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“稼ぐ既存商品”に変える3つの具体策

SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

株式会社りぼんコンサルティング

代表取締役 

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

令和元年に入って1ヶ月、5月は気象庁の天気予測に反して「真夏日」が続き、地震などの地象も激しく変動しています。一方、人生100年時代突入で「将来設計」をコンセプトにした商品サービスが目につくようになりました。時代を映す空気感のひとつです。

しかし、この初夏のように、わたくしたちは振り返ってみれば3ヶ月後の気象さえ想定通りにはゆかず、どうなるのかを予測することができないでいます。100年どころか直近の未来が読めない気分を映し出すように、いま女性消費者の間でヒットしているのが「逆算手帳」というアナログの手帳です。“ふわふわした夢を現実に変える”というキャッチフレーズの教本もヒットし、ビジョンから逆算してプランを立て、細かく手書きで書き込んでゆくことに女性たちは没頭しています。

逆算といえば「事業」に関わるわたくしたち経営者に必要不可欠な考え方です。どれだけ儲けたいか、という目標から売上を逆算してゆきます。売上は色々な商品サービスの組み合わせです。価格や原価などその時々に合わせて利益が変化してゆきます。時代の大きな変わり目であり、過去のジンクスがあてにならず、日常レベルの変動が予測しにくい時代ゆえ、大きく「逆算」してゆくことと同時に「未来」を案ずることよりも「今」にフォーカスし、目の前の「課題」や「問題」を改善させてゆく姿勢、そのスピードアップが求められています。

売上は商品サービスの組み合わせです。昭和、平成を経て、時代の流れが大きく変化しつつある今、商品戦略において早急に取り組みたいポイントは次の3つです。

1.ターゲット設定

2.既存商品の整理

3.商品リニューアルの仕組み化

わたくしどもが主催するセミナーでは「既存商品を見直し」についての質問が出ます。「既存商品が増えすぎてグチャグチャしている。リニューアルするべきものはし、やめるべきものはやめたい。どう進めたらいいか」とご質問されます。ざっくりと、上記3つのポイントがその手順のアウトラインです。

人口構造が大きく変化していること、働く女性が増加していることなど、事実を大きく捉えてゆけば、既存商品をリリースした頃と今とでは間違いなく買ってくださるお客様が変わっています。頭では認識されていますが現実的にはなかなか踏み切れていないのが中小企業に多い現状です。自社商品サービスを今後「だれ」に買っていただき喜んでいただきたいのか。例えば「シニア層が増えて・・・」といった、手垢のついたターゲット設定をしがちですが、それほど単純ではありません。

ちょうどミレニアムの頃、だれもが10年、20年後の超高齢化社会を想像し、時間とお金とゆとりをもったシニアマーケットの開花をイメージしていました。広告会社の博報堂ではそうした世代の顧客像を「金時(きんとき)さん」と命名し、消費のリーダーと予想しました。しかし、今現在の肌で感じる実感はどうでしょうか。お勉強で描くシニア像と現実のシニアたちの乖離。自社の商品サービスを「買う」エネルギーをだれが、どの層が持っているか。自社の理念を基軸として、今一度だれに買っていただくか、だれに喜んでいただくかの戦略をじっくりと再構築する行動が求められています。

次のステップは「商品群の見直し」です。新商品の投入と商品リニューアルで既存商品をより魅力的にし「儲け」を増やしてゆく、ふたつの方向性があります。どちらかの道、両輪でゆくにしても商品サービスの儲かる構造がどうなっているかの検討がとても大事になります。今現在お客様に支持されている商品であったとしても「この価格でこの数量で売っている限り、ぜったいに儲かりません」ということもありはずです。収益構造の全体と部分という両方に点検が必要不可欠で、そのための時間が必要となります。そのようなこともしつつ、今のお客様が欲しいと思う商品サービスに改善してゆく、整えてゆくことが2つ目のポイントです。

その上で、わたくしどもが推奨するのが商品リニューアルの仕組みづくりです。今の時代の商品開発は「商品リニューアル手法」が賢い選択です。かつては既存商品をリニューアルし、「リニューアルしました」とコミットしたプロモーションがとても多かったものです。しかし今の時代は違います。リニューアルをわざわざコミットすることはありません。既存商品のリニューアルを「新商品」としてデビューさせ、消費者側もスッと受け入れてゆきます。今と昔では「商品リニューアル」の質が大きく変化しているのです。背景には商品寿命の超短命化があります。これは生活者として日々の買い物の中で実感されているはずです。その時代ごとに「商品リニューアル」のやり方があります。商品リニューアルの考え方とやり方の「型」として社内に定着させることで自社でアレンジできるようになります。

わたくしたちは生活者のひとりであり人間です。人間とは「動物」です。ゆえにどんなにテクノロジーが進化したとしても、人間が経済活動をしている限りビジネスもまた自然の営みであり、自然界のはたらきの中で回っています。自然の法則とおなじように、事業にかかわる営み一つ一つが全体としてつながっています。商品をリニューアルの世界で考えれば、商品をリニューアルすることで、世界観が変わります。売り方、伝え方、見せ方が全部変わってくるのです。事業体全体360度ぐるりと俯瞰する水平思考が必要不可欠であり「仕組み」構築の意識改革、そして実践が要請されています。

以上、いま早急に点検していただきたい商品リニューアル戦略の3つのステップをご紹介してまいりました。中小企業経営では経営者の迫力、念力、意志力が全てです。予想を裏切り酷暑であろうとも、貿易摩擦であろうとも、貨幣価値が変わろうとも、明日地球が滅び日本が沈もうとも「こうありたい!」「こうなるんだ!」「何が何でもやり遂げるんだ!」という強い意志が全てではないでしょうか。

3つのステップを考える時、ご自身の心、自社がわからないとき、顧客がわからないとき、生きた情報、生の声、ユーザーの声が届かずに迷ったり悩んだとき、社長ご自身のパワーアップのために専門コンサルタントを上手に活用してください。心の中の迷い、不安、恐怖といった心に住まう「鬼」を制圧し、断じて行える強い意志をお持ちになって、ますます躍進されることを心より祈念しております。

 

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