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生産財が売れる営業マンの見抜き方

SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー

代表取締役 

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタント。特に技術系のメーカー企業や、特殊な加工、取り扱い品、異色サービスなどを手掛けている企業の販売戦略の再設計、大きく売れるようにする仕組みづくりに定評。

「今度営業を面接することになりました。どう思いますか?」

ずっと技術畑で歩いてきた社長なので、営業の採用方法にはちょっと不安なご様子。履歴書が添付されたメールで助言を求められました。

非常に気になったのは、これまでコンシューマ向けの消費財や耐久財を売ってきた実力はあるけど、同社はバリバリ理系の生産財を作っている会社であること。理系とは離れた業界にいた人間に果たして売れるのか?

営業という仕事は、その商品を愛せるか愛せないかで業績に強い影響を及ぼすものです。

なので、仕事の相性はとても重要なチェックポイントになります。

もちろん、商品でなくても、企業や社長に惚れていれば、時間経過とともに、商品に惚れ込んでくれる確率は高いのも事実です。

しかし、残酷に聞こえるかも知れませんが、ニワトリが空を飛べないように、営業という職歴を持っていても、商品を変えると全くもって売れない!というケースは意外にも多いのが現実です。

特に、理系型商品は、ロジカルな思考回路が必要となるので、このような思考回路を持ち合わせていない人には、理解したくても理解できないことが多いもの。

藤冨自身もシステム屋の営業をやってきたので、痛いほど経験してきたテーマです。

もちろん、血の滲むような努力をすれば、能力を開花させることも出来るでしょうが、そのような淡い期待だけでリクルート費用で100万円単位の成果報酬は考えものです。

仮に、すごい努力家が入社しても、既存の社員が「働きすぎを抑制する空気感」を作ってしまえば、努力家も思う存分仕事ができません。

反対に、努力を強いようものなら、パワハラだのブラック企業だの言われかねない世の中です。

個人的には、努力なくして成長などするはずもないので、このような社会的な空気感にある種の危機感を覚えてはいます。

しかし、これは大きな時代の流れですから、逆らえるものでもありません。

となると、最初のお見合いで「当社の商品を販売するために、必要な能力があるか否か」は、出来る限りに見極めたいものです。

その必要な能力を見極める良い質問方法があります。

まず自社の商品をずらずらと説明した上でこう質問してください。

「お客様は、当社の商品にどのような価値を感じて購入しているのでしょうか?」と。

例えば、生産性向上とすぐに「ありきたりの答え」が出てしまう商品なら、次に「なぜ生産向上の向上を目指すのでしょうか?」と、答えをドリルダウンしてみてください。

その答えも「人件費の削減」と、意外と簡単に「ありきたりの答え」が出るようでしたら、次に「本当に人件費は削減できると思いますか?」または「どのような人件費が具体的に削減できると思いますか?」と、相手の回答を次々とドリルダウンしてみるのです。

「答え」をドリルダウンすることで、抽象化能力や文脈を読み取る力をチェックすることが出来ます。

全くドリルダウンする力がなければ、特に理系商品を売るのは難しいです。

また、理系型商品以外でも、抽象化能力があり、文脈を読み取る力があれば、営業での万能性が高い! 判断しても大きな誤差はないでしょう。

御社では、自社商品を売る力を見極める「手掛かり」を用意した上で面接をしていますでしょうか?

 

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