第553号 仕組みが原因で辞められた理由とは

従業員同士のトラブルが発生。
原因を聞いてみたら「◯◯さんがチェック表を書いてくれないから」
「まさかそんな事から、辞める辞めないまで発展してしまうとは」
ある社長がおっしゃいました。
しかしその後は丸く収まったようで一安心とのことでした。
会社経営者には、様々な課題がつきつけられます。
店舗型のビジネスだから似たような課題ばかりになるのか、といわれますとそういうわけでもありません。
会社によって異なります。
たとえば創業してから何年も経過している会社と、10年未満の会社にも違いがあります。
ここで、歴史のある会社から弊社ピアーズへのご相談はどんな内容が多いのか。
いくつか挙げますと、
「凝り固まったベテラン勢を何とかしたい。」
「これからは変化対応ができる会社に変えていきたい。」
「若い世代に好まれる会社にしたい。」
などです。
今回のコラムで取り上げるのは、
「昔からある仕組み、ルールにどう向き合うべきか」
です。
会社として、社員やスタッフ達にルールを守ってもらうことは存続に関わる大事なことです。
しかし、ただ単に「ルールはちゃんと守りなさい」と言っただけ、明示しただけでは守ってもらえませんし、かといって罰則を強化したら徹底できるのかといわれましても、そういうわけでもありません。
場合によっては、ルールを守ってほしいという会社の強い姿勢が発端となって従業員同士のトラブルに発展することがあるからです。
そこで、あまり強く言って辞められても困るからと「できる人はやって下さい」という姿勢に舵を切ったらどうなるのか。
あり得ることは
「会社は何も言ってこない」
「だったらあれもこれもやらなくていいのでは?」
などと捉えられることです。
経営者として、どのように向き合ったらルールを徹底してもらえるのか。
これは難しい問題です。
そこで私は持っておくべき視点をご紹介します。
それは
そもそも何を成すための仕組み、ルールなのか
たとえばあらゆる企業に存在する清掃チェック表です。
そんなに重要じゃないからと、会社側として長年何も手をかけていなければどうなるのか。
それは
・無駄な項目が多いまま、となっていたり
・昔と状況が変わっているのに必要な項目が無かったり
・専用の掃除道具が無い
などにつながります。
そういった会社として杜撰な姿勢が従業員達に伝わってしまいますと
・ただマルをつけさえすればOKと捉えられていたり
・そもそもの清掃回数が多すぎる、少なすぎるからおかしいと見られ、
・人によっては5秒で終わったと自慢されたり、10分以上かけてもまだ足りないという人もいたりと、
何かと従業員間の温度差が生まれ始め、トラブルのタネになってしまう危険性もあります。
だったらすぐ精査し、アップデートすればいいとして、
「◯◯君、君が改善しなさい」と指示すれば解決ができてしまうような単純なことでもありません。
なぜならそこに社長の意思が込もっていないからです。
たとえば
「我が社は地元で一番を目指す!」としているのであれば、チェック表の基準が高く、常にお店の状態が高レベルで維持される内容であるべきですし
「とにかく長く存続したい」であれば、無理無く続けてもらえる工夫が必要です。
また「現場主義」を掲げている会社であれば、清掃にあまりウェイトを占めてもらうことがないように、必要最低限なつくりにすべきです。
仕組み、ルールとは「こんな会社にしたい」という社長のイメージの核が必要です。
「昔から使っている仕組みだから」「他社もやってるから」など、核が無い仕組みを守ってもらう、徹底してもらう必要はありません。むしろ逆効果です。
他社より稼ぐ企業は、社長がイメージしている核が明確で、それに則った形が実現できています。
清掃表に限らず、ありとあらゆるもの、あらゆる仕組みに強力に吹き込まれています。
御社はいかがでしょうか。
社長がイメージされている核はありますか。
核が存在しない仕組みを無理に徹底させようとしていませんか。
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