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自分のおカネを使わずに投資する方法

SPECIAL

オルタナティブ経営コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

カーボンニュートラル、SDGs、サステナビリティ、サーキュラーエコノミー、社会的インパクト評価などへの対応を通じた現状打破と成長のための対案の構築と実践(オルタナティブ経営)を指導する。主な実績は、増客、技術開発、人財獲得、海外展開に関する戦略の構築と実現など。

このコラムの読者には、グリーンボンドだとかESG投資というコトバを聞いたことのある方も少なくないと思います。昨今、社会性を標榜した事業展開を図る事例が多方面で目立つようになってきていますが、国連の定めたSDGsへの対応などもその一つだと言えます。今日はその一つであるグリーンボンドに焦点を当てて、投資資金をさっくりと獲得する方法について考えてみます。

7月24日付けの日経MJによると、SDGs対応に積極的な企業は全体で約2割ほどだそうですが、金融分野に限って言えば42%が積極的な対応を考えているということで、製造業の29%を大きく上回っています。これはつまり、金融セクターにはSDGsやそれに連なる環境・社会案件への対応準備ができていることを示します。単に金融機関が熱心というだけでなく、彼らの顧客たる投資家の間に環境・社会方面への投資意欲が高まっていることの現れなのです。

この傾向は、グリーンボンド市場の発展にも現れています。英国CBIの発表によると、2019年末で世界のグリーンボンド市場は1700億ドルにも達する規模となっており、ルクセンブルクにはグリーンボンド売買のための専門市場までできています。

つまり現状においてこの分野は投資家が積極的に投資先を探す、いわゆるブルマーケット状態にあると言えるのですが、このような環境では、しっかりした裏付けのある日本の環境案件は高い評価を得やすいのです。今仮に大きな金額の設備投資計画があるとして、その案件をグリーンボンド化できたとするならば、市場の好感を期待した資金調達が可能となる確率は低くないでしょう。しっかりした案件形成さえできれば、そこには自然とカネがつく。投資案件を作り込むことさえできればおカネの問題に関する心配はせずに済むのです。

技術的には案件のグリーン性を認証してもらう手続き(セカンドパーティオピニオンの取得)が求められるため、相応のコストは発生するのですが、債券上場後に獲得できる市場からの信用に比べれば、過大なコストとは言えないでしょう。さらに令和4年度までの期限付きながら、日本政府が適格案件に対する費用補助制度を持っているので、その活用もぜひ検討したいところです。

この手法は、単に設備投資案件のみならず、研究開発投資や販路開拓投資にも当てはまるものなので、広く投資資金を考えるうえで有用な仕組みだと言えます。チャンスの女神を掴まえるなら、前髪に手を伸ばすしかないというお話はもう何度も申し上げてきました。この機を逃さずおカネをしっかりと手に入れてください。あなたとあなたの事業を繁栄させるために。

 

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