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「コロナウィルス騒動」と「業績が伸びない会社」の共通点

2020年3月6日 キラーサービス(特別対応の標準化) 中川洋一 SPECIAL
SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所 代表取締役 中川洋一

経営革新コンサルタント。イレギュラー対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特別ビジネス」をつくりあげる専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

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「これで一気にモノが動かなくなりそうですね…」―― 政府によるイベント等の全国一律自粛勧告を受けて、卸売業を営むF社長はため息をついています。「いろいろ対策をしていかないといけないですね…」と続けるF社長に私は言いました。「いよいよ攻めるチャンスが来ましたね」―― F社長はえ?っという顔で続きの言葉を待たれました…。


 

「経済は感情で動く」との言葉もありますが、何かのきっかけで消費者の心理が縮こまると、その心情が連鎖して景気の冷え込みが発生します。

心理が縮こまるというのは別の言い方をすると「リスクを避けたい」との心理が強くなるということになります。「なんか危なそうだからやめておこう」というわけです。不動産は下がりそうだから今買うのはやめておこう…、株も下がりそうだからやめておこう…、ボーナスも下がりそうだから旅行も控えよう…、こうやってお金が動かなくなります。

まして今回のコロナウィルスについては自分の命に関わることですから、感情の動き方も当然大きくなります。「外出して万が一コロナにかかったら死ぬかもしれないから家にいよう…」このように人の行動を制限する動きは、経済にとって非常にたちが悪いです。冒頭のF社長の嘆きもわかります。

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しかしです。この感情の連鎖というものを社長は非常に強く意識する必要があります。というのも、会社のトップである社長の「心理の冷え込み」はそのまんま社員に伝播するからです。

社長が「あー、こりゃ暇になるな」なんて思っていたら、社員はのんびり仕事をするようになります。これは、景気・不景気の問題に限りません。社長が「現状維持でいいだろう」と思っていたら社員もそれより上を目指しませんし、社長が「うちは駄目だなあ」と普段から思っていたら社員も確実にそう思っています。

これを当社では「経営トップの意識のベクトル」と呼んでいます。トップの意識がどの方向を向いているかがその会社の将来を確実に決めます。

たとえば、「うちの会社はここが駄目なんです」と嘆きながら当社にコンサルティングをご依頼される社長がいらっしゃいます。しかし、その言葉の続きには「その部分を直してうちはもっと上を目指したいんです」といった前向きな言葉があります。この上昇志向が社員を引っ張ります。これはつまり、社長が社員のことをあきらめていないということになります。

一方で、スポットのご相談などにお越しになって「まあうちは規模も小さいですし、いろいろやろうと思っていることもないことはないので、徐々にやっていきます」などと言いながら帰って行かれる社長もいらっしゃいます。こういった社長からは上向きのベクトルは感じられません。おそらく社内の雰囲気も同じようなものでしょう。トップの意識のベクトルを追い越して社員が上向きの思考を持つことはほぼないからです。

「経済は感情で動く」と同様、会社は社長の感情で動きます。この場合の感情とは、社長の今日の機嫌の良さ・悪さといった浅いレベルの感情ではありません。社長は何に対して喜びを感じるかとか、何に対して怒りを感じているかとか、そういった根本的なトップの価値観に対して社員は反応するということです。

別の言い方をすれば、社長の「喜怒哀楽」はどの意識レベルにあるか、ということです。社長が目の前の業績とか、社員の日常の成果といったことにのみ「喜怒哀楽」の感情を向けているとしたら、社員の意識レベルもその程度にとどまります。

そうではなく、社長が業界のあり方とか、顧客の状況とか、そういった世の中や社会の現状に対して社長が憂い、哀しみ、そして怒っているとしたら、そしてそんな現状を自分たちの手で変えて喜びを生み出そうと意欲を燃やしているとしたら…、このレベルにまでくれば目の前の景気の浮き沈みなど大きな問題ではなくなります。

この、「当社は何に立ち向かっているか」ということを、普段忙しいときにはなかなか再確認する余裕が持てません。つまり、目の前の仕事が落ち着くかもしれない今のタイミングは、あらためて「御社が本来やるべきこと」について深く考え、そして本質的な行動を起こすチャンスということです。

もちろん、「自分たちが顧客のために何をするべきか」という問いに答えることは、景気の動向などには本来関係なく、経営幹部は常に向き合うべきものです。しかしながら、その問いに向き合うことを後回しにしていた企業にとっては、次の飛躍に向けて思考を深める絶好のタイミングです。

これまでも数々の不況がありました。その際、当社が関わらせていただいた企業の経営者の中には、不況で意識まで縮こまった経営者もいらっしゃれば、不況をきっかけに考えを深めて、収益性の強化や事業の多角化などに取り組まれた経営者もいらっしゃいます。

繰り返しになりますが、「経営トップの意識のベクトル」をどこに向けるかです。

今回の騒動が「コロナ不況」になるのかどうかはわかりませんが、目の前の動きに一喜一憂せず、こんな時こそ企業(起業)の原点に立ち返りたいものです。

 

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株式会社キラーサービス研究所 代表取締役

中川洋一

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