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リモートワークと通常勤務、生産性をどう捉えるか

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

「テレワークと通常勤務、どちらがいいのか悩んでいます。先生はどちらがいいとお考えですか?」

先日ある経営者から頂いたご相談です。

最近、メディアで「テレワーク」か「通常勤務」か、選択するがごとき記事がたくさん目につくようになりました。このテレワークと通常勤務のどちらがよいかは、当メルマガの22話の提言でお伝えしたように、それぞれの会社の状況で最終判断することになるでしょう。

中小企業がテレワークをするためには、それ相当のインフラが必要であり、すぐに切り替えることは難しい点もあります。ただし、明確にテレワークの方が通常勤務より生産性が高い点があります。この点について、誰も言及していないことに私は驚きます。

それは、会社に通勤する時間の存在です。

もちろん通勤時間を労働時間にする会社はありません。そのため、通勤時間は検討の対象外になっています。では、このことを営業社員の営業活動において考えてみましょう。

私は、この「生産性」を40年以上テーマに取り上げて研究してきました。営業社員の生産性向上にもう随分取り組んできました。営業社員の生産性を考えるときに、優秀な営業社員とそうではない営業社員にはいくつかの違いがあります。

その1つが「移動時間」です。

生産性の高い営業社員は、予め(たとえば)1週間の営業活動計画を立てることによって、無駄な移動時間を減らそうとします。

「月曜日にA社に行って、金曜日にB社に行く予定だ。しかしよく見たら、A社とB社はとても近い場所にあった!」

このことが分かれば、優秀な営業社員はこう考えます。

「月曜日にA社への訪問前後にB社にもお伺いできないか!」

そう考えてすぐにB社に連絡をとります。

B社が訪問日時の変更に「OK」を出してくれれば、この優秀な営業社員は、本来なら2度行ったり来たりしなければならなかった移動時間を約半分にすることができます。これにより生産性を向上させました。

つまり生産性の高い優秀な営業社員は、移動時間が少ないという特徴があるのです。

このことをテレワークに戻して説明をすると、今まで通常勤務をしていた社員はたとえば往復3時間、場合によってはそれ以上という長い通勤時間をかけて、会社に通勤していたとします。通勤日数が20日であれば、月間60時間です。1週間の法定労働時間の1.5倍です。

ベッドタウンという言い方は今や懐かしくもありますが、いわゆる仕事をする場所と住む場所が遠く離れており、通勤時間を多くかけるという実態は今でも十分にあります。

もっともこの通勤時間帯に、様々な有益な情報をスマホやタブレット、または新聞や書籍から得ることができると考えることもできるでしょう。

昔から言われる、三上の1つ「馬の上」つまり車の中は集中することができる、文章を練るのに最適の場所でもあります。

しかし、それが毎日ともなれば、気力も体力も相当消耗していたはずです。この消耗が全くなくなる。その意味でも、テレワークは通常勤務に比べてはるかに生産性が高いことになります。

単純に仕事を始めてから終わるまでではなく、通勤時間まで含めた全体で捉えるそこまで考えなければ、会社にとって最も有益な決定をすることはできません。

どうぞ、ここまで考えてテレワークか通常勤務かを考えてもらいたいと思います。

この理由からもこれからテレワークが相当増えることは間違いないでしょう。

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