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「うわべの組織改革」と「真の組織改革」の違い

  ホスピタリティビジネス 船坂光弘 SPECIAL
船坂光弘 SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社 代表取締役 船坂光弘

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

企業における全ての物事は、組織で決められ、組織で実行されています。

従って、企業活動の根幹である組織を効果的に運用できることが、収益を最大化する上で重要なのは当たり前のことです。

しかし、私が様々な企業に伺う度に驚くことは「収益を最大化する組織運営に向けた取り組みが皆無」ということです。

では、組織で重要な要素とはどんなものがあるのでしょうか?

外資系コンサルティング会社マッキンゼーは、組織を変革する上で大切な要素を7Sとして定義しています。(著書:「経営戦略のフレームワークがわかる」より引用)

その定義とは、

  1. 戦略(Strategy)…競争優位の源泉、事業の優先順位
  2. 組織(Structure)…組織形態、分業のあり方、部門間の相互関係
  3. システム(Systems)…事業を管理する仕組み
  4. スタイル(Style)…意思決定の方法、管理者の行動様式
  5. 人材(Staff)…スタッフの人数、職種、職位、採用、育成
  6. スキル(Skills)…スタッフの能力、組織への蓄積
  7. 価値観(Shared values)…自社の存在意義、ビジョン

これらの組織を構成する要素を分析、課題抽出、、課題解決することで組織運営力は上がり、収益は最大化します。

例えば、戦略の無い組織は場当たり的な施策になりますし、部門間の関係性がうまくいっていない組織は思うような結果を出すことは難しいでしょう。

また、人材においては育成の仕組みが無いとサービス品質が上がらなかったり、このような企業は、スタッフの能力不足に陥るだけでなく、成長が見込めないと感じたスタッフの離職にも繋がります。

しかし、この7Sは並列ではなく、この中の1要素だけ別格なものがあります。

それは、どの要素が分かりますか?

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それは、7つ目の価値観(Shared values)です。

この価値観は、自社の存在意義やビジョンを示しており、その企業の根幹である価値観は他の全ての要素と結びついており、それに従ったマネジメントが成されていなければ、うわべだけ、つまり一貫性が無く、力も分散し、収益の最大化には至りません。

従って、企業として大切な価値観を共有し、従業員ひとりひとりがこの価値観に従って行動すれば、組織運営の課題は、ほぼ解決します。

その上で、特にサービス業においては企業の大切な価値観として「ホスピタリティ」を社内に浸透させて全体最適を図ることは非常に効果的です。

ホスピタリティとは、一般的には顧客に対する厚遇で、おもてなしや思いやりといった捉えられ方をされますが、もっと深く理解すると「相手に貢献することによる自分の喜びや幸せ」を意味します。

それは、対顧客だけではなく、社内の上司、同僚、部下に対しても同じです。

それが証拠に、「この仕事の喜びは?」という質問をこれまで何千人にしてきましたが、

皆さまの回答で、対顧客では、

「お客様に美味しかったと言われて、また来るねと言われた時」

「病気だった患者が元気になって退院時にお礼を言われた時」

「寝たきりのおばあちゃんが、自分で歩けるようになった時」

対従業員では、

「部下が難しい商談を決めてきた」

「部下の成長を感じた時」

「裏方の私に、いつもありがとうと言われた時」

これらの共通点は、顧客、社内問わず、

全て、自分の仕事において「相手が喜ぶことが自分の喜び」だと感じているということです。

つまり、仕事において自分が喜びやを感じたいのであれば、

「お客様や仲間を喜ばせること」。

に尽きます。

しかし、企業内における実情は、

「自部署の都合ばかりを考えて他部署に威圧的な対応する部長」

「自分の営業成績のことばかりで他スタッフをフォローしない営業マン」

「忙し過ぎて、新人を育てることもせずに放置する店長」

「部下のことも考えずに、機嫌不機嫌で意思決定をする課長」

本来の自分の仕事の喜びとは裏腹に、利己的、他責的な行動ばかりが目につきます。

このような中で、大切なのは「自分の仕事の喜びに繋がる他者貢献」、つまりホスピタリティを企業の価値観に据え、企業風土を変え、全体最適することです。

先述の7要素を見ても戦略策定、部門間の関係性、事業がうまくいくシステムの構築、意思決定の仕方、スタッフの育成etc

どれも、ホスピタリティを意識して、日ごろから相手の事を想い「相手が喜ぶことが自分の喜びに繋がる」ことを理解し、意識して行動していれば、相手に対する行動や言動は変わり、結果も変わります。

