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ショールーム化現象

SPECIAL

ショールーム営業コンサルタント

株式会社バファローコンサルティング

代表取締役 

異色のショールーム革新経営コンサルタント。体感型ショールームの構築と独自のイベント活用型営業力強化法で、増員なしでも売上・利益2倍3倍化を実現させてしまう専門家。これまで営業現場30年以上の実務経験と100以上のショールームイベント指導で、売上伸長率150%という成功実例を次々と演出。

皆さん気が付いていないかもしれませんが、今、ショールーム化現象がジワジワ進行しています。「何、それ?」と思われた方がほとんどだと思います。それくらい、まだ知られていない言葉です。しかし「小売店のショールーム化」とか「ショールーミング」とかならお聞きになったことがあるでしょう。この2つは同じ意味を持つ言葉です。

「小売店のショールーム化」とは、消費者が小売店ではモノを買わなくなり、代わりに、ネットで買うようになったということです。どういうことかというと、消費者は、耐久消費財のような買回り品を購入する場合、必ず、製品を確認します。ソコソコ高額なお金を払って購入するのですから、あとで「しまった!」ということにならないように、実物を見たり触ったりして確かめます。

しかし、確かめた後はお店では購入しません。どこで購入するかといえば、そうです、ネットです。ネットのほうが安いからです。実店舗を構えているほうが諸経費が高くつくので、特別な場合を除いてその分、製品も高いというわけです。

これでは、実店舗を持つ小売業はたまったものではありません。自分の店で製品を確認されただけで買ってもらえないのなら、忙しい割には売上は上がらず商売にはなりません。

「じゃあ、自分もネットに参入したらどうだ?」といわれそうですが、オペレーションの違いやコストのこともあって、中小企業がそう簡単に参入できるとは言えません。参入できても、それで儲かるか?ということです。

この「小売店のショールーム化」とは若干違った形で、今、あらゆる業種でショールーム化が進んでいます。それには、デジタル化が浸透して写真や動画が手軽に使えるようになったという背景があり、それによって、いろいろな場面で瞬間的に、また、感覚的に「良い、悪い」「好き、嫌い」「うまい、まずい」を判断できるようになったということです。

そうしたことから近年では、文字情報だけでなく、写真や動画をうまく使うことによって、顧客や消費者を獲得できるようになりました。逆に言えば、それができなければ売り上げは期待できないということです。

「細井先生、うちは小さなショールームを持っているんですが、集客できないんです」  「何とか効果的に製品をPRしたいんですが、何かいい方法はないでしょうか?」

M社の社長はこう言います。しかし、もう少し自分で考える癖をつけないと、人を頼ってばかりで、言われたことしかできなくなってしまいます。

「社長はどう考えますか?」                                                           「提案するのはいいんですが、ただそれを鵜呑みにしても、消化しきれずに腹痛を起こしますよ」                                       「ここはひとつ、営業のショールーム化を考えてみましょう」

この会社は、小さなショールームを持っていますが、まったく集客ができずに閑古鳥が鳴いていました。社員は使おうともせず、見向きもしません。ちょっと物を置くか、かえって邪魔者扱いにされる始末。社長は社員に「せっかく作ったんだから、何かに使え」と言うばかり。何の解決策も出せません。社員は「社長が勝手に作ったんだから自分で考えたらどうだ?」と言わんばかり。

そこで、当社にご相談に来たというわけですが、ここでもやっぱり「どうしたらいいですか?」としか言いません。このあたり少し難しくて、あまり突き放してもいけませんし、こちらが手取り足取りでは考えなくなってしまいますので、頃合いを見ながら誘導していくというやり方になります。

「営業のショールーム化?」                                                   「なんですか?そりゃあ、先生」

まあ、そういわれても仕方ありません。まだ「ショールーム化」は世の中には認知されていませんから。しかし、この提案には1つの仕掛けがあります。それは「営業のショールーム化」という概念を、社長はじめ社員全員で具体化してほしいということです。今まで聞いたことのない言葉を自分たちで解釈し、形にして実行してほしいのです。

社長も社員も責任を擦り付け合い、自分で考えようとしない癖がついてしまいました。言われたことは忠実に実行できるのですが、考えたり議論したりすることに欠けています。ここを改善しなければ、仮にショールーム営業プログラムを開始しても、宿題はおろか課題に取り組むこともできません。

従来のプログラムの説明はひとまず横において、「営業のショールーム化とは何か」という議論をし、自分たちなりに形にしてもらうことにしました。これによって、社長も社員も考える癖をつけてもらいます。コンサルティングの契約はそれからです。

さて、この社長と社員は「営業のショールーム化」をどのように解釈するでしょう?正しい答えはありません。出した答えが正しいのです。今は、その答えが出てくるのが楽しみです。

 

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