「商品世界観」と収益増の原理原則

  商品リニューアル 古崎千穂 SPECIAL
古崎千穂 SPECIAL

商品リニューアルコンサルティング

りぼんコンサルティング 代表 古崎千穂

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。


すっかり季節は秋めいてきました。自然界に四つの季節が巡るように、事業経営においてもどんなに勢いのある商品も必ず斜陽化していく、という原理原則があります。経営者の皆さまが、まずこのことをしっかりと認識することが収益増への第一歩です。

「ちょっと不安になりまして・・・」と、先日、青い顔をして弊社にいらしたH 氏。健康マッサージ系サロンを経営され創業10年。詳細はお伝えできませんが、異業種の仲間に誘われて中小企業向け経営者交流会&セミナーに参加。同じテーブルに経営全般の相談を看板にしている士業の先生方や、マーケティングコンサルの方々が両隣に座っていて、売上について雑談しているうちに「なるほど。中小企業の場合は、分かっているようでマーケティングが分かっていないですよね。またやっていてもすごく下手・・・」と言われて、そこから「〇〇を書いてますか?」「システムとして〇〇がありますか」「〇〇がないからうまく回らないんですよ」という話になって、そこから「会員制と商材」の提案があり・・・、という展開。ホテルの重厚なドアはしっかり閉じられていて囲い込まれた恐怖、それを上回って、自社に対する不安がジワジワと広がり居てもたってもいられない、このシステムと契約しようかどうしようか、とのこと。

全国中小企業取引振興協会が実施した調査(平成28年1月実施/4,320社回答)によれば、最も重要としている経営課題が「新規顧客獲得(24.6%)」ついで「既存顧客との関係強化(20.0%)」「人材確保(19.8%)」「人材育成の強化(8.2%)」となっている。つまり顧客創造とその維持、そこから発生する売上が経営課題だということがわかります。

これは、日々の実務でも肌で感じることです。このようなデータを見るまでもなく、経営者には、藁にもすがる思いがあるはずです。H 氏の出来事のようなきっかけがあり、こうした商材への投資と積極的な取り組みが功を奏し、一時的に課題解決に向かう、ということも今までの経験の中でわかります。むしろ「打ち出の小槌ならなんでもいいんだ。儲けさせてくれればいい」そうキッパリとお考えになる方が多いのではないかと想像できます。

こうした商材を自社に取り入れるためには、半永久的にお金を払い続けたり、何かに参加し続けるなど、課題解決の道が見えないうちから投資する必要があり「いつまで払い続けなくちゃいけないのか、一体どこがいちばん儲かるようになっているのか…」と、直観的にお気づきになる経営者の方もいらっしゃいます。が、最初に植え付けられた不安や恐怖感があり、なかなかストップすることができません。

冒頭の氏のように、不安を感じた、コンサル系会社が強引で困る、だけど自社だけではできないどうしたら良いのか、そんなご相談が実に多いものです。弊社に来ていただいた時には、良い悪いの話ではないと先ずお伝えしています。そのような経験をされたことは決してマイナスではない。むしろ「気づき」があって幸いだったのではないか、と率直にお話します。

「あなたの会社は弱いから(できていないから)、この武器(ツール)を使いなさい」という話に乗ってしまう前に、考えて欲しいのです。「弱い」とか「下手」とか「できていない」という先生方のダメ出し言葉ですが、それは何をもっておっしゃっているか、ということです。今、先生方の言われていることができていないのならば、できるようになればいいだけです。そんなことよりも一番大事なことは、会社をジャッジするのはそうした先生方ではない。御社の「お客様」である。そこに気づかないこと、他人の考え方に支配されていることこそが本当の危機です。まず、社長が考える主体なりましょう。

今、経営課題の解決に要請されているのは「自社商品のチェック」ではないでしょうか。自社商品こそがお客様との結びつきであり売上利益を作るものです。自然界の法則に「万物流転」があります。自然界と同じく商品サービスにもサイクルがあります。

  • なぜ新しいお客様と出会えないのか
  • なぜ既存客にリピートしてもらえないのか
  • なぜ買ってくれないのか
  • なぜお客様が減っているのか
  • 関係強化だけでリピートしてもらえるのか
  • なぜよその商品サービスが人気なのか
  • 自社商品の「定義」は何か
  • 何をお客様に提供しているのか

こうしたことに一つ一つ答えがでるまで、徹底して「考える」時間が非常に大事です。まずは実践しなさい、とまことしやかに伝える先生もおられますが「考え方」が全てであり起点となります。考え方が間違っていたら、その後に続く実践もズレていきます。

自然の法則に真理があります。わたしたちが愛する「桜」からも学ぶことができます。桜は、春になると美しい花を咲かせます。夏は幹をふとらせ体力をつけ、次代をになう芽が育つ落葉の秋、力がさらに内側に向かい生長を休める冬を経て、また春がやってきます。

この間、桜の命を守る桜守(さくらもり)がいます。桜が散って芽がでてから1年間手塩にかけて守っていきます。この時、構いすぎてはいけないそうです。なぜなら、桜が自分でなんとかしようとする力を弱くしてしまうからです。企業も同じように、自分たちでなんとかするとてつもない力を内に秘めているのではないでしょうか。そして、内側に力を向けていく秋から冬の時代にこそ、商品サービスを植えかえていく時、リニューアルを実践するタイミングなのです。

商品リニューアルの第一歩は「商品世界観」の再定義です。商品には、世界観があります。「コンセプト」と表現することができます。経営課題である「新規顧客獲得」が上手くいかないと感じているとすれば、その世界観の定義を見直すことで活路が開けます。それは事業の定義という源流にたどりつくはずです。本質は非常にシンプルです。

あなたの会社は弱い、ダメ、下手、できていない・・・。他人の価値基準で自社をみてはいけません。所詮、人間の言うことやることです。まずはご自身で商品サービスについて考え方を定義してほしいのです。しっかりと商品世界観を作り上げてください。必ず、必ず、御社には独自の魅力があります。お客様が来てくださっている理由があります。そして商品を買わない理由もあります。それはお客様が答えをお持ちです。過去のそして他社の、成功や失敗の事例とつけあわせてもわかりません。目の前に提示された、大量の書類、大量の商材、大量の言葉、大量の・・・それは何を意味し、それが何のためにあるのかを考えてみてください。社長、目の前にいるお客様にフォーカスしましょう。

さて、冒頭のH氏です。上記のようなお話をし、まず安心していただくことからのスタートとなりました。氏が期待していたマーケティング的実践をする前に、自社商品サービスの確認から取り組むことで納得されました。

商品サービスという御社の「本質」をしっかりと見つめ、とらえ、力強い「軸」にしていきましょう。御社が稼げる会社に変わるためには、自社の潜在力を信じること。そこに向かうこと。構いすぎないことです。 

独自の商品サービスを再構築する、本質の道へ。

これが欲しかったんだよね、そう言わせる「商品世界観」を一緒に再構築していきましょう!

 


【社長直轄】商品リニューアルの着眼点
古崎千穂

商品リニューアルコンサルティング

りぼんコンサルティング代表

古崎千穂

執筆者のWebサイトはこちら https://rbnc.jp/

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