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営業的視点で考える企業ブランド構築

SPECIAL

ブランディング営業体制コンサルタント

H&Cブランディングマネジメント株式会社

代表取締役 

中小企業のための、「ブランディング営業体制」を構築するコンサルタント。営業スタッフのみならず、全社をあげて、企業価値をしっかり守り、価格競争をせずに確実に売れていく体制づくりを指導する。

「昨日、海外から帰ったばかりなんですが、あちらは活気があって良いですよね~。特にお土産屋の売り子さんの元気の良いこと。コレ、イチバンニンキ!って言い切りますからね」

先日、ある経営者の方とお話しをさせていただいた時、海外と地元のお土産屋さんの活気というか熱気というか、その元気さの違いについて話題になりました。確かに、旅行などで何処かへ出向いた時、せっかくだから何かしら買って帰りたいな~と思うものですが、一体何が良いのかわからない、どれも同じように見える、いや、多分もらった側もどれも違いはよくわからないハズこんな時こそ先程の店員さんのように、「これ一番人気ですよ!」と言い切ってもらえると迷わず買えるのですが、私の地元では、なかなかそう言った元気のある店員さんにお目にかかる機会が少なく、どちらかと言えば、何となく黙って立っている(「すみません」とこちらが声を掛けないと来てくれない)店員さんの方が多いように思います。

これは土地柄やその人の性格によるのかもしれませんが、「用があったら呼んでください」…とか、「説明しなくても食べれば分かりますよ」…とか、「他にやることがあるので忙しい」…など、超受け身なお店によくあるパターンで、典型的な「良いものさえ作っていれば売れる」または、「私は売ってあげる人であなたは買う人…」と思っているようなケースです。強気な営業?というよりは、もはや怠慢としか言いようの無い状態です。しかし、わざわざお金を出してものを買う時、しかも大切な方へのお土産を選ぶ時であれば尚更、元気が良く、自信を持って「コレ一番!」と言ってくれる人から買いたいものですよね。

また、いざ持ち帰る段階になると気づくことがあります…それは包装紙とお渡し用の袋。せっかく中身は美味しいものでも、見た目がパッとしない、中身が何だかわからない包装紙や粗末な袋など…大事なお相手に渡す時「これじゃあちょっと」と残念な気持ちにさせてしまうものも多くあります。たかが袋、されど袋です。 

お土産屋さんの例えであれば、誰しも「そんなモンだよ~」とか、「あるある」と思う風景かもしれませんが、これらの販売という仕事を「営業」と捉えるか?ただの「店番」と捉えるか?で顧客の感じ方は大きく変わってくるし、当然売上も大きく変わってきます。

実はこれは、どの業種・業界においても同じことが言えます。どこの会社でも「営業部」の人間は常にお客様を見て仕事をしていますが、それ以外の部署の人間はとかく目の前の作業と向き合って仕事をしてしまいがちです。言われた作業や自分の役割を全うすることが目的となり、お客様を横に置いた顧客サービスや商品開発、効率化…などが多く行われているのです。企業がお客様に喜ばれ、事業を拡大していくためには常にお客様の立場に立った“営業的視点”が大事なのです。

ちなみに、私が先ほどのお菓子屋さんの販売員だったら…

  • まず、最高の笑顔と気持ちの良い挨拶を標準装備
  • 常にハリのある声でお客様に話しかけ、お店で自慢の商品を試食してもらう
  • 誰に、どんなお土産をお探しか?好みはあるか?予算はいくら?
  • 送る相手は地元か?県外か?どんな場面でお渡しするのか?
  • 大きさや厚さ、重さのイメージはあるか?
  • 相手に何と言って喜んでもらえるのが一番嬉しいか?

などを端的に聞いてあげたいなと思います。これらは私自身が望む接客(営業)だからです。営業の役割とはお客様の課題解決のお手伝いであり、ものを売り付けることでは無いのです。そうした一つ一つの喜びを社内で共有できて初めてお客様の感動につながり、信頼関係の構築やその後のブランドにつながっていくのです。私は店番だから…俺は設計だから…と言っている間は、お客様の笑顔は見えていないはずです。

経営者の皆さま。御社では営業以外の部署にも“営業的な視点”を取り入れていますか?その役割や仕組みは本当にお客様を見ていますか?効率化や業績向上ばかりを考えていませんか?ブランドは社内でつくるものでは無く、お客様の心の中に生まれて来るもので、その仕組みを構築するのは経営者の仕事なんですよ。

 

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