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「人の多い企業で、業務改革という言葉を聞いたことがありません。不振理由を人のせいにできなくなるからです」

SPECIAL

個店力最大化コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング

代表取締役 

儲かるチェーン店をつくっていくには、時代はいま、「画一化」から「個店力最大化」へと変わっている! 多店舗展開するスケールメリットと、一店一店の魅力を強くして収益力を圧倒的に強くしていく実務とは…。

「先生 あまり大きな声で言えなのですが、新型コロナの影響で、ここ数カ月売上は前年比を連続クリアしています。そろそろ新型コロナ問題が収束した時のことを考え対策をとっておかなければと思ってまして…」先日、お見えになった、とある小売りチェーン経営者からのご相談です。

今、同じ小売りチェーンでも、自粛によって首都圏と地方では伸び方に差が出てきています。マーケットボリュームの大きい首都圏では、その影響が大きく、店の力というより、放っておいてもお客さんが来るドル箱状態になっています。

何でもそうですが、調子よく売れてる時は実力と思い、売れなくなると他責と考えたくなるのは人の性です。勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなしという元楽天イーグルス監督の野村克也氏座右の銘にあるように、偶然売れることはあっても、偶然に売れなくなることはない。売れなくなる裏には、必ず落ち度があるはず。と考えれば、売れなくなる前に、しっかり手を打つのは今ということになります。

国内の殆どの企業が、売上減で資金繰りに奔走していますが、この先、業績回復が遅れ、個人消費が先細れば、小売りチェーンが影響を受けるのは、火を見るより明らかです。

実際に、街に出て他に目を向ければ、航空機便数の大幅減、新幹線の乗車率、外食チェーンの客数、居酒屋チェーンの多くの閉店と一年前からは想像もつかない状況です。唯一開いている居酒屋チェーンでも、店内はガラガラで、週末の稼ぎ時、お客さんは3割程度で良くても、5割といったところです。

外食チェーンの中には、人材派遣事業を立ち上げ、すでにスーパーや介護向けの人材派遣事業に着手している企業もあります。営業出来ない店舗の人材を他社に派遣し、わずかな収入を得ながら複数の仕事ができる人の多能工化への取り組みといえます。

自社の最大コストである人件費を人時に置きかえ、新たな収益源を確保するという事業構造改革に活路を見いだしたわけです。

小売業の場合、不振になると、地方百貨店の閉鎖や財務基盤のぜい弱な小売りチェーンのM&Aといった道がひとつの定石になっていますが、労働集約企業として「人時」を使ったこの取り組みは、起死回生の大きな一歩と言えます。

もちろん 全てが再生できるわけではありませんが、多くのチェーンが抱えている「売上を上げる為に、人件費も上昇する」儲からない構造を、「人時を駆使し、収益を上げる」儲かる構造に変換させていく事が、今求められています。

小売りチェーンでも、こういった問題に数年前から動いている企業もあります。そこでは、戦略的に人時を活用するといった、考え方が社内に浸透しています。そのため、今回の新型コロナのようなことが起っても、どの部分がどれぐらい人が足りていないのか分かるようになっていて、無駄のない人材活用で回せるようになっています。そのため、やみくもに人を採用したり、残業やむなしといった状態を放置しません。

今は、利益を生みだす仕組みができあがり、顧客満足度スコアといった、次のステージを目指し動きはじめています。

戦略的に人時を活用し、店舗業務の流れがLSP上で決まっていれば、特定の売場に対して、リモートで本部から改善指導することも出来ます。例えば、これまでレジ専任であったパートナーのAさんは、この仕組みによって、朝一は、精肉で肉を切り、その後レジに入り、午後は経理をやるといった流れで、日に複数の業務をこなしていく。仕事のやり方に変わっています。

一日の中で、長時間同じ作業をするより、こうしていくつかの仕事が、切り替わっていく方が集中力も上がりミスも減る。といったことをヒントに、個人負担を減らしながら、人時売上が向上させることを実現させています。環境の変化に対応し、企業として成長していくには、戦略的な人時の活用は、外しては考えられない時代といえます。

この先、新型コロナの実態の解明が進むたびに、特需は消えます。人口減による売上減に戻る前に、手を講じることが、今 経営者として取り組むべきことといえるでしょう。がんばりましょう!

 

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