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成功する市場選定と失敗する市場選定

  波及営業 藤冨 雅則 SPECIAL
藤冨 雅則 SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタントの実務コラム。

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今度ウチで売り込む新商品なのですが…●●業界に売り込みたいと考えています。藤冨さんは、どう思いますか?

昨年、当社のセミナーを受講された社長さんからお久方ぶりに電話を頂きました。話を聞くと、構造的には売れるニオイがする市場なのですが…何かが引っ掛かります。

そもそも、新商品を上市するにあたり、成功しやすい市場と、失敗しやすい市場があります。

成功しやすい市場の特徴は、「営業マンが提案した時点で、商品が解決するテーマが明快で、費用対効果を即座にイメージしてもらえる」市場です。

逆に構造的に成功しにくい市場というのは、真逆のケースです。

「商品が解決する問題がそもそも認識されない」

「たとえ問題だと認識されても、影響範囲や効果が限定的」

または、「影響範囲が多少深刻であっても、他の代替商品の方が、その解決に優れたコストパフォーマンスを期待できる…」

という場合は、営業現場において、苦戦を強いられる可能性が大となります。

ご相談頂いた新商品は、どちらかと言うと、上記の「成功しやすい市場」に分類されていました。

普通であれば 『良いですね!売れますよ!』と諸手をあげて賛成するところです。が、なぜか直感がそれを許しません。

というもの過去に経験した失敗例と酷似した匂いを感じたからです。

 

というのも構造的に売れるケースでも、失敗することがあり、過去なんどか悔しい思いをしてきました。

その取り組みの共通点は、「自らが惚れた市場」を対象にしていない…という場合です。

精神論に聞こえるかも知れません。

でも、武道において『心技体』を充実させないと勝負に勝てないのと同じで、営業現場においても『心技体』はとても重要です。

この市場を自社の力で変えてみたい!…という強い思いや正義感があれば、たとえ「技(営業テクニック)」や「体(体力)」が不十分でも、十分なセールスパワーを発揮したりします。

これまで1000人近くの営業マンを見てきましたが、努力でのし上がってきた成績優秀な営業マンは、顧客候補の相手に強い興味をもって営業活動に勤しんでいます。

 

「お客様は、こんなふうに喜ぶだろう」
 「お客様は、きっと利益を享受できるだろう」

と、胸に期待を抱きながら、営業をしています。

なので、ちょっと断れたくらいで、心が折れることはありません。

私の伝え方が良くなかったのかな? 
 もう一度別な言い方で接触してみよう

と自らの言動を変えることで、活路を見出していきます。

だから「売れる」のです。

 

以前、こんなプロジェクトに関与したことがありました。

「いま元気な老人が沢山いるから、かれらを販売代理店として募集してみよう。そうすれば、今よりもっと売れそう!」

と取り組んでいた企業さんがいました。

結果は、なかなか成果が出ずに悩んでおられました。

詳しく話を聞くと、ある意味当然だとしか思えない思想にぶち当たりました。

自分達では売れないから、お金をもっている老人に売れば良いのでは? という発想で取り組みだったために、営業マンは誰も本気で取り組めていなかったのです。

良心が苛(さいな)まれる戦略は、軍隊的な組織でない限り機能しません。

即刻、この施策はスグに辞めて「この商品が最も相性の良い市場を選び出し、営業マンの皆さんが本気になって取り組んでもらえそうな“惚れられる市場を発掘しよう!」と試みました。

数ヶ月かけて、ようやく売れそうな市場と新しい営業コンセプトも固まりました。

営業の皆様も一生懸命取り取り組んだ結果…1件、また1件と営業の皆さんが受注を獲得してくれ始めたのです。

これまで、1年ほど近くもまったく売れなかった商品が、売れ始めた瞬間でした。

 

買ってもらうための策を考え尽くし、秀逸な営業戦略が組み立てられたとしても、そもそも論としてお客様になり得る人に興味がなければ、セールスのパワーは削がれ、売れるものも売れないのです。

 

私たちの商品をもって、お客様にどうなってもらいたいか…

それを真摯に追求していけば、必ずや新商品は軌道にのります。

 

御社では、どの市場に営業活動を仕掛けようか…と思案する際、儲る市場という視点だけで選定していますでしょうか?それとも惚れられる市場という視点も重要視していますでしょうか?

 

 

【営業革新コラム】社運を賭けた商品を、どう売っていくか
藤冨 雅則

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー代表取締役

藤冨 雅則

執筆者のWebサイトはこちら http://www.j-ioc.com

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