オンラインで優れたコンサルティングを活用する!

会社を成長させる事業計画と、衰退させる事業計画

SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー

代表取締役 

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタント。特に技術系のメーカー企業や、特殊な加工、取り扱い品、異色サービスなどを手掛けている企業の販売戦略の再設計、大きく売れるようにする仕組みづくりに定評。

「当初作成した事業計画がズレてきたので、実現可能なレベルの事業計画に組み直しました。次は必達したいので、色々と作戦を練っています。少し聞いてもらえませんか?」 

顧問契約を結んでいるクライアント企業さんから、電話が入りました。

アポイントを取る為の電話でしたが、どうしても気になったフレーズがあり、お会いする前に確認しました。

「実現可能なレベルの事業契約って、どうゆう尺度でお決めになったのですか?」と。

と言うのも、事業計画というのは、「会社を成長させる計画」と「衰退させる計画」があるためです。

そもそも、事業計画とは、会社が成長するために必要な利益計画がベースになっています。

成長するために必要な利益を確保できれば、質然的に会社は成長していきます。

なので、利益目標は、希望的観測から入るのが正しいアプローチです。

しかし、経営陣が立てたこの「希望的観測」を、現場で思考停止してしまっているケースが散見されます。

これでは、目標が達成されることは、まずありえません。

理由は単純です。

100mを走る場合の走り方と、2km走る場合の走り方。はたま42.195km走る場合の走り方は、まったく異なるはずです。

足の運び方から、ペースまで、同じ「走る」という行為でも、まったく別次元の「走り方」が要求されます。

これは、営業目標も一緒です。

昨年と比較し、1.2倍の目標値と、2倍の目標値では、営業戦術の組み立て方は、全く異なります。

なのに、その走り方(仕事の進め方)が協議されておらず、2倍の目標があるのに、1.2倍の走り方で走っていれば、達成できる数字も達成できません。

すると、営業現場は、2倍の目標を立てた経営者を「いつも無謀な数字を押し付けてくる…」と居酒屋で愚痴を吐き、自らの反省もせずに、また来年も同じ結果に甘んじてしまう。

経営者も経営者で、現場を無能扱いし「我が社は人材に恵まれていない…」と目標を下げ、社長の描く会社のビジョンに向かう事無く「事なかれ主義」の社内文化が定着してしまう…。

事業計画を現場に合わせて実現可能なレベルに引き下げることが頻発すると、「我々は目標を達成できないダメなチーム」と無意識に刷り込まれてしまい、会社は時間経過と共に、衰退していく。

これは悲劇以外の何者でもありません。

また、もう一点、希望的観測の売上目標を現実の営業計画に落とし込んでいない最大の問題点は、何が失敗し、何が成功したのか…この学習ができないことにあります。

勉強ができない…あいつは馬鹿だ!

と言っているようなもので、これでは、一生馬鹿のままで終わります。

勉強ができないのは、国語なのか、算数なのか、英語なのか。

数学なら、どのレベルでつまずいているのか。

それが分かれば、成績アップの対策を現実的に立てることができます。

これも営業活動も一緒です。

何が成功して、成果に結びついているのか…。

その小さな成功を、もっと拡大させる方法はないか。

カネと時間を投資すれば、さらに果実を得る事はできるだろうか。

他のやり方に変えて、さらに効果的に果実を得る方法はあるだろうか。

営業プロセスを明確に組立てて、成果に繋がる「仮説」をしっかりと明確化できていれば、成果拡大のポイントを的確に伸ばすことができます。

逆に成果に結びついていなのであれば、どこに原因があるのか。

見込客集めの仮説が間違っていたのか。

プレゼンテーションでつまずいているのか。

クロージングなどの営業技術でしくじっているのか。

などなど、最初から営業プロセスをしっかりと設計し、各ステージでの「やる事」が明文化できていれば、どの部分がボトルネックになっているのか…が一発でわかります。

原因が究明できれば、目標達成に向けての対策も立てることができます。

だから希望的観測の「売上目標」が出来たら、現実的な営業計画に落とし込む事が大事なのです。

  • 見込客リストは、どこから持っているか?
  • 月間で一人何社アプローチができるのか?
  • 商談件数は何社獲得できそうか?
  • コンバージョン率(受注確率)は、どの程度いけそうか?
  • 客単価は、どの程度で、売上はいくらいきそうか?

 

この売上目標が、会社の目標値の最低でも120%以上にひき上がるまで、活動計画を吟味していく。

そして、活動結果が出た際に、各ステージの精度をあげていくことは出来ないか…をさらに「仮説—検証」していく。

ここまで計画が煮詰まれば、目標達成のロードマップが現実に近づき、営業マン各人の責任と役割も明確になっていきます。

あとは、やるだけ!

営業マン各人が、そこにコミットできれば、さらに数字は見えていきます。

もちろん、営業計画の策定をすれば「目標達成」するという訳ではありません。

ただ、計画なくして達成もありません。

御社では、会社の売上目標(希望的観測)と営業計画(現実的活動)をしっかりと連動させて「会社を成長させる事業計画」を立案・実行できていますでしょうか?

 

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。