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第21話 社長が ”現場のコントロールを失う” 本当の理由

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すみませんソノダさん・・・PDCAが大切なのはわかるんですが、やっぱり社員の能力とかモチベーションが低いことが、業務報告が形骸化している原因ではないですか?

顧問先の社長は私の説明を遮り、すかさず社員のAさんを睨みつけました。そして「俺が知りたいことを報告して!いい加減、1を聞いて10を知れよ!」と吐き捨てるように言ってしまいました。堪忍袋の緒が切れてしまったのでしょう。

そこで、私から「お互いの思惑に基づいて仕事をしているから、ズレやストレスが生じます。報告事項を共有する仕組み(PDCAサイクル)を構築しましょう。実は、報告事項を共有していないということは、”社長が現場のコントロールを失っている状態”でもあるのです。」と申し上げました。

”社長が現場のコントロールを失う”とは、どういうことでしょうか。その答えは次の言葉にあります。

それは・・・”言霊”という言葉です。

資金が枯渇しない内に何とか事業を軌道に乗せようと、悪戦苦闘しながら独りPDCAサイクルを回し続けた経験から社長自身が掴んだ、”社長にとっての真実”が込められた力強い言葉・・・それが”言霊”です。

社員は、社長が発するこの言霊にこそ、社長の覚悟を見るのです。言霊に込められた社長の仕事観、人生観に触れて、社員自身の仕事のあり方を見つめ直す機会を持つのです。そして、その貴重な機会を積み重ねて、”1を聞いて10を知る社員”=”プラチナ社員”に成長するのです。

「言われた通りに、◯◯に指示を出しておけ!」というマネジメントの積み重ねと、「社内であっても、後の工程は、その先の顧客につながる工程なんだ。だから、常にその工程の先には顧客がいるという自負と責任を持って、他の社員や部署に指示を出してくれ。◯◯さんにも、しっかり説明し、△△について結果報告して。」というマネジメントでは、たとえ指示は一瞬であったとしても、その積み重ねが社員の成長に寄与する効果には、雲泥の差が生じるのです。

しかしながら、社長は常に五感を総動員して事業を回し続けています。組織が大きくなって、社長独りでは組織は回らないとわかっていても、わざわざ、社員に言霊を発するために時間を割くことは、重要事項であっても優先事項ではないのです。

だからこそ、ここぞと言う大切な時であっても、「1を聞いて10を知れ」といった、焦りにも、恫喝にも似た言葉しか発することがしかできません。そして後から、あんなことを言わなければよかったと臍(ほぞ)を噛む・・これの繰り返しです。

社長の言葉は行動になり、行動は癖になり、癖は現場の風土になります。

社長の言霊に触れる機会が少なく、いつも社長に恫喝されたり、無関心な態度を取られたりしている社員は、社長の指示に込められた真意を推し量ることもできず、ただ言われたままに作業をする癖がつき、さらには問題や失敗が発生しても隠蔽してしまう・・・物言わぬ現場を作ってしまいます。指示どおりならまだ良い方で、良かれと思って、社員自身の勝手な思惑を判断に入れてしまい、社長の意図とは全く異なる結果を出してしまうこともあります。

ついには、現場で何が起こっているのか、社長自身がわからなくなる・・・つまり、コントロールを失ってしまうのです。こうなってしまったら、社長は不安で不安でたまりません。そしてまた社員を恫喝してしまうのです。悪循環の繰り返しなのです。

この悪循環こそが、社長がコントロールを失った職場を餌食にしようとしているブラック社員にとっては、渡りに船であることは、もうお分かりでしょう。「そんな理不尽な経営をするなら、出るとこへ出ましょうよ!」と労働争議に持ち込まれたら、目も当てられません。

加えて、社長が言霊を発するにしても、社員が腹に落としやすいように効果的に伝えることは、もっと容易ではありません。発信方法でつまづく社長も多いのです。例えば、経営計画を発表する会議において、寝ずに作ったパワーポイントをよそに、社員の大半が居眠りをしている状況は、すっかり当たり前の風景になってしまいました。

PDCAを回すための報告様式、経営戦略を記述するための作法、寝させないプレゼン技術・・・これはどれも、社長の言霊を、社員の腹に落とし、現場の経験や知恵を社長にフィードバックするために予め用意された”道具”なのです。

弊社では、道具の使い方を伝授することもさることながら、”道具を駆使して、社長の言霊を社員に発し、プラチナ社員を育成する”ということを肝に銘じています。

私たちと共に、”社長にとっての真実〜言霊”を社員に発信していきませんか?