決断できない社長が会社のお金を減らす理由
「この設備投資は、今やるべきか」
「人を増やすべきか、どうなのか」
「この取引先との契約を続けるべきか」
こうした経営判断を積み重ねていくことが、社長の仕事です。
しかし、経営判断に「軸」を持っていない社長は、経営判断のたびに迷います。そして、ついつい結論を先送りにしてしまいます。
また、何もせずに事態が好転することを無意識に望んでしまう社長もいます。何もしなくても勝手に経営が良くなるのなら、この世に「倒産」する会社は存在しないはずです。厳しいようですが、「決断の先送り」こそが、知らず知らずのうちに、会社のお金を減らしていく原因なのです。
会社の業績が落ち込んだり、存続が危ぶまれたりする問題の多くは、突然やってくるものではありません。
社長自身が「この問題はなんとかしないといけない…」と感じていたのに、対処を先送りし続けた問題が、どんどん大きくなってしまい、結果として「手がつけられない大きさの問題」となって、表面化するのです。
問題が小さいうちに手を打てば、必要な資金も少なく、対応の選択肢も広くあります。しかし、先送りにした分だけ問題は膨らみ、対処しようとしたときには、多くのお金と時間が必要になっています。
場合によっては会社が存続できないほどの問題になることもあるのです。
日々、経営をしていく中で、社長だけが感じる「なんとなくの違和感」は、経営上の重要なシグナルです。
こうした小さな違和感を、日常の忙しさに流され見て見ぬふりをしてしまうと、後になって大きな損失につながっていきます。
実際には難しい経営判断になるとは思いますが、その時に重要なのが、社長自らが財務の視点を持つことです。
「なんとなくの違和感」だけだと難しい経営判断も、財務の視点を持つことで、自信を持った経営判断を下すことができるようになるのです。
迷わず決断できる社長は、勘が冴えていたり、経験が豊富だったり、思い切った決断ができる度胸があるわけではありません。
決断力のある社長は、経営判断をする際に必ず財務の数字を確認しています。全て数字を基準にすることで、感情や雰囲気に流されない判断ができるようになります。
財務の数字は、社長にとっての「羅針盤」です。羅針盤を持った社長は、嵐の中でも進むべき方向を見失いません。
逆に、数字を見ずに経営している社長は、好調なときはよくても、少し環境が変わるだけで途端に判断に迷うようになります。
決断力のある社長は、「5年後、10年後にどんな会社にしたいか」という理想の未来を明確に持っています。
その未来から逆算して、「今年は何をすべきか」「今月は何に集中すべきか」を決めているため、目の前の判断に迷いが生まれにくいのです。
財務の視点を持ち、理想の未来から逆算した経営計画を持つことが、決断力のある社長への第一歩です。
財務の視点を持つことで、社長の経営判断はどう変わるのでしょうか。
財務の視点を持った社長は、会社の状態を数字で把握しているため、異変に早く気づけ、問題がまだ小さいうちに手を打てます。
問題が小さければ、解決するための時間やお金も少なくて済みますし、選択肢も多く残った状態で対処できます。結果として、経営判断そのものがシンプルになり、迷わず動けるようになるのです。
感情や雰囲気ではなく、数字を根拠にした判断の積み重ねが、着実に会社にお金を残していきます。
毎日の経営判断の一つひとつは、小さなものに見えるかもしれません。しかし、その積み重ねが会社の財務体質を決めます。財務を基準にした決断を続けることが、強く永く続く会社づくりへの、確かな一歩なのです。
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