これまでの「提供型サービス」とこれからの「共創型サービス」の違い」 | 日本コンサルティング推進機構

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これまでの「提供型サービス」とこれからの「共創型サービス」の違い」

SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社

代表取締役 

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

成熟化社会で、商品・サービスの同質化が進み、差別化困難なコモディティ化が進む中で他社との違いを生むことは重要な経営戦略となっています。

その上でハードや商品、いわゆる「モノ」だけで差別化することは困難であり、ソフト、つまり接客・サービスとハード・商品を融合させることにより、はじめて付加価値の提供に繋がり、この時代に他社との差別化をする上で外せない要素となります。

それでは、どのようにすればハード、商品と接客・サービスを融合させて他社との違いを生み出せるのでしょうか?

それには「良いサービスを提供する」のではなく、「顧客とサービスを共創する」という発想が重要です。

私が経営者から多く相談を受ける中で、

「スタッフの接客応対を良くして、顧客満足度を上げたい」

があります。

もちろん、これはこれで大切なのですが、提供するサービス品質を上げる為の接客スキル向上の教育やトレーニングをするだけでは、顧客にも他社との大きな違いを実感することが難しく大きな差別化には繋がりません。

それでは何が必要なのか、それは「企業」「従業員」「顧客」の3者でその場を創る、「共創型サービス」の設計・構築が重要です。

サービスには「確実性」と「不確実性」があります。

確実性は、顧客が多くを望まず、期待通りのサービスが確実に提供されることを意味します。

例えば、コンビニでお茶を購入する際には、

「冷えたお茶がスムーズに購入できること」が顧客の期待であり、それ以上の期待はありません。

また、吉野家の牛丼を食べる際に顧客が期待することは「安くて、早くて、うまい牛丼」であり、そのサービスが確実に提供されれば顧客は満足します。

これらの確実性を伴ったサービスは、満足はしても感動はなく、顧客が支払った金額と同等な価値が提供される等価価値交換に値します。

一方で「不確実性」とは、顧客が未知の体験を期待することを意味します。

例えば寿司を食べに行く際に、回転寿司に行けば確実性の伴う期待通りのサービスが提供されることがイメージできます。

しかし、一方でカウンターのみで値段も分からない寿司屋で、その店を利用する顧客の期待は、確実性のあるサービスではなく「今日仕入れた、寿司職人がお勧めする寿司」を期待したり、その場で寿司職人との会話で生まれる、とっておきのメニューや、その素材のうんちくを聞きながら握ってもらう、その場の従業員と顧客で共創される時間を楽しんでいるのです。

このような寿司屋は、素材だけではなく、接客・サービスの付加価値により回転寿司の10倍以上の料金を顧客からいただき、顧客満足度もリピート率も、むしろこちらの寿司屋のほうが高かったりします。

このように、寿司屋ひとつとっても、回転ずしのように「ネタ・料金」という確実性で勝負する業態は差別化が激化し、最終的に価格競争に陥る傾向があるのに対して、不確実性の高い高級寿司屋は、「モノ」の提供ではなく顧客と従業員で創り上げられる場や体験を共創することを仕組み化して、差別化を図っています。

それでは、このような付加価値の高い不確実性サービスを構築するにはどのようにすれば良いのでしょうか?

まずは、企業としての価値観や企業理念の従業員への浸透が必要であり、それが不十分だと、単なる各従業員任せの当たり外れの多い不確実性サービスになってしまいます。

その点では、ディズニーランドは企業としてディズニーの世界観をハードで表現しながら、価値観をキャストに浸透させ、ディズニー品質の顧客との積極的なコミュニケーションを図り、顧客側もただサービスを提供されるといった受け身ではなく、主体的にパークでの体験を楽しみ、企業と従業員と顧客の3者が「場」や「体験」を共創して不確実性の高いサービスの提供で、他のアミューズメント施設よりも高単価で付加価値の高いサービスを提供している好事例と言えます。

これらの不確実性の高いサービスを確立するには、接客スキルを磨くだけでなく、主体的な顧客との関係性を構築する為に「顧客への貢献を仕事の意味と捉え、やりがいとする」ホスピタリティの考え方が有益であり、弊社ではそのような差別化サービス構築のサポートをさせていただいております。

あなたの会社は、サービスを「提供」していますか?
それとも「共創」していますか?

 

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