パートナーに生殺与奪権を握られていないか
プロジェクトの体制を構築するのにパートナー企業を活用するケースはよくあることです。単に頭数の不足を補うだけでなく、自社や自分の組織が有していないスキルや技術を補うために必要な場合があります。
しかし、そのパートナーに過度に依存し過ぎてしまっていないでしょうか。本来であれば、プロジェクトのコアとなる部分は自分の組織で抑えておくべきであり、その周辺の、ある程度誰に任せてもできる部分を外部に委託するのであれば問題はありません。
ところが、プロジェクトのコアの部分をパートナーに依存してしまっているばかりか、プロジェクトの体制そのものをパートナー任せにし、自社でプロジェクトマネージャ(PM)はアサインしているが、実質的にはパートナー企業内に影のPMが存在していてプロジェクトを仕切っている、というケースがあります。
実際に私はその様な状況を何度か見ています。親会社が顧客とつながっていて対外的な交渉を引き受け、受注したものの製作をグループ会社に任せる、というような大企業にあるフォーメーションであれば、まだわかります。グループ会社は親会社のコントロールの下で動いており、露骨に逆らった振る舞いはできないものだからです。
しかしそれが、資本関係のまったくない、独立したパートナー企業に大きく依存してしまっているとしたら、その顧客の案件、またはそのシステムやサービスの生殺与奪権は、パートナーに握られている、ということに他なりません。
そうすると、顧客からの見積り依頼があれば、パートナーに頼んで実施してもらわなければならない。顧客から要求された納期についても、パートナーにお伺いを立てないと返答できない。ひどい時には、顧客自身が実質的にプロジェクトを進めているのはパートナー企業だとわかっていて、細かい話はパートナー側と直接進めてしまうなどということも起こりえます。
これは、パートナー企業側から見れば、初めから意図したものかどうかわかりませんが、ビジネスとしてうまくいっていることになるでしょう。元請けを顧客の窓口、営業部隊の様に扱えるわけです。そうあからさまな態度を見せることはないでしょうが。
元請け側としては、その様な事態は避けたいところです。プロジェクトのコアの部分は自分たちでしっかり抑えておく、外部に依頼する部分は、いざとなったらパートナーが変わっても対応できる様、普段からオープン化や見える化を進めておく。継続的に特定の顧客やシステム、サービスの業務を進めていくためには、必須の考え方です。
一方で、もしすでにパートナーに依存してしまっているなら、徐々に業務のグリップを取り戻そうとしてはいかがでしょうか。それまでは、決して裏切られない様、経営層レベルで確固たる信頼関係の構築が必要です。
あなたの企業、組織内のプロジェクトには、パートナーに過度に依存してしまっているものはありませんか。パートナーの顔色を伺わなければならない状況が発生していないでしょうか。
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