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第100号:事業の「耐性と安定度」は、誰が事業の手綱を握っているか?で決まる

SPECIAL

1人粗利最大化事業づくりコンサルタント

株式会社ポリフォニアコンサルティング

代表取締役 

経営の最重要指標である「1人粗利」を極限まで高める手法の指導に特化した専門コンサルタント。徹底的に“数字”で先導する事業/組織設計による、1人粗利が「増えるべくして増える仕組み」を導入指導する専門機関。事業活動、組織活動をダイレクトに数字に接続していく「BLACKメソッド」を独自開発し、“勘やセンス”ではなく“科学と論理”による再現可能な1人粗利最大化構造を体系化。氏が関わった経営者からは「本当に1人粗利とお金が増えた」「実務感が半端ではない」「勇気ある意思決定ができるようになり経営が楽になった」「あくせくしないゆとりある経営を手に入れた」と絶大な反響が寄せられている。

「シライ先生、よくよく考えてみると、私は、"手綱を握れている状態"が欲しいのだと思います。」こう仰るのは、企画設計業を営むA社長です。

A社は業績面では順調です。波はあるものの、それでもしっかり毎期利益を出し、社員との関係も良好です。

そのA社長が「何かが違う」と感じて弊社にお越しになったわけですが、コンサルティングも半ばに差し掛かった頃、会社最寄り駅までご一緒していた時に、ふと社長の口から出たのが冒頭のお言葉です。

事業の手綱を自らの手で握れている――それは事業づくりにおいて最も重要と言っても過言ではない目標です。

もちろん、事業の目標を何にするかは経営者の自由です。売上を上げていく、規模を拡大する、利益やお金を増やす―

しかしより重要なことは、その目標を実現していく「事業のあり方」です。

手綱を握れている状態とは、決めた目標の実現において、自ら受注や運営をコントロールできる状態であり、これによって目標を実現していくことこそ、耐性と安定をもたらす最重要事項なのです。

利益や売上がどこから来ているか?それが「特定顧客からの繰り返し注文」や「特定外部からの紹介」、「外部プラットフォームからの注文」が大半を占めている状態は、例え大きな売上に繋がっていたとしても、厚利安定構造的に言えば非常に危うい構造です。

もしその外部が突然方針を変更したり、無くなってしまったら?結果は言うまでもありません。自らの意志とは関係のないところで事業の命運が左右される状態を、安定とは呼べないのです。

A社長が「何かが違う」と感じていた正体は、まさにこれです。

売上も利益も上げてきた、しかし未来に対する安定感と安心感がないのです。価格を決められない、受注量もその時期も先方都合で左右される、3カ月より先のことはどうなるか分からない。でもその外部に対しては、例え条件に不満があっても交渉できない――。

言葉にはできていなかったものの、いつも売上の大半を「外部の人や組織」に依存していることに、肌で危機感を感じていたのです。

会社内部に目を向ければ、特定社員しかできない仕事があるうえに、やり方が共有されていない――。となれば、これも構造的には一部社員に収益を依存していることと同じです。

それを放置するということは、事業の安定を無視して目先の売上拡大だけを追っているのと同じです。組織の属人化をそのままにすることは、経営の舵を自ら手放しているのと何ら変わりません。

資金繰りについても同じです。お金が不足してきたから借りる――。これでは金融機関の言いなりになるしかありません。「不足しそうだから借りる」という発想がパワーバランス的にも不利な状況であることは、冷静に考えれば容易に分かることでしょう。

事業を拡大することと、安定を手に入れることは違います。耐性と安定を手に入れるには、販売、業務、資金面において、自社がその手綱を握り、コントロールできる状態にしなければならないのです。

だからこそ、特定顧客や特定販路といった外部への依存だけでなく、自社独自の「価格主導権を握れる受注導線」の構築が必要なのです。

最終顧客を自ら探し、自ら関係を構築し、自ら付けた価格で売れていく――そういう「直接的な販売を確率の世界で生み出し続ける」独自の導線が仕組みとして構築されていれば、自ら販売をコントロールできます。

もちろん、事業を大きく広げるならば、外部の仕組みを頼ることも必要でしょう。しかし、たとえ売上構成比的には小さくとも、ビジネスに耐性と安定をもたらすのは、自社が100%コントロール可能な独自の導線です。

それが殆ど確立されていない状態で、特定顧客から受注、特定販路からの受注、外部イベントなどでの販売にばかりに頼っていると、売上は立ってもまるで事業の安定度がなく、「もし切られたら」「値上げしたいけどできない」「3か月6か月後の業績はまるで読めない」という不安から解放されないのです。

会社の規模、売上規模が重要なのではありません。売上が何十億もある会社でも、手綱を握れていない会社はあります。

売上の大きさは商売量の多さであり、耐性や安定度とは全く関係ありません。そういう会社は、依存対象がなくなったり縁が切れた瞬間に大打撃を被ります。

逆に、規模は小さくとも、
「自ら価格の決定権を握り、直接的に顧客や仕事を確率論で獲得していく導線を持っている事業」
「特定社員に依存しない業務プロセスを持っている会社」
「数ヵ月先ではなく年単位で資金繰りを語れる会社」


の方が、耐性と安定度という意味では遥かに大きいのです。

売上利益を上げることが重要なのではありません。利益を将来的にも安定的に生み出していくための「手綱」をあなたが握れているかどうか?他の誰かに握られ、首根っこを掴まれていないか?が重要なのです。

この度、毎週発行している「今週のコラム」は第100号になりました。

弊社も小さな会社ではありますが、不器用ながらも、自らの独自性で自らの手綱を握る事業作りを実践して参りました。

そして100週(2年)に渡って「ゆとりと大らかさを経営者にもたらす」ことを目標とし、ご支援に当たってきたことで、少しずつ、このコラムで書いていることを証明してくださる会社さんも出てきました。

この度、そうしたことをまとめ、『コラム100号突破記念:経営者にゆとりと安定をもたらす「ワンダーランド経営」5つの指針』と題した特別講演を行うこととなりました。

これからの環境変化を踏まえながら、5年10年の繫栄と安定を見据えた5つの指針についてお伝えいたします。

コラム100号特別企画はこちら→https://polyphonia-consulting.com/clp/100kinen-koen/

著:白井康嗣

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・第47号:売り先を変えて価格主導権を握る、受注導線構築のポイント https://polyphonia-consulting.com/change-your-sales-destination-and-take-control-of-prices/

・第91号:ビジネスの「安定」と「拡大」を混同する危険性 https://polyphonia-consulting.com/no-91/

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