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場当たり的な人材教育では戦えない!「自社の目指す人財に育てる5つの戦略」

SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社

代表取締役 

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

これから少子高齢化は更に進み、人材不足になることは目に見えており、従業員が辞めずに成長し続け、長く戦力として自社に貢献してもらうことは、これからの時代の重要な施策となります。

人材を場当たり的ではなく、戦略的に育成するには5つのポイントがあります。

 

ポイント1.組織的な受容

従業員にとって職場になじめているかどうかは、大きなポイントです。

「ここの職場ちょっと違うな」

「自分には合わないな」と思われてしまったら、

我慢できずにすぐに退職してしまうケースも、実際多くあります。

従って、大切なのは「組織的な受容」です。

「自分がみんなから受け入れられているかどうか」は、その従業員にとっては大きな問題です。

あるホテルでの事例ですが、新人が入社してもすぐに辞めてしまうということが問題になっていて、相談を受けたことがありました。

色々調べてみると、組織的な受容に課題があることが分かりました。

それは、新人が入社しても、他部署への紹介もなければ、職場内での歓迎ムードもなく、周りの部署からは「あの人誰?」と言われるくらいでした。

それから、まずは職場で、新人の入社日にオフィスに歓迎の飾りつけをしたり、所属長と一緒に他部署への挨拶をしたり、従業員食堂に、新人のプロフィールを貼り出して、みんなに新人の人柄が分かるような工夫をしたところ、新人の離職がなくなりました。

このように、組織的な受容があるということはそのスタッフが安心して仕事ができる上でとても重要です。

2.現場教育(OJT)の体系化

新人が入社すると総務などで入社の手続きをしたり、企業によっては、導入研修といった基礎教育を行っているところもありますが、それ以上に重要なのが、部署に配属されてからの、現場でのOJTです。

この話しをすると、「うちはブラザーシスターの仕組みがあって、先輩についてマンツーマンで教育しているので大丈夫です」といった声が聞かれるのですが、実はそこに問題があるのです。

ブラザーシスターの仕組み自体には問題はないのですが、問題なのは、OJT事態に「計画」と「カリキュラム」がないというのが問題なのです。

大切なのは、「いつまでに、何ができるようになればいいか」という計画と、それができるようになるまでの「プロセス」の見える化がされていない、つまり、カリキュラムが無く、場当たり的に教育が行われているのが現状です。

従って新人は、「いつまでに何ができるようになればいいのか?」ということも分からずに、暗闇を明かりも地図もないままに、先輩から教えられることをただメモをとって覚えるというケースが多いのです。

特に今時の若者は、情報収集能力には長けていて、情報はスマホから上手に収集することは得意ですが、答えが分からないものに順応するのが苦手です。

従って、その日の実務をメモを取りながら覚えると言ったスタイルではなく、まず最初に、マニュアルのような教育ツールを整備し、それに沿って体系的に教育するほうがはるかにストレスなくスキルアップに繋がります。

それに、教える側の時間も限られる中で、自習できるツールとしても活用できるので、早期戦力化にも効果的です。

このように、「いつまでに、何ができるようになる」というゴールを明確にして、それをトレーナーと新人が共有し、そのゴールに向かうプロセスである、カリキュラムに沿って計画的に順序立てて教育していくことが、現代の人材教育には求められます。

 

3.企業理念を落とし込む

企業理念は自社が目指す事業の目的が記されています。

その目的をしっかりと新入社員に落とし込まずして、自社の目指す人財にはなり得ません。

自社がどのような考え方で、どのような価値観を大切にしているのか?

といったことを一方的に伝えるだけではなく、企業理念について「考えさせる」「話し合わせる」といった教育も必要であり、覚えるだけではなく、企業理念に沿った行動ができるところまで教育することが重要です。

それには、例えば企業理念にあるキーワードに、「感動」という文字あれば、「自分にとってお客様への感動の提供とは、自分の仕事に置き換えると具体的にどんなことか?」といったことを考えさせること、それをクセづけることが重要です。

そうすると、例えば「お客様に言われる前に一歩先のサービスをすること」というひとつの答えが出れば、受け身ではなく、主体的に自分のできることを探して前のめりで一歩先のサービスをするような人材に育ちますし、「お客様の名前を覚えてお名前で呼ぶ」という答えが出れば、そのスタッフはお客様の名前を覚える努力をするようになるわけです。

このように、具体的な行動にまで落とし込んで、はじめて企業理念の落とし込みになりますし、その企業ならではのサービス、他企業との差別化にも繋がります。

 

4.ホスピタリティマインドの醸成

サービス業で働く人の多くは、「自分の仕事を通じて、お客様に喜んでもらいたい!」という想いが強い傾向があります。

従って、実務の知識、スキルの習得も大切ですが、

「この仕事の素晴らしさ」

「この仕事の意味・意義」

を理解させることはもっと大切です。

どんなに辛いことがあっても、

「自分が何のためにこの仕事をしているのか?」

「この仕事は社会にとって、どんな意味があるのか?」

これを理解してその従業員の内なるエネルギーを引き出すことで、「どんな困難でも乗り越えられる人財」を育成するということはとても重要です。

それには、ホスピタリティの「お客様の喜びやしあわせに貢献する」という価値観を共有し、「自分たちが何をすることによって顧客や企業、社会に貢献できるのか」を考える時間や、

これまでに取り組んできたこと、お客様からいただいたアンケートの喜びの声などを共有して、「この仕事の素晴らしさ」を実感する機会を設けて、

「この仕事はこんなに素晴らしい仕事なんだ」

「お客様からこんなに素晴らしい声をもらっているんだ」ということを共有することが、

従業員の大きなモチベーションに繋がります。

 

5.自らが達成したくなる目標設定をする

業務の達成度や習得すべき知識・スキルといった実務的な目標設定だけではなく、「この仕事を通じてどんな人間になりたいか」といった、内発的動機付けを促す、「なりたい自分」をベースとした目標設定が重要です。

あるホテルマンは「お客様から、あなたに会いに来たと言われるようなホテルマンになりたい」

あるシェフを目指しているスタッフは、「お客様を自分の料理で笑顔にしたい」

といっていました。

このように「自分がなりたい自分になれた時に、自己満足ではなく、誰かの喜びやしあわせに繋がっていること」、それも踏まえた目標設定が重要です。

特に、最近の新入社員は「待遇」よりも「承認」を重視する傾向があります。

この仕事を通じて、お客様、会社、社会に貢献することで自分自身の承認が得られるということが実感できる。

このような目標を設定することが、新入社員の内発的エネルギーを引き出し、自発性を促す上でも重要です。

 

このように、何となく教えるのではなく、意図を持って、戦略的に教育することを企画・設計することで、退職者の抑制だけでなく、自発性の高い、前のめりで仕事に取り組む人材を育成できるだけでなく、これだけ大切にしてもらっているということが従業員に伝わり、自社ロイヤリティややる気の向上、各従業員の成長に必ず繋がるはずです。

「企業は人なり」。

弊社では、このような社員教育の企画・設計に関するサポートさせていただいております。

あなたの会社では、戦略的に人材育成できていますか?

 

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