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続・不屈の園芸魂

SPECIAL

住宅・工務店コンサルタント

株式会社 家づくりの玉手箱

代表取締役 

住宅・工務店コンサルタント 。規格住宅を高付加価値化させ、選ばれる工務店となる独自の展開手法「シンボルハウス戦略」を指導する第一人者。
営業マンとして自分が欲しいと思わない住まいをお客様にお勧めする仕事に疑問を持ち、ある工務店でどうしても家を建てたくて転職、鹿児島へ 。15年間で173棟の住まいづくりをすまい手目線で担当。そこから編み出された、選ばれる工務店となる具体戦略を、悩める中小住宅会社ごとに実務指導中。

妻は花を育てるのが大好きです。

今の家に引っ越してから、これまでずっとだいたいは花が咲いていますので、どうやらこれは本物です。 10年前に発刊された書籍『家づくりの玉手箱』でも、入居後早速お花のお世話に励む妻の様子(32、33ページ)をご紹介しました。

書籍『家づくりの玉手箱』(32、33ページ)のコンテンツはこちらからご覧ください。

我が家には2階のキッチン・ダイニングのところに4つ並んだ窓があります。ここは家の前の道路からよく見える場所なので、その窓全部にプランターが置けるボックス型の花台が設けてあります。当初からお花を絶やさない構え、やる気満々の仕様だったのです。

このボックス型花台の高さについて、新築時には大いに悩んだものです。 4つの窓は縦すべりのオーニング窓です。この窓は全開状態にして室内から外側のガラスが拭けるつくりになっていました。ということもあって、開閉時に花が干渉しないように花台の位置を下げて取り付けることにしました。

↑入居当時と現在の自宅の花台(2020年画像以外は、書籍『家づくりの玉手箱』より)

 

↑窓はこのように開き右端の写真の左の隙間から手を入れて外側のガラスが拭けます

 

その後暮らしていく中で、じわじわと花の位置が上がっていくのでした。
妻がせっせと日曜大工の端材を積み上げてはその上にプランターを載せかえていたのです。やがてプランターが外からまる見え状態になってしまい、外観デザイン的にもボックスの意味をなさなくなってしまいました。そうなると窓の開閉時に花に当たってしまうのですが、自宅の場合は外階段のあるバルコニーから渡ってポーチ屋根の上に立って外から窓ガラスが拭けるようにしましたので、実のところ花台の高さは高くてもぜんぜんよかったのです。

 

↑家の中から見たところ。すぐそばの手が届くぐらいのところに花が元気に咲いています

 

↑道ゆく人達からの目線はこんな感じです(意外と昼間は室内が見えません)

 

↑ずらりとかさ上げされたプランターたち

 

このような発想は住み始めてから閃いたものです。
あれほど色々考えていたのに設計段階ではまったく気づきませんでした。
その家、その場所で生活し始めると当たり前のようなことなのですが既成概念とでも言うのでしょうか、それまでは室内から窓拭きする機能やイメージにずっと囚われていたのです。

この花台は、

●何のために作られるのか?
 ●そのために何が優先されるべきか?

●デメリットとなる点(今回は掃除やメンテナンス)について有効な改善手段は他にないのか?

といった視点が持てていれば、設計中や建築中に気づくことが出来たかもしれません。このようなことを考えるのを「面倒」とするか、「面白い」とするかでその先に拡がり見えてくる景色は大きく違ったものになります。

写真を撮った際に改めて花台の様子を見ていると、かなり年季が入ってきてました。 全体の荷重は建物本体に取り付けてあるスチール製の特大L金物で受けていますので安心感がありますが、デッキ材の一部はスカスカになっています。そろそろニューバージョンの花台製作の時期かもしれません。

 

↑なんか斜めになってきているなあと思ったら…

 

↑よく見るとビスが今にも抜けそうになっています

 

↑おそるおそる下から見てみると、コケが生えてたりしてますが底板はしっかりしてました

毎日毎日、食卓につくと元気に生きている花がそばにいてくれて幸せを感じています。花があると蝶や蜂などの虫もしょっちゅうやってきます。定位置に座っていても自然や季節を感じられる、こういう場所のための「作り直し」はさほど苦にならないものです。

↑食卓につくといつもこんな視野が拡がるのって幸せです

 

あなたの会社では、入居後の生活視線で日常の動作や機能を評価する習慣が根付いていますか?
各パーツの使い勝手をカタログ上の機能説明を超えて、実際に住まいの一部になった時の全体像で捉えなおす目を養っていますか?

 

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