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高級スイーツになったかき氷の話

SPECIAL

マインドシェアNo.1ブランドコンサルタント

株式会社アトリオン

代表取締役 

国連が提唱する「持続可能な開発目標」SDGsのフレームワークを活用し、顧客にも社員からも永く愛される「マインドシェアNo.1ブランド」確立のための社内体制を構築する。会社の哲学、商品・サービスの優位性を明確にし、社員の意欲を引き出して、顧客のファン化を後押しするスペシャリスト。顧客と社員の双方の満足を循環させるES-CSチェーンを土台に、競合との圧倒的な差別化をはかり、会社のステージを上げたい企業から絶大な支持を集めている。

夏休み、といえば、かき氷。最近の新聞に地球温暖化が予想よりも10年早く進んでいるというニュースが掲載されていて、この夏の再びの暑さにしぶしぶ納得しつつ、かき氷を楽しんでいます。

地球温暖化の対応には2種類あって、一つはもちろん、温暖化を止める方向の対応。温暖化効果のある二酸化炭素の排出量を減らすため「脱炭素待ったなし」というのがその主流。ソーラーパネルを設置したり、再生可能エネルギーを販売する電力会社に契約を切り替えたりというのが、具体的な手段です。

もう一つは温暖化適応という対応方法。つまり、気温の上昇が避けられないのであれば、それに対応した生活スタイルに変えていきましょうというものです。

温暖化適応のオーソドックスな対応の代表はクールビズでしょう。暑いのだからネクタイなしでOKにしましょうとか、上着なしでも良いことにしましょうとかいう動きです。かつてフォーマルな場所は上着にネクタイがマストだったわけですが、温暖化対策という錦の御旗のもとに、その常識は180度転換。ネクタイの産地からは「ネクタイが売れなくなった」と悲鳴が聞こえてきていましたが、このコロナ禍がさらに追い打ちをかけたようです。

ことほど左様にビジネスは外的環境の影響を受けやすい。環境が変わればお客さんのニーズが変わり、こないだまで売れていた消費やサービスがいきなり売れなくなります。コロナ禍で非対面・非接触がいきなりニューノーマルになったのが良い例です。

さて、冒頭のかき氷ですが、夏となればかき氷を思い浮かべる私としては、昨今のかき氷の高価格化に若干の疑問を抱いていました。子供の頃、駄菓子屋で食べたかき氷は、1杯、200円か300円。それがいまは1000円を超える高級かき氷も珍しくありません。

これは地球環境の変化故ではなく、かき氷が市場におけるポジションを能動的に変えたのが理由です。調べてみると、その発端は、天然氷を使い始めた地点にさかのぼるようです。いわく、「天然氷を丁寧にかき氷にし、自家製シロップをかけた逸品」。フルーツショップの店頭で供されるそれは、メロンやイチゴの高級フルーツをふんだんにあしらった高級スイーツの様相です。しかも「映える」から女子が集まります。情報が拡散します。

つまり、かき氷の変貌は、駄菓子からスイーツへとポジションを変えたが故の高価格化であるようなのです。主たるプレイヤーもフルーツショップやかき氷専門店など、従来の駄菓子屋とは異なる顔ぶれが並んでいます。

外的環境の変化によって売れなくなってしまった商品を何とかしようというときも、自らポジションを変えて売れている商品カテゴリーに参入しようと考えるのは、やってみる価値があります。

ここで一つ思考実験です。クールビズやコロナ禍で売れなくなってしまったネクタイをフォーマルの定番品カテゴリーから、どのような異なる商品カテゴリーに移行させれば、リカバリーが図れるでしょうか。

ここで非常に使い勝手の良いツールとしてSDGsを活用することを考えます。たとえば、もはや使わなくなったネクタイを回収してアクセサリーや生活用品にアップサイクルし、資源保護商品のカテゴリーで販売できないでしょうか。原料であるシルクに戻して、再び原料として販売するとか。直接、売上に結び付かないかもしれませんが、何らかの大義のもとで新しい展開を検討することもできます。

妄想は自由です。既存の枠から外れた発想は楽しみながらやるものです。一緒にやる人がいれば、連想が広がります。貴社でもやってみたらいかがでしょうか。

 

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