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スティーブ・ジョブズの傑出した情報伝達力に学ぶ― 社長は継続的「情報発信」でビジネスを作る―  

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

今日も地道に「情報発信」

先日、インターネットをのぞいていたらビジネスサイト記事で、スティーブ・ジョブズについて触れていました。彼については、もう多くの場でいろいろな人がいろいろな角度から語ったり書いたりされつくしてています。今さら新しく触れることもないのでしょうが、改めて「あ、そうか!」と気づいたところがあったので、その点について書いてみたいと思います。

彼は生前「どんなに素晴らしい製品を開発しても、それを伝えなければ存在していないのと同じことだ。」といった言葉を残しています。

そして「どうやって伝えるのか。」「どうやったら伝わるのか。」を、常に真剣に考えていたというのです。

別に、当たり前のことのように思えるのですが、よく振り返ってみると、私たちはここの努力がかなり足りないことに思いあたります。

スティーブ・ジョブズに関しては、彼の自伝や彼を描いていた映画のことを思い出してみると、そのこと(どうやったら伝わるかを真剣に考えていた)がよくわかります。彼がアップルを立ち上げ、斬新な発想で次々と新しいコンセプトを打ち出していた頃、彼の周りにはいわゆるコンピュータオタク的なスタッフが何人もいました。

その中には、コンピュータに対する理解度の深さや技術的な発想の凄さではジョブズにまさるスタッフが何人もいたのです。

ただ、ジョブズが彼らと決定的に違ったのは、常に上記の「どうやったら伝わるか。」を考えていた点です。多くのスタッフは、コンピュータに対する知識があまりにも深かったので、素人である顧客がそれを使いこなす場面がリアルに想像できなくなっていました。

その点、ジョブズは顧客側の立場に立って、「どうやったら使いこなせるか。」という視点で考えることができたのです。

このいわゆる「専門バカ」になり切らなかった点がジョブズの凄いところであり、特定の分野にのみ長けていたほかのスタッフと際立って違っていた特徴でした。

商品開発に夢中になる人間の中には、それを使う人の立場になって考えることが苦手なタイプや全く想像できない人もいるということです。

ただこれは、ジョブズの周りにいた技術系のスタッフだけに特徴的な話とはいえず、医者や弁護士、税理士といった専門職もえてして顧客には専門的な知識がないことを配慮せずにこちら側の見解だけを押し付けるといったこともあるのです。

このように「伝える」ということは、ビジネスにおいて極めて基本的なレベルで必要にもかかわらず、それを苦手としたり、まるでわかっていない人が実に多いということになります。

「伝える」ということが苦手である、という典型的な事例に次のようなことがよくあります。

自社の製品に自負を抱いている社長さんは「とにかく一度使ってもらえれば、この製品の良さはわかるのだが・・・」というセリフをよく使います。

確かにその通りかも知れませんが、その「一度使ってもらう」というところにたどり着くまでが、最も困難であり、工夫を要するところでもあるのです。

スティーブ・ジョブズは、ある程度名声を得てからというもの、そのプレゼンテーションは放っていても人々の注目を集め、支持者を獲得するのに苦労はしなかったことでしょう。しかし、それまではいろいろと苦労する場面もあったのではないでしょうか。彼のプレゼンテーションの巧みさは、その後のプレゼンテーションのスタイルそのものを変えるほどのインパクトがあったといえます。

彼は、プレゼンテーションの場で、新しい製品の細かいスペックを説明することなど全くしませんでした。

それを使うことによって、いかに楽しい未来が待っているか、といったいわゆるその製品によって新たに得られるであろう世界観だけを伝えたのです。

彼ほどの天才的なプレゼン能力を持たない私たちはいったいどうすればこちらの製品の良さを伝えることができるでしょうか。

それを私は、経営者の行なう「情報発信(アウトプット)」に求めたいと思っています。

的を射た「情報発信(アウトプット)」を続けることができれば、それは高レベルのプレゼンテーションに匹敵すると私は考えます。

スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションのように、一発で多くの人を魅了するような演出はできませんが、少し時間をかけながら「情報発信(アウトプット)」を続けることによって、こちら側の意図を伝えることは充分可能なのです。

冒頭でご紹介したスティーブ・ジョブズの言葉「どんなに素晴らしい製品を開発しても、それを伝えなければ存在していないのと同じことだ。」といった状況にならないよう、我々も常に伝える努力を続けていく必要があります。

そのためには、継続的な「情報発信(アウトプット)」を通じて、こちらの伝えたい情報を発信し続けることが最も効果的です。

そして、「とにかく一度使ってもらえれば、この製品の良さはわかるのだが・・・」という状況をなんとしてでも作らなければなりません。

地道な手法ではありますが、極めて堅実であることも確かです。ジョブズの境地に少しでも近づくために、多くの経営者に「情報発信(アウトプット)」を実践していただくことを希望します。

 

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