社長の視線が外に向いていなければならない理由―「情報発信」は直接顧客に届くピュアなメッセージ―   | 日本コンサルティング推進機構

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社長の視線が外に向いていなければならない理由―「情報発信」は直接顧客に届くピュアなメッセージ―  

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

企業組織というものを役割別に階層分けするとすれば、次のようになるのではないでしょうか。

下の段からピラミッド型に「作業・処理」、「監督・チェック」、「管理・運営」、「経営」と、まあ大雑把に分けるとすればこのようになると思います。

さて、この4段階のうち、普通は下の2つ、「作業・処理」、「監督・チェック」、と上の2つ「管理・運営」、「経営」に分かれる、と考えるのが一般的です。

労働組合などは、下2つで構成組織化され、上の2つと対立したり交渉したりすることになります。(今はこういった労使の対立軸というのもあまり聞かれなくなりましたが・・・)

しかし、企業をもっと俯瞰的に見て、企業活動におけるそれぞれの役割分担は何か?と考えれば、また別の見方が成立します。

それは「作業・処理」、「監督・チェック」、「管理・運営」の3つが基本的に内(社内)に向かう役割であるのに対して、最後の「経営」だけは、内に向かうベクトルよりもむしろ外(社外)に向けたベクトルの方が強くなければならない、という点で、ほかの3者と決定的に異なっているのです。

そうなのです。経営者は、内側に向かった「管理・運営」、「監督・チェック」などよりも、いかに外の世界に目を向け、自分の事業を包括的にとらえるのか、という視点を持つことが最も大事な役割になるはずなのです。

ところが、中小零細企業の場合は、「管理・運営」、「監督・チェック」どころか、「作業・処理」まで手掛けざるを得ない経営者が非常に多いのが現状です。もちろん、規模の問題などその企業の事情もありますので、それが一概に悪いというわけではありませんが、経営者の場合、自分の本来の役割は何なのか、という点は常に念頭に置いておいて欲しいのです。

 

私自身も20人足らずの社員を率いる中小企業のオーナー経営者ではありますが、「外に向かって・・」という意味では、常に心掛けている3つの視点があります。それは

  • 顧客のニーズは変化していないか、変化しているとすればそれにどう対応すればいいのか。
  • 自分の所属する業界が世間からどう評価されているか、その評価を高め世間に必要とされるためには何をなすべきか
  • 自分の会社が市場側から見たときにどう評価されているか、評価を高めより必要とされるためには何をなすべきか

という視点になります。

 

おわかりでしょうか。これらはそれぞれ

①直接的な顧客ニーズ(市場ニーズ)の追求

②業界単位での市場性の把握

③自分の事業を外側から見たときの評価の推定

ということになります。

 

②と③は似ているようですが、「現在ある直接的なニーズの模索」と「少し長期的に見たときにやるべきこと」といった風に分けて考えているのです。

②の業界については、こういう少し大きめの見方を常にしておかなければ、ときとして業界そのものが世の中的にいらない、必要ない、消滅もやむを得ないという時代が来ることがあるからです。 

私は経営者として対外的に、先述したような視点で物事を見ていますが、こういうことをはっきりと自覚している中小企業の経営者はまだ少数派です。どちらかといえば、現場サイドに深く携わっている方が多いために、なかなか外に向かってこのような大きな視点を持つことができません。こういった視点を持つためにはどうしたらいいでしょうか。また①から③までの課題を解決するための企業にとって重要な情報を掴むにはどうしたらいいでしょうか。

私は、その解決法はできるだけ顧客と接することだと考えます。

業界の会合や経営者同士の集まり、クラブ組織などに出席することではありません。

顧客即ち市場との接触をいかに多くするかが、会社の外から最も必要で肝心な情報を得る最適な方法なのです。

そうすると、「ほらやっぱり「作業・処理」、「監督・チェック」といった現場サイドに関わることが大事じゃないか。」という声が聞こえそうですが、そう単純に捉えてはいけません。

経営者の顧客への接触の仕方は、社員のそれと同じでいい、というわけにはいかないのです。経営者が顧客との接点を持つときは、常に①や③の回答を求める気構えでいるべきです。

漫然と仕事をするのではなく、現在取り掛かっている仕事が将来へつながるものなのか、一過性に過ぎないものなのか、といった問題意識を常に持ち、考察するべきです。

社員の立場では普通こういった視点は持ち得ないからです。 

さて、とはいえ顧客の数が多く、仕事にも様々なパターンがある場合、そのすべての現場に経営者が顔を出すわけにもいきません。私の場合、300社近い顧客がありますのでそのすべてに顔を出すことは事実上不可能です。多忙な経営者が、外に向かって接点を濃くする、という重要な使命を全うするにはどうしたらいいでしょうか。

私はその最適な方法が「情報発信(アウトプット)」と考えます。

「情報発信(アウトプット)」は、経営者が顧客との「疑似的接触機会」を得るための最適な手法なのです。

広告宣伝や販売促進といった手法は、そのほとんどが自社寄りであり自社の製品や商品寄りになります。広告宣伝などの役割上仕方のないことなので、顧客もそのことは心得ており、そういう目で見ています。

これに対して、経営者が行なう「情報発信(アウトプット)」は、直接顧客に届くピュアなメッセージということになります。

世間に対して完全にオープンな手法である「情報発信(アウトプット)」(HP上のブログやコラム、或いはSNSなど)であれば、顧客及び顧客候補のすべて即ち「市場」にそのメッセージは届くのです。 

こういった手段は、ほんの15年前くらいまではなかったものです。インターネットの急速な普及によって整備されてきた、極めて近代的な情報発信ツールなのです。この強力な情報媒体を、現代経営において使わないという手はありません。SNSなどを上手に使った「情報発信(アウトプット)」であれば、双方向性という特性も持ちます。こういった特性をうまく利用することで、③で課題となっていた「市場からの評価」といった極めて重要な情報を手に入れることができるのです。

トップセールスという、経営者自らが行なう直接的な営業はもちろん大事であり、中小企業においてはそれがメインとなるケースも多いと思います。その営業活動を強力にバックアップするための手法が「情報発信(アウトプット)」なのです。しかし「情報発信(アウトプット)」に対して、こういったポジションを与えている経営者はまだ少数派です。

これは極めて有効かつ企業のイメージアップにも貢献できる手法ですので、そもそも取り組まないという選択肢はないのでは・・と私は考えています。

顧客及び顧客候補(市場)との接点を最大化する「情報発信(アウトプット)」という世界に、多くの経営者に足を踏み入れてもらいたいと思います。

  

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