人生で起きたこと、すべて好事と考える | 日本コンサルティング推進機構

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人生で起きたこと、すべて好事と考える

SPECIAL

親子経営コンサルタント

ビジネス・イノベーション・サービス株式会社

代表取締役 

オーナー社長と後継者のための、「親子経営」を指導するコンサルタント。みずから100億円企業を築くも、同族企業ならではの難しさや舵取りの大変さで苦しんだ実体験を指導。親から子へ失敗しない経営継承の極意として「親子経営」を伝授する。

人生で起こる事の後先、順番には絶妙な匙加減が働いている。この事が先に起きていたら大変なことになっていた。この事が後で起こったから助かった。この順番がもし違っていたなら今の自分は無い。誰しもこのような思いを抱いたことがあるのではないだろうか。私も勿論例外ではなく、そういう思いを抱いている。
 
 私は2010年春にそれまで経営していた建設資材販売会社を倒産させた。その1年前くらいから月々の資金繰りが窮屈になっていた。メインバンクの信用金庫からの融資が思うようにいかず、取引先からの支援などでなんとか月々を乗り越えていた。月末が過ぎるとほっとする間もなく、また当月の資金繰りに奔走する。
 
 そんな状況が半年を過ぎた頃、突然体調が思わしくなくなった。鏡を見ると頬がやせ細り目ばかりが大きく目立つようになっていた。体重を計ると10キロも落ちていた。体がだるく、息苦しさを感じていた。おそらくどこか悪くしている。そう思いながら資金繰りに追われる日々を送っていた。


 
 それまで定期的にしていた人間ドックを申し込み、それまで我慢して仕事しようそう決めていた。人間ドックに入った夕方、医師から白血病であることを告げられた。詳しい話は明日検査をすべて終えてから説明するとのことだった。妻には電話で伝え明日迎えに来てくれるよう話した。
 
 病院での夜はとうとう一睡もできず朝を迎えた。医者の話を聞くまでに会社のことを含め覚悟ができていた。医者は「慢性骨髄性白血病です。今は数年前に開発された薬があり大丈夫です」、そう告げた。最悪を考え覚悟していた。私は命が救われ助かったことで、まだ会社を続けられると安堵した。
 
 その半年後に会社を潰すことになった。覚悟はしていたとはいえ、その後挫折から回復するのに相当な時間が必要であった。その当時よく思ったことがある。もし先に会社が倒産して後から白血病になっていたとしたら、おそらく自ら人生を終えようとしたかもしれない。先に白血病になり会社を含め自分の人生が終わるかもしれないと覚悟していたからこそ、こうして生きていられるのかもしれない。
 
 先日、知人である個人事業主が尋ねてきた。彼女の母親が亡くなり葬儀を終えてやってきた。「先日来、大石先生に指導してもらったおかげで少しずつ顧客に来てもらえるようになりました。もし先に母親が亡くなっていたら今の私がどうなっているかと考えると恐ろしいです。先に先生に相談しておいて本当によかった」と言っていた。
 
 人に起こる人生での出来事に順番、まして後先など、実はないのだろう。あらかじめそうなると決まっている。ただ当の本人がその出来事をどう捉え、どう考えるかということだ。前向きに生きようとしているなら今まで起きたことを必然とし好事と捉える。後ろ向きな人はそれまで起きたことを否定的に捉えすべて悪事と考える。
 
 どうやら私は根暗なようだが実は楽観的なのかもしれない。これまで私の人生で起きたすべてのことは必然であり、今自分がこうして無事に家族と共に幸せであることから考えれば、すべてのことは好事であったと、そう思える。またそう考えることで物事は好転していくのだと確信している。
 
 

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