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作業の営業マンは、今後すべてコンピュータ化される?

  波及営業 藤冨 雅則 SPECIAL
藤冨 雅則 SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタントの実務コラム。

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「ちゃんと考えて行動できる営業マン…ほんと必要ですね」

とある地方セミナーでお話した際、参加していた経営者から感慨深い印象で言われた一言です。

営業は行動あるのみ! と一見正しいように感じる「行動主義」も、当然ではありますが、中身が伴っていない行動であれば、単なる時間のムダです。

それだけではありません。交通費や人件費も垂れ流しになります。

しかし、営業監督者からすると「行動」は定量的に評価ができるので分かり易い。反対に思考活動は、頭の中の作業なので評価しにくいし、結果との因果関係も見えにくい。

この表面的な分かり易さだけで、本質を追究できていないことこそが、多くのムダを生み出す元凶にもなります。

営業マンにおける<考える>という思考活動は、今置かれた「現実」を正しく認識し、本来「あるべき姿」に向かう道筋を構想していくことです。

具体的にイメージできるようケースでお伝えすると「既存市場での競争が激化していて利益が圧迫している」という「現実」があったとします。

この時、「あるべき姿」は複数案思い描けます。

  • 安直な値下げ交渉に巻き込まれないように付加価値をつけて「強み」を作り、競争力をつける…。
    という案もあれば
  • 新市場に打って出て、次なる事業の柱に育てる―という案も創案できます。

 

どちらが正解か — 

あるべき姿は、それで本当に実現するのか −

未来のことは誰にもわかりません。

 

しかし、「的確な質問」によって、その「あるべき姿」は当社が本当に選ぶべき道か否か…、意外にも自然と見えてくるものなのです。

  • 既存市場で市場占有率を伸ばす余地はあるか。その余地のうち何%の受注を獲得できたら、売上ベースでどの程度の規模になるのか?
  • 価格競争に打ち勝ち、顧客を魅了する付加価値は、実現可能か? 
  • 当社が誰に、どんな貢献をすることで利益を得るべきなのか? その得た利
    益は、誰にどんな貢献をするために使うのか?

 

このような質問を自らにすることで、「あるべき姿」が見えてきて、次に「どのような行動を起こせばその“あるべき姿”が実現できるのか…。

その道筋を企画考案していくことが、営業マンにおける「考える行為」なのです。

それって、中小企業においては、経営者の考えるべき仕事なのでは?

と思う方もいるでしょう。

ただ、これからの時代は特に…ですが、それぞれの営業マンが、こうした思考回路を持っておかなければなりません。

上から言われた方針をそのまま実行するだけなら、これからの時代、人工知能(AI)でも充分にこなせる可能性が大です。

どの媒体の記事を読んだか記憶が定かではありませんが…

欧米企業のコールセンターの従事者が、会話パターンをプログラム化したAIに仕事をさせて、仕事をさぼったために懲罰を喰らった…というニュースがありました。

これを知ったときに、これが実現できるのなら、電話営業のAIなんてもっと簡単に実現できる…と思いました。

なぜなら、ヘルプデスクは相手からコールがあるために、何を言われるか分かりません。会話のパターンも膨大に考える必要があります。

ところがテレアポは、ある意味「一方的なトーク」となります。会話のパターンも限定的です。

しかも、これが実現されれば効果は絶大です。

テレアポにおける最大の課題は、モチベーションの維持です。

「こんな時間にかけてくるな」
 「そんなものはいらない、ガチャ」…

人間が強い苦痛に感じる“受け入れ拒否“を連続的に喰らうと、心臓に毛が生えていない限りはモチベーションが落ちていくものです。

これが「アポ」が取れなくなる最大の原因です。

ところがAIにはそんな心配はありません。

人間のような感情をもたないために、定められたトークスクリプトで、淡々と電話を続けることでしょう。

しかも、成功・失敗パターンを分析して、トークスクリプトをさらに進化向上させ、成功確度をあげていく学習プログラムを組み込めることも出来ます。

何とも素晴らしいシステムです。

これで決して夢物語でありません。

iPhoneに搭載されている携帯操作を言葉で指示できるAI

Siri」を体験すれば、どれほどの会話パターンが蓄積され、自然なカタチでコミュニケーションが取れるか…はスグに実感できます。

それにこの世界は著しく早いスピードで発展しています。

テレアポのAIを専門家が本気で作ろう!と思ったら、スグにでも実現される可能性は大です。

このようにIT化が進む事で「営業の仕事」は大きく見直しを要求されていきます。

端的に言うと「作業の営業」は、経営者の意志次第では、人間がやる必要性をなくせるのです。

必要なのは、成果に対して忠実で、その達成に向けて粘り強く考えぬく人材−つまり「考える営業」です。

経営者の仕事は、そのような人材が育つ環境を整えることです。

いかに、「考える営業」をつくっていくか…。

その取り組みが、これからの競争力に影響してくるのは、間違いありません。

御社では、考える営業マンが育つ環境づくりに真剣に取り組んでみますか?

 

【営業革新コラム】社運を賭けた商品を、どう売っていくか
藤冨 雅則

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー代表取締役

藤冨 雅則

執筆者のWebサイトはこちら http://www.j-ioc.com

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