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焦点の当て方を変えて、商品の魅力を再発掘する

SPECIAL

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社

代表取締役 

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。

焦点の当て方を変えて、商品の魅力を再発掘する

「これって、まったく伝えてなかったですよね!」

先日あるクライアントさんと打合せしている時、思わずみんなで大笑いしたことがありました。

そのクライアントさんでは主に2つのコースを用意して、ホームページや資料を作っていました。最初に始めたコースが50件近く成果を上げたことから、2年ほど前に新しいコースを開始。最近では新しいコースへの問い合わせも徐々に増えています。我々もクライアントさんから、そう説明を聞いており、そのことに何の疑問も感じていませんでした。

しかし、・・・・・。

実は最初に作ったコースも、中味を深掘りしてみると、実は20種類以上の組合せが可能な設定になっていたのです。これは、先日の打合せの際、「個別相談に来た人からどんなことを訊かれるのですか?」という質問の答えとして、「そういえば、『AとB、BとCの組合せはできるのか?』と時々聞かれます」と出てきた中で、たまたま分かりました。

クライアントさんとしては、最初のサービスメニューの中で、「できる内容はA、B、C・・・とあって、それらを組合せると、20種類以上のサービスが提供できる」のは、あくまで当たり前の内容でした。しかし、ホームページでもお客さんに送る資料でも、そのことにはまったく触れられていません。このため、2年前にようやく新しいサービスが始まったというのが、クライアントにとっても、我々にとっても常識でした。

けれども、見込み客からの質問をもう一度深掘りしてみると、新しいサービスを始める前の段階から、クライアントさんのところへ行けば、20種類以上の項目の中から自分の好きな項目を組合せて事業展開できることに、すごく魅力を感じている人が一定数いることが改めて分かったのです。

商品を提供する側は、自分たちの考え方に基づき、商品を分類し、その特徴について情報発信しています。一方で、その情報を受取る側は、提供側の思惑とは別に、自分たちのニーズと感性に基づいて、その商品を理解します。両者はぴったり重なることもありますが、多くの場合、重ならないことが普通です。

先のクライアントさんの事例で言えば、自分の好きな項目を組合せて事業展開できるという魅力は、会社側は伝えていなかったにも関わらず、お客さんの側が気づいていたポイントです。

新しい事業展開を考える時、既存の商品を別の角度から焦点を当てることで今までとは見せ方が異なり、魅力が変わってくるということがあります。

経営資源に限りのある中小企業の場合、今までとはまったく違う分野にゼロから乗り出すのは、かなりリスクが高いです。先日お話をお聞きしたオリックスのシニア・チェアマンである宮内義彦さんも、新規事業を始める際には、「まずはすぐ隣りの分野を開拓する」ことを勧められていました。

売れた実績のある商品には、会社が気づいていない、もしくは、当たり前すぎて過小評価している魅力が眠っています。社内で、そして、時には第三者の目も活用しながら、ぜひ焦点の当て方に工夫を凝らしてみましょう

 

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