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店舗数が逆転した「無印良品」の海外戦略

白川博司
SPECIAL

通信販売コンサルタント

株式会社四方事務所

代表 

通販戦略なくして事業の成長はない! 20年間にわたり、300社以上の通販立ち上げに携わってきたプロコンサルタントが、経営者のための通販視点とこれからの事業発展の重要戦略について提示。

ご存知の通り、私は中国やASEAN に出向くことが多いので、様々な日本企業の出店を見かけるが、その中でもひと際よく目にするのが「MUJI」の看板である。「こんな地方都市のショッピングモールにも出店しているのか!」と、たびたび驚かされている。

その「MUJI:無印良品」は、昨年、ついに海外店舗数が423 店と国内店舗を初めて逆転した。中国の200 店超えを筆頭に、ヨーロッパ・アメリカ・アジア各地に出店しており、近年ではASEAN で出店攻勢を強めている。

海外事業の要となる中国店舗の営業収益は、550 億円と全グループの16%を占め、中国を含める東アジア地域においては、4 割を稼ぎ出している。

このように無印良品は、ユニクロ同様に海外でも稼げる小売りに成長し、着実に業績を伸ばしているわけだ。

さらに、中国での「MUJI」人気と知名度を生かし、今年1 月18 日、中国・深圳市に世界初の無印良品のホテル「MUJI HOTEL SHENZHEN」を開業した。この深圳に続き、3 月20 日には中国・北京、2019 年春には東京・銀座での開業を予定している。

現業との親和性が高いホテル事業とはいえ、新規事業を日本ではなく中国からスタートさせたことに、中国市場に対する自信と世界戦略の方向性がみてとれる。

とはいえ、無印良品の中国進出は1991 年。今から27 年も前のことで、決して順調に拡大してきたわけではない。一時期は香港撤退という苦い経験もあり、現在の海外事業の成功は、数々の失敗を糧に掴み取ったものである。

中国人は、派手好みと言われていたが、シンプルさと自然志向を追求している無印良品は、香港から人気に火がつき、中国全土に波及していった。

商品の世界観を伝えることに長け、ローカライズと仕組み作りを徹底して行っている無印良品。

小売業にとどまらない今後の海外戦略に注目していきたい。

 

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