第550号 自発的に動ける社員、スタッフが増えていく企業が許さない事とは

店舗型のビジネス経営者が、自発的に動ける社員、スタッフを増やしていきたいとした時によくお見かけするマネジメントの手法があります。
それは「とりあえず任せる」です。
たとえば
・注意だけする
・問題があった時だけ確認する、責める
・完全ノータッチ
など。
一見、上司が見てくれない過酷な状態なら「それでもやってやる!」と自発的に動ける社員、スタッフが生まれてきそうです。
しかし、実際にそんな優秀な方が現れてくれることはありますが稀です。
残念ながらそう多くありません。
そもそも会社経営は他社との競争です。
他社も行っている事やすぐできる事、他社も思いつきそうなことをしてても差別化は進みません。
そのため「ここで働きたい」といってくれる人が増えていくことはありませんし、他社よりも利益を伸ばしていくこともできません。
理由はシンプルで「この会社だからいいんです」という点が無いからです。
では、実際に自発的に動ける社員、スタッフを増やしていってる企業はどんな事をしているのか。
1つ挙げますと、マネジメントの面において「許さない事」があります。
それは
指導しないこと
先日、ある社長がこうおっしゃいました。
「最初は耳を疑いました。」
「ある店長からの報告が全て捏造だったんです。」
社長が信頼していた店長。
彼のやることなすことが全て彼自身の報告と異なっていました。
会社には、真面目に店長業を行っている内容の報告。
しかし店舗内や取引先には彼はほとんどノータッチ、全て社員やスタッフ達に丸投げで自分は特に何もしないという実態が発覚したのです。
昔に比べて今の店舗のリーダーは、スタッフ教育に悩んでいる方が多くなっていると実感しています。
これは現代というマネジメントしづらい時代になってしまった背景に一因があると捉えています。
たとえば昔、山本五十六が口にしていた
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」
これを店舗型のビジネス経営者として、各店長達に
「やってみせ、言って聞かせて・・・」を徹底しなさい
と言ったとしても、すぐに効果が出てくるわけではありません。
まず今の時代、店舗型のビジネスといってもその形態は様々だからです。
たとえば
「常に次々にお客様がいらっしゃる忙しい会社」
だったらいかがでしょうか?
そんな教育に割ける時間は確保できるのでしょうか。
これだと
「そんな事、無理だ」
と捉えられたり、下手したら
「社長は何もわかっていない」
と思われます。
また
「店長とスタッフ達の勤務時間があわない会社」
「勤務曜日が異なる会社」
「そもそもの店舗の人員が少ない状態がスタンダードの会社」
などはいかがでしょうか。
マネジメントは社内の問題とはいえ、センシティブな領域です。
指示だけでそう簡単に変えられるものではありません。
しかしだからといって放置、放任していたらどうなるのか。
「それでもやってやる!」と自発的な人が増えていってもらいたいところですが
言い換えれば
「何をやっても誰にも何も言われない日々」
です。
はたして、このような環境下で強い店舗組織が築き上げられるのでしょうか。
指導しない。
これが100%間違っているとは言えません。
「そんな環境だからこそ我が社では自発性が磨かれている」という企業もあるからです。
大事なのは、自社がどういった方針をとれば自発的な社員やスタッフ達が増えていってくれるのか。
客観的に自社を分析し、それを踏まえたうえで自社にフィットした方針をうちだす。
そのタイミングにおいて
「やっぱり『指導しない』はダメだな。」
その見極めではないでしょうか。
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