、難しくなるのです。

アウトプットが重要であるという点では、同じ社会人でも経営者ともなれば、いっそうその要求レベルは高いものになります。

しかし、このことを強く意識している経営者がどれだけいるでしょうか。寡黙に自分の仕事を続けていればいい、と思う経営者の方もいるかも知れませんが、それは職人レベルの話です。

一人親方的な仕事ならともかく、組織を動かしていくビジネスともなれば、「アウトプット力」は必須であり、経営者によるその力量の差が業績の差につながっていく、といっても過言ではありません。

それでは、「アウトプット力」はどうやったら磨かれるのでしょうか。もちろん、本を読んだり、ビジネス情報番組を見たり、セミナーを聞いたりと、学生時代と変わらないようなインプットの努力は引き続き必要です。

しかし、学生時代と決定的に違うのは、日々の実務そのものがほかに代えがたいインプットの材料になるということです。

日々向き合っている仕事というものは、アウトプットの場であると同時に、新たなインプットの場でもあるのです。

その日々のインプットに対して、常に次のアウトプットを意識しながら向き合っているか、ということが極めて重要なのです。

インプットである日々の実務を入口として認識し、出口であるアウトプットまで意識して取り組む経営者はあまりいません。この、常にアウトプットを意識して実務に向き合っているか否か、という点が極めて重要なのです。

このように次のアウトプットを強く意識して、現在の仕事に向き合っているか否かは、しばらく経つと圧倒的な実力の差になって表に現れてきます。

おそらく賢い経営者は、自然にこのことを実践しているはずです。

ただ私はここで、さらなるビジネス力形成の方法をご提案したいのです。

それは、実務そのものをアウトプットの場とするだけではなく、意図的な「情報発信」まで含めて、さらに踏み込んで取り組んでいただきたいということです。

おそらく、ここまで実践している経営者はかなり少数派のはずです。

「情報発信」という形でのアウトプットがなぜ重要なのかといえば、実務上で経験した様々な事象を、自分の中で咀嚼し分析し整理して初めて「情報発信(アウトプット)」できるからです。

つまり、同じ実務をこなしたとしても、それを「情報発信(アウトプット)」にまでつなげることができれば、その経験が深く理解され、自らの中に蓄積されることになります。

これを常に意図的に繰り返すのと漫然と経験だけを重ねるのとでは、しばらく経ったとき圧倒的な実力の差となってビジネスに反映されます。

さらに、「情報発信(アウトプット)」は経営者にビジネス上の実力をつける、という効果だけではありません。

これも当然といえば当然の話ですが、それそのものが、相当なレベルにおいて、広告宣伝の代替役を務めます。

現代社会においては、こちらサイドの意図的なバイアスのかかった広告宣伝よりも、リアルで率直な「情報発信(アウトプット)」の方がむしろ信頼性が高いのです。

若年層の間で、地上波テレビ放送の情報よりもネット上の情報の方が信頼性されている、という現象とよく似ているのではないでしょうか。

このように学生時代インプットに長けており、成績優秀だった人も、長じて大人になったとき、「アウトプット力」が、存分に発揮できなければ高い評価は得られません。

社会人として、仕事を通じて社会とどう向き合っていくか、そこで成果を出せるのか否かは、アウトプットにどう対処するか、という新しいチャレンジにかかっているのです。

逆に、ちゃんとした「アウトプット力」が身についていれば、無駄に膨大な量をインプットする必要はなく、日々の経験の中から効率的にインプットができるようになります。

今後、経営者が持つ「情報発信(アウトプット)力」は、現代経営において必須の条件になりつつあります。

日々のインプット(実務)を、どう効果的なアウトプットに変換していけるのか、このテーマに一度真剣に向き合ってみてください。御社のビジネスに、必ず新たな高いステージが待っているはずです。 

 

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