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会社の成長はお金と時間のせめぎ合いから

SPECIAL

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社

代表取締役 

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。

成長には時間が必要

楽天銀行の設立準備会社に入社した時、会社はまだ創業から間もない頃でした。

銀行と言えば、預かったお金を貸して金利で稼ぐというのが一般的なビジネスモデルです。でも、当初我々が目指していたのは決済専業の銀行。つまり、個人が商品を買った時にお店にお金を払うとお店の側から一定の手数料をもらうという手数料収入を収益の柱に考えていました。

そして、この仕組みをインターネットのシステムを利用することでコストを抑え、採算に乗せるという計画です。このためには、システムを構築する→お金を預け、買い物をしてくれる個人とこの決済システムを導入してくる法人を集める→決済システムが利用されることで収益が上がる、というステップを踏むことになります。

この流れを見ればすぐお分かりになるように売上が上がるまでには一定の時間がかかるビジネスモデルです。そして、いくら既存の銀行よりはコストを抑えるとは言え、システムを作るにはやはりそれなりのお金が必要です。また、金融庁から銀行免許をもらうためには人を育て、社内体制を整備しなければなりません。

そこで、我々がまず取り組んだのは、お金を集める、人を集めて育てる、社内体制を整備する、システムを構築するということ。そして、個人のお客様を集める、法人のお客様を集めるということも同時並行的に行いました。まさに会社としてやるべきことを創業の時期にすべてやったという感じで、在職していた3年間は毎日かなり中味が濃いものでした。

楽天銀行の場合はビジネスモデルの構造上、収益が安定するまでにはどうしてもお金と時間がかかります。そして、個人口座が増え、利用できるお店が増えるまでには当初想定していたよりも時間がかかりました。また、決済手数料だけではなかなか収益の柱にならないこともやっていくうちに徐々に分かってきました。

このため、どうやって時間を稼ぐか、つまり、資金繰りの問題が常に念頭にあったのです。

さて、創業の時期でこれから売上を上げる、また、第二創業として次の収益の柱を見つけるという時はどうしても時間がかかります

時間がかかるということは、会社経営で言えばすなわち、コストがかかるということ。そして、このコストをカバーできるだけの手元現金があるか、既存の収益の柱が安定しているかどうかでかけられる時間も決まってきます。

小さな芽が出てから大きな花が開くまでに時間がかかるのと同じく、会社が成長するには時間が必要。特にモノと情報があふれている現代においては、ビジネスモデルが回り始めるまでに時間がかかるし、いったん上手くいったビジネスモデルも陳腐化するのがかなり早くなっています

また、今は会社の売上が比較的順調に伸びていると言っても、その要因は今の経営方針が上手くいっているからではなく、過去にやった対策が効果を上げているからということもあります。

成長が続いている時期こそ、次の成長に向けて布石を打つべき時期です。お金を稼ぐことは次の成長までの時間を稼ぐことにつながります

新しい収益の柱を作るのに3年かかるとした場合、あなたの会社ではどのくらいのお金が必要なのか。概算でも良いので、ぜひ一度算出してみましょう。

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