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「総合リフォーム化しない理由」

SPECIAL

下請工事業脱却コンサルタント

有限会社村松鈑金東京オフィス

代表取締役 

屋根の板金工事業で、完全自前受注体制を築き上げた異色の現役社長コンサルタント。稼業を継ぐも、下請けの理不尽さに憤慨。下請け脱却を目指して20年、工事業の直販体制づくりを実現。その貴重なノウハウを同業に惜しみなく公開指導する。

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私だけかもしれませんが、1月はお休みが多かったにも関わらず、ひと月がとても長く感じました。その代りか、2月はとても早く過ぎていく感じがします。もうあと、19日しかありません!あっという間に過ぎそうです。あなたはどう感じますか?春先に向けた良い作戦を練っているかもしれませんね。商売繁盛していますか?

さて、今回は、「総合リフォーム化しない理由」です。

先日、こんなご相談がありました。

「村松さん、我社も実は数年前から、エンドユーザー向けの直販に力を入れているのですが、いまいち経営内容がよくなりません。どうしたらよいでしょうか。」

お話を聞くと元々、下請の屋根屋さんだったその社長さんは、弊社と同じように、直販の仕事を直接営業していくスタイルに数年前に転換したそうです。ただ、屋根工事だけでは売上が増えないと思って、いわゆるリフォーム屋に業態を変えていったそうです

水回り、増改築、その他自社では出来ない外注発注の仕事が受注工事の中心となって売上自体は大きくなったが、経営内容は、下請時代より多少良くなった程度で、なかなか思った利益が上がらないということでした。

最近は、他リフォーム会社との相見積が急激に増えて、負けることが多くなってきて、更に、お客様からの細かい注文やトラブルの対応で苦慮しているとのこと。

現在は、手のひらで様々な専門情報を普通の人が簡単に手に入れられる時代です。工事施工に関しても新築施工のレベルを知っていますし、建材商品知識まで持ってきています。あくまで表面上な知識ですが。そんな時代ですから、リフォーム工事のトラブルも年々多くなってきているわけです。

ですので、自社の専門工事以外を多く受注すればするほど、そういった価格競争やトラブルに巻き込まれることが今後ますます増えると思います。自社より経営規模の大きなリフォーム会社とは価格で今後勝つことは不可能だということ。自分の専門工事以外の他専門工事の仕事は、施工経験も建材商品知識もやっぱり不足している。この二点は変えようのない事実だと思うのです。

私は、社長に質問しました。

「ところで、他リフォーム会社に勝てたり、お施主さんにきっちり説明の出来る工事分野はどこですか?」

すると社長さんは、

「それは屋根工事だね。創業以来ずっと屋根ばかりやってきているから。」

そう答えてくれました。

いかがでしょうか?要は専門工事なら負けないと言っているのです。だったら屋根工事を専門にPRして受注したほうが競争力も施工レベルも知識レベルも良いものが提供できるはずなんです。売上のみを追い求めて、競争の激しいところへ自ら飛び込む必要はないのです。よくある何でも総合○○とかでは、今後は直販経営でも必ず負けます。

餅は餅屋といいます。専門工事業は、その道のプロです。この部分を一番目立たせた直販を中心に考えないと今後は生き残れません。自社の一番得意な工事分野の直販化を売上の中心に持っていく経営を目指してください。

今一度あなたにお聞きします。

「あなたは何屋ですか?」

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