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ネットワークの持つ意味とは

SPECIAL

環境戦略コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

環境戦略アドバイザー。数々の多国間環境条約や、国連が提唱する2030年のための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を参照しながら、サーキュラーエコノミーなど企業として取るべき環境戦略や、環境対策を通じた長期収益構造の改善などをアドバイスしている。

「先生、最近カーボンニュートラルについて突然客先から言われるようになって戸惑っているんですけど、ウチみたいな小さな企業はどうすれば良いんですかね。」先日、とある集まりで講演させていただいたときに、決して小さくない会社の経営者である参加者の方から頂戴した質問です。それまでニュースや新聞では目にすることがあっても、自社がどれだけ関与するものやらそうでないやら、関与すると言われても何をどう変えれば良いのか皆目見当がつかない、そんな状態に陥っている中小企業は少なくないと思います。特に品質・コスト・納期で勝負してきた製造業にありがちな話ではないでしょうか。

さしあたりCO2排出量に関するデータを問われることになるわけですが、いわゆるライフサイクルアセスメントによる算定が求められるのが一般的です。これが多少厄介なのが、スコープ1(自社による排出)、スコープ2(消費電力等に起因する排出)までは自分の努力でトレースできたとしても、スコープ3(サプライチェーンに起因する排出)を調べようと思った途端、取引先にもデータ提供を頼まなくてはいけなくなることによります。

ここで生きてくるのが、地方でよく見る「産業クラスター」、すなわち相互に常時取引のある事業者がしっかりとしたネットワークを形成しているパターンです。具体的には鯖江の眼鏡や今治のタオル、燕・三条の金物などが有名ですが、もしもクラスター全体でCO2削減に取り組むような意思決定ができるとすると、スムースに排出量のトレースができるようになります。

2021年8月現在でそのような取り組み事例があると言う話はまだ耳にしませんが、今後間違いなく発生するニーズであろうと思われます。

さらにカーボンニュートラルに止まらず、生物多様性やSDGsへの取り組みなど、業界全体を襲う波への対応を考える時の切り札が、他ならぬネットワークになってくるだろうと思われます。その意味で、普段どれだけネットワークを養っているかで危機対応力が違ってくる時代になったと言えるのです。

その意味では、カーボンニュートラルへの対応がちょうどよい先行事例になると思います。ぜひともサプライチェーン全体のネットワークに目配りし、社会が求める情報をタイムリーに提供できる体制を築いてください。

ネットワークを利用して社会改善を進めようとする会社を、当社はいつも全力で支援しています。

 

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