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中小企業が売れるネーミングを簡単に生み出す方法

  ギフト通販 園和弘 SPECIAL
園和弘 SPECIAL

ギフト通販コンサルタント

ソーノカスタマーマーケティング株式会社 代表取締役 園和弘

ギフト通販コンサルタント。通販業界、ギフト業界で通算25年以上の職務経験を経て、ギフト最大手のシャディ(株)を退社。2015年、長年培ったノウハウを全国中小企業の発展にお役立ていただきたいという思いから、絶対顧客視点を掲げた通販専門のコンサルティング&プロデュース会社、ソーノカスタマーマーケティング株式会社を設立。2017年10月にはギフトの通販ビジネスコンサルティングに特化した、売れるギフト通販研究所を立ち上げ多くの企業を指導。

早いものでもう8月。ビジネスパーソンの夏休みは、既に取得された方、これからの方など様々かと思います。ご旅行などで体調を崩さないよう、ご家族含めてくれぐれも気をつけてください。

私はというと、今年の夏休みはパソコンや資料と格闘をしなければならないのですが、いつもよりはじっくり出来るかなと、逆に楽しみ?にしています。

じっくりゆっくり考える時間というのは、特に新たなビジネスを組み立てたり、クリエイティブなことを考え出したりすることにおいては、とても大事な時間です。今回のコラムは、通販やギフトの通販でも大切なのですが、流通においての商品開発で最も重要な要素であるクリエイティブ、売れるネーミングの生み出し方についてです。

先日、プライベートでの友人であるカナディアンウッドの日本支社長との飲み会の席で、たまたまネーミングについての話しを聞くことができました。カナダ人である彼は、20数年前に日本に来て今や日本語での会話もほとんどOK、日本文化にも造詣が深く、敬意もいただいてくれています。

彼のビジネスでの大きな役割は、カナダ産の建築用木材を沢山日本に入れることですが、昭和の高度成長期では、日本がソビエトや北欧など、社会主義国との国交がなかったため、輸入木材ではカナダが独占状態だったそうです。

しかし、ベルリンの壁が崩壊し、世界情勢が大きく変わってからは、日本において一気に競争相手が増え、売上が一気に減少。そんな中、起死回生の一撃を、ネーミングによって突破口を生み出しました。他国の木材との差別化を図るため、とても丈夫で頑丈な加工木材を開発した時に付けた、そのネーミングが「ウルトラ」。

本国カナダからは、意味が伝わらず大反対を受けたそうですが、日本に長く住み、日本の文化を十分に理解していた彼は日本で「凄い」、「強い」を表す言葉は「ウルトラ」だ!と言って押し通し、これが大ヒット。次々に採用が決まっていったとのこと。

日本人にしか分からない、しかし日本人なら誰もが知っている「ウルトラマン」のイメージを名前につけたのです。英語のultraではなく「ウルトラ」と名付けられた木材は、20年経った今もロングセラーだそうです。実にシンプルに伝わる、素晴らしい発想で、日本独自の文化を理解していなければ、出せなかった発想ですね。とても感銘を受けました。

前置きが長くなりましたが、 商品のネーミングというのは、私の考えではマーケティング活動の一番てっぺんに来るものと考えています。このロングセラーとなったカナディアンウッドのように、それほどネーミングは重要であると、強く思っています。

基本的なマーケティング要素は、自社やお店のセルフイメージ、商品や企業の強み、ターゲッティング、市場環境調査、デザイン、広告宣伝といったところかと思いますが、これら全ての要素に対して中心となるのが、ネーミングです。ネーミングがしっかり定まらなければ、パッケージデザインもいいものは絶対に出来ませんし、広告宣伝や営業活動においてもうまく伝わる内容になるはずもありません。

名は体を表す・・・と言いますが、ネーミングにおいて重要なのは消費者にとっての「分かりやすさ」です。この1点に尽きます。ブランディング構築において、ネーミングだけだと分かりづらいようにあえてしているものもありますが、それを浸透させるには当然、多額の宣伝広告投資を必要としますので、多くの中小企業には不向きでしょう。

しかし、ネーミングを考えることには対価は掛かりません。ネーミングだけでも様々な専門のビジネス書や解説書が出ていますが、多くの中小企業にとって最も簡単で、しかも売れるネーミングに近ずく肝は、その商品によって「どんな体験ができるのかを盛り込む」ことです。

ご存知の方も多いと思いますが、あらためて体験を盛り込む観点から優れたネーミングを書いておきます。

■改名(リネームで売上が伸びた)

 旧 三陰交をあたためる → 新 まるでこたつソックス 売上17倍

 旧 フレッシュライフ →新 通勤快速 売上10倍

 旧 モイスチャーティシュ → 新 鼻セレブ 売上10倍

■小林製薬の体験を盛り込んだヒット商品のネーミング

 のどぬ~るスプレー(のどの痛みケア)、熱さまシート(解熱シート)、ブレスケア(口臭予防)、ナイシトール(内臓脂肪を取る)、トイレその後に(消臭剤)、ブルーレットおくだけ(消臭剤)

■社名

 アスクル → 明日来る(明日届く)

 ファンケル → FINE CHEMICALを組合せた造語(不安を蹴るとも言われている) 

■食品

 トロカツオ → マグロのトロから脂乗りの良さをイメージ(トロサーモンなどもあり)

 いちご大福 → 美味しく高級な「いちご」と、誰もに愛されてる「大福餅」を組合わせ

私自身もこれまでネーミング、リネームによって大きく売上を伸ばすことができた商品開発も多々ありますが、いつもネーミングを考える時のバイブルとして思い描いているネーミングの先生は、先述の「いちご大福」です。

超シンプルなネーミングですが、誰もが美味しいと知っている食べ物の組み合わせなので、この「いちご大福」というネーミングは、キャッチコピーすらいらないほど商品名だけでも「伝わる力」がとても強いのです。

食品では、食べた食感を組み合わせる「ぷるぷるゼリー」といった表現もあるかと思いますが、これに「お肌」という言葉を足すと、「お肌ぷるぷるゼリー」となり、食感のことではなく、お肌がぷるぷるになって肌年齢が若返るという、美容健康食品のイメージになりますので、受け取られ方が言葉の並び一つで、180度変わります。

このように様々な角度から勘案し編み出した、分かりやすい伝わりやすいネーミングを軸にして、商品デザインを施し、広告宣伝、営業活動など一連のマーケティング活動に繋げていくと、独自化を図ることがやりやすくなり、売上増に大きく寄与します。

あなたの会社やお店の商品も、リネームするだけで大きく売上が増えるかもしれません。

どんな体験ができるのかの視点から、今一度ネーミングを考えてみませんか?

 

儲かる「ギフト化」の経営視点
園和弘

ギフト通販コンサルタント

ソーノカスタマーマーケティング株式会社代表取締役

園和弘

執筆者のWebサイトはこちら https://urerugift.com

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