「自部署の都合ではなく他部署に貢献することで、お互いの信頼関係を生み、コミュニケーションも活性化して、創造的な仕事ができるようになった」

「どんなに忙しくても、新人の気持ちを理解して、育成の優先順位を上げて教育するようになった。それにより、教えられる新人も先輩が忙しい中教えてくれていることに感謝し、早く組織に貢献できるように頑張り、早期戦力化が叶った」

「相談も無しに勝手に経営者の独断で意思決定されて、やらされ感しか無かった現場に対して、みんなの意見も聞きたいと、現場を尊重してもらえるようになり現場が元気になった。」

このようにホスピタリティで企業の全体最適を図ることで様々な効果が見込めます。

その効果をまとめると、

  1. 社内の人間関係等のストレスが減り、離職率が下がる
  2. 利他思考、自責思考になることで、社内での争いが減りお客様の為に尽くす社風となり、顧客満足度が向上する
  3. 「顧客に喜んでいただくことが私たちの喜び」になるという共通価値になることで、自社都合ではなく、全社が顧客に喜んでいただくことが考えの中心となり、正しい意思決定ができる。
  4. 皆が相手の喜びを求め合う社風になり、従業員のロイヤリティやエンゲージメントが上がる
  5. 組織運営における障壁や摩擦が減り、お互いを思いやり、尊重する社風が出来上がることで、生産性の向上、サービス向上、定着率向上、最終的に収益が最大化する

ホスピタリティを体現している企業で一番に挙がるのは、やはりディズニーです。

そのディズニーのビジョンに、

「ゲストのハピネスがキャストのハピネスになる」

というものがあります。

これは、ゲスト(お客様)の幸せが、キャスト(従業員)の幸せになることを意味します。

つまり「自分達が幸せになりたかったら、お客様を幸せにしなさい!」という価値観です。

この価値観をディズニーは社員はもちろん、アルバイトスタッフまで共有し、体現しているからこそ、あれだけのホスピタリテイ溢れる高いレベルのサービスが実現しています。

このビジョンは企業としての価値観であり、従業員の「心」にどう響くかが重要です。

一般的にサービス業のスタッフは、基本的にはロジックや理屈では動きません。

スタッフは「気持ち」「心」で動くのです。

「戦略はどうすれば良いか?」

「売上を作る為には何が必要か?」

「集客の為の販売促進はどうするか?」

この事を考える前に、

「みんなが同じ気持ちで働くのにはどうすれば良いか?」

を考えたほうが、結果に結びつくということです。

なぜならば、

それが、組織運営をする7要素の「核」となり、すべての要素に大きな影響を及ぼすからです。

その大切な価値観が無い、もしくはあっても機能していないから、敵は外に居るのに、社内の不毛な争いで十分なパフォーマンスを発揮できていない組織から抜け出せないのです。

ホスピタリティを大切にすることで、

「働く従業員がHAPPY」

「そんな従業員からサービスを受けるお客様もHAPPY」

「従業員が幸せになり、顧客満足度向上による収益が最大化して会社もHAPPY」

私がサポートしている企業で、こんなHAPPY連鎖が全国で起こっています。

今こそ、ホスピタリティでHAPPY連鎖を作りませんか?

 

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【経営コラム】ホスピタリティで新ビジネスを生み出す視点
船坂光弘

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社代表取締役

船坂光弘

執筆者のWebサイトはこちら http://www.thehospitalityteam.jp/

